武田薬品とバイエル

 米のサイトで、武田の「アクトス」問題を厳しく批判している記事を見つけました。タケダは欧米の「ビッグファーマ」においつくために、いろんな手を打っているのですね。http://journal-neo.org/2014/04/10/verdict-against-japan-s-pharmaceutical-giant-takeda-raises-concerns-about-health-safety/  

 以下はその一部の「超訳」です。

 武田薬品は、リーダーシップを見ただけで赤信号だ。同社の理事として名前があがっている山田忠孝博士は、ビル&メリンダゲイツ財団のグローバルヘルス・プログラムの長として仕事をしてきたが、ビル・ゲイツは、ワクチンとヘルスケアによって、世界の人口を相当、削減できると述べていることが広く報道されている。実際、最近の薬害訴訟の多くは、広く処方されている薬剤の危険性についておこされている。たとえば2004年、米国市場から撤去されたVioxx(メルク社の鎮痛剤)は、6万人以上の死者を出した伝えられている。Wikipediaによれば、「メルクは、医師や患者からのリスクの訴えを何年も隠していたが、それが暴露されたので、薬をマーケットから引き上げた…」。武田とアクトスの関係には、メルクがVioxxの危険性に関する情報を隠したのと同じ意図を感じる。また、2013年、ジョンソン&ジョンソンは、統合失調症治療薬リスパダールを、未承認のまま高齢の患者に使ったなどで訴訟を起こされ、十億ドル支払いに同意している…

 タケダはビッグファーマを真似てビジネスを展開しているのか・・・、ビッグファーマの戦略とは、効果がはっきりしない(あるいは全く効果がない)クスリを、政治力を通じて売り出し、問題がおきても、政治力を通じもみ消そうとする、というようなものです。なお、ジョンソンの「リスパダール」の副作用を調べたら、これがすさまじい。治療薬どころかまるっきり毒薬じゃないか。http://www.naoru.com/risperdal.html

 それに、統合失調症なんて今も原因不明なはず。念のためWikiを見ると、「疾患あるいは障害単位の存在自体がいまだ不明」とありました。ほらね。

 「精神疾患」をほんとに「病気」と呼べるかについては、ほかならぬ専門家の間でも、ず~っと論争がありました。でも、医薬業界の「儲け」と、家族の無理解(頼むからクスリを飲んで大人しくしておくれ!)のために、それはいつしか「精神」として定着していったのです。根本的な矛盾を抱えながら。今では、「うつは心の風邪(誰でもかかる)」とか、「大人だってADHDになる」とか、業界は精神病患者製造に一生懸命ですが、医師にできるのはクスリを出すことだけ。いったん精神科の門をくぐれば、上の副作用リストにあるような「薬剤反応」が起き、本物の「精神疾患症状」となってゆくのです。

 今回、<PR>思春期の統合失調症の治験参加者を募集していますなんてPRに気づきましたが、ちょっと待ってよ~。もともと精神的に不安定な思春期の子供たちを、むりやり病気予備軍にするな、という感じ。それに、今の時代は「幻聴」も「幻覚」も技術で起こせるし、「集団ストーキング」なんて企業でも、宗教団体でもやっとる。決して「思い込み」だけじゃないのよね。まあ、程度の差はあれ、多くの人がなお「311+フクシマ」の心理的影響を受けているから、上のようなPRを見ると、自分もそうかも、と思い込む人もいるでしょうが、肉体は甘やかしても、精神は甘やかさないように。

 さて、記事は、再びタケダに戻ります。

 もう一人のタケダの理事、フランク・モリク博士はバイエル社の会長を務めた経験を持つ。バイエル社は第二次大戦後、IGファーベン社が解体してできた企業だが、IGファーベンは東欧の強制収容所で何百万人もの人々を殺すための毒ガスを製造していた。

 バイエルは最近、低用量避妊薬ヤスミンで凝血作用と脳卒中が起きたとする訴訟を、十億ドル以上を支払って決着している。2001年には高脂血症の治療薬バイコールで50人以上が死亡したことをきっかけに、その販売を中止したが、同社はその危険性のリスクを十年以上認識していたのだ。また、2003年にはエイズウイルスに汚染されていることを知りながら、アジアと南米に血液凝固剤を売りつけている。同時期に、アメリカで販売された薬剤は汚染がない安全なものだった。

 バイエルはまた、CDC(蜂群崩壊症状)をもたらしたとして、ネオニコチノイドの使用を禁止したEUを訴え、販売再開をねらっている。遺伝子組み換え作物では、米FDAの許可なく普及したとして訴えられていたが、これは決着した。また、バイエルは世界中で水道事業に乗り出しているとも報道されているが、この件に関する質問への回答は拒否した。同社は人脈を通じてドイツRWEと水道事業に関与している。RWE子会社のアメリカン・ウオーターは全米にめぐらした水道管を二重にしていることがばれ、化学物質とバイオの輸送管にするのではないかと懸念されている・・・(後略)

 バイエルの毒ガス製造は周知の事実ですが、そんな過去を精算してこなかった企業をのさばらせておくと、必ず同じことが起こります。暗い過去をもつグローバル・ファーマと提携することで、「勝ち組」になろうとしている武田薬品、今後も要注意。2014.5.4

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/