「反(コロナ)ワクチン」運動の今

 岸田総理のバイデン詣では、おそらくイスラエル寄り姿勢と、中国対決姿勢を崩すないよう、強い脅しが加えられたのではと思います。本来なら、中露を軸に世界の情勢が完全に変わり始めている今、日本も二股かけたいところですが、追い込まれているアメリカは、東洋の島国が今さら離反するのは決して許さない・・・なので、今後もいろんな「自然災害」や「不慮の事故」が起きることでしょう。

 でも、今日、書きたいのはそのことではなく、「反(コロナ)ワクチン」派の今」というテーマ。・・・ちょっと驚きましたが、いわゆる「反ワクチン」で動いていた人々が、現在、大同団結?して、反WHO、反パンデミック条約で大騒ぎしているんですね。13日は約2万人のデモがあったとか。海外のオルタメディアを通じて、初めて知りました。

この少し前、これも海外情報で、著名な福島教授がコロナ問題を批判し、WHO脱退を促すという英語の動画を出したことを知り、これにも驚きました。氏のこれまでの主張は、主に被害の「現象面」と政策批判であり、問題の根底に踏み込んでこなかったイメージがあったからです。それが、急に海外に発信し始めた…もちろん、それは悪いことではありませんが、突然の「変身」にはとまどいます…上記デモも同じ。

福島氏は3月発売の月刊文春4月号では、「反ワクではない」と言っていた人です。

「私は『反ワク』ではありません」コロナワクチン後遺症 京大名誉教授が読者の疑問に答える《質問殺到》 月刊「文藝春秋」4月号 で発表した京都大学名誉教授の福島雅典氏による新型コロナワクチン後遺症の調査結果についての論考は、大きな反響を呼んだ。. 読者からはたくさんの疑問・質問が寄せられたが、 5月号 では福島氏自らが答えている。. 福島雅典氏 … (記事はすでに不存在で、見出しのみ)

「反ワク」でさえない人が、突然、WHO脱退などを言い出すのにはムリがある。そこには当然、大きな転換点があったはず。ちなみに、彼の文春での主張について、週刊ポスト2024年3月21日 の記事https://news.livedoor.com/article/detail/26083081/を読むと、海外では2021年ごろから問題視されていたことばかり。彼はおそらく、決定的なファイザーの秘密文書については触れてもいないのではないか?…読んでいないので何とも言えませんが。

要は、それまで「あらゆるワクチンに反対」して来なかった人々が、いきなり「パンデミック条約反対」で声をあげ始め、そのベースとして「陰謀論」を持ち出し始めたこと。…本来は喜ばしいこととはいえ、市民運動の歴史が浅い日本では、運動の方向性が大きく違ってきた場合、根底にある原因ー海外発の「指示」だったり、ビッグマネーだったり、政治的判断だったりーをきちんと考えないと、利用されちゃうんですよね~。いえ、自分たちの頭で考えたことなら何も問題はありませんが、それが「運動」として展開する時は、それとは全く別のモーメントが動き、「政治」になるということです。

 ことほど左様に市民運動は難しい。基本的な論点を固めるところから始めないと、すべてずるずるになってしまう。…なお、山本の「北山遭難」は問題の発端と展開部分をきちんと分析しているので、騙されないためにも、是非ご一読下さい。2024.4.18

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/