奈良で見かけた樹幹注入

 いやなもの、見ちゃった・・・ 
 2月4日、所用で関西に出かけたついでに、奈良まで足を延ばしました。
 わくわくしながら駅から東大寺に向かって歩き始めると、目に松並木が飛
び込んできました。なんとなく上方に目をやると・・・ぎゃっ。
 ほとんどの松の樹高3メートルくらいのところに、こういう風に↓容器が
突き刺されています。樹幹注入ならもっと下の方のはず。とするとこれは
活力剤か? どっちにしても、観光客はすり寄って来る鹿に気をとられて、
気づかないにきまっています。
なんか、痛々しい。
 ところで以前、奈良のある寺で、樹幹注入で松が枯れたため、別の手
法を探しているというニュースを読んだっけ。でも今回、再検索したところ、
奈良県は「松くい虫対策」として樹幹注入を勧めているし、
http://www.pref.nara.jp/dd_aspx_menuid-5163.htm
 
 奈良市に至っては、「近隣住民の健康に影響するため薬剤散布が禁止
され、松枯れが激化した」と憤懣やるかたない様子。好きなのね、農薬が。http://www.city.nara.nara.jp/www/contents/
1196662390514/files/daiyonkaigijiyousi.pdf

(奈良市みどりの基本計画市民懇談会から)
 ・・・となると、これはやはり樹幹注入の容器のようです(忙しくて確かめ
ていません。奈良市あたりからのご指摘をお待ちしています)。すると、
化学物質に敏感な人には、何か影響が出ているのではないでしょうか。
 
 観光客や住民の安全より、観光業を大事にするのは、日本の自治体の
特徴ですが、人が病んで、観光業が栄えるなんてことはありえません。
人々の観光地に対するイメージは、特に海外を中心に大きく変わってきて
いるのに、古都や観光地ほどその変化に追いつけないようです。
2009年2月4日

この記事を書いた人

hiromachi