京都市と「コロナ行政交渉」した

 2月5日金曜日、コロナ問題では初めて行政交渉を行いました。出向いた先は京都市。参加者の多くは京都市民でしたが、市外からも「ウチの市は何も答えようとしない」「撃沈中」「参考にしたい」という声があがって、参加者は十数名となりました。

 質問は主に山本が行いました。マスクやワクチンについて聞いたわけではなく、彼らの守備範囲である行政手続きと根拠法を確認していったのですが、予想通り、ほとんど答は得られず。なぜなら、対応した二人の職員は、今年1月できたばかりの「ワクチン準備態勢」のための新部局に配属されたばかりの新人だったから。そして、この部局は、わざわざ予防接種の部局と切り離して設置されただけでなく、明らかに予防接種やワクチンについて経験のない人材を採用していたから。もちろん意図的です。こういうことはよくある。

 なお、1月13日付けで発足したこの新部局↓には、まだ正式名称もありません。

https://www.city.kyoto.lg.jp/gyozai/cmsfiles/contents/0000267/267621/0301080300wakutinn.pdf

新型コロナワクチン予防接種事業準備体制について

令和 新型コロナワクチン予防接種事業について,ワクチンが承認された場合に速やかに接種できるよう,令和3年1月1日付けで、保健福祉局医療衛生推進室に核とな体制を構築する

 でも、京都市はこれまで何回も、コロナ問題の記者会見を開き、2月3日にはこういう↓発表までしていました。

京都市:新型コロナウイルスワクチン接種について

 新型コロナウイルスワクチン接種は,国がワクチンを確保するなど主導的役割を担い,都道府県の協力のもと,市町村において実施することとなっており,本市においても,国からワクチンが供給され次第,速やかに,市民のみなさまに接種していただけるよう準備を進めております。…現時点で,国から示されているワクチンの接種順位と接種時期については,以下のとおりです。

 なお,国における検討や,今後の科学的知見により,ワクチンの接種順位等は見直されることがあります。

ワクチンの接種順位等について
 接種順位  対象者   接種時期 
 1 医療従事者等 令和3年2月下旬以降
 2 高齢者(令和3年度中に65歳に達する方) 令和3年4月1日以降
 3 高齢者以外で基礎疾患を有する方や高齢者施設等で従事されている方 上記以降
 4  1~3以外の方 上記以降

 以下略。

 やる気満々ですけどね、「国がワクチンを確保するなど主導的役割を担い,都道府県の協力のもと,市町村において実施する」のは、それほど簡単にできることではありません。なぜなら、この事業は、法律で決まっている国、都道府県、基礎自治体の役割分担を超え、さらに民間事業者との「融合」が必要になるため、法的にクリアすべき問題が非常に多いからです(それを指摘する人はいませんね~)。というか、相当多くのごまかし(詐欺的手法)をやらないとクリアできないでしょう。で、山本はそのあたりのごく一部を追及したわけです(複雑になるので書きません)。で、担当者は最初は言い逃れ、間違えた答で謝罪、答に詰まって沈黙、それから脱出(席を外し何分も戻って来ないこと多数回)。でもね、公務員は市民の質問に答え、説明する義務があるのです。それに、事業がまともな手続きを経ていれば回答できるはず。

 このやりとりを聞いていた参加者は、みな、コロナワクチン接種事業は、「市町村レベルでは何も知らない、知らされていない、説明できない、市町村は責任だけ取らされる」インチキ事業だということが強く認識できたはずです。しかもワクチンに関してはまだ踏み込んでもいません。

 コロナワクチン接種は、ウソの上に積み上げられた悪意のある事業です。市民はそのことをはっきり知り、ノーと言い続けなければなりません。自分でも市町村と交渉してみたいと考える方はご連絡を。この日の参加者を紹介できるかもしれません。

2021/2/6

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/