お上意識が異常に強い長野県で、広域の処分場計画を白紙撤回させるような動きがおきています。新しい処分場の計画地はどうやら人口の少ない山間の地のようですが、すばらしいのは下流域の住民が反対したこと。そして、区レベルで反対をまとめ、その反対意見書を組合と構成市町村に送ったところ、まず、辰野町議会がそれを可決したのです。
辰野町会が撤回求める 諏訪の最終処分場計画 | 信濃毎日新聞[信毎web]
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2017/01/13 諏訪市板沢地区への最終処分場建設計画の撤回などを求める意見書を全会一致で可決した辰野町議会=12日
岡谷市、諏訪市、諏訪郡下諏訪町でつくる湖周行政事務組合(組合長・今井竜五岡谷市長)が諏訪市湖南の板沢地区に計画中の最終処分場を巡り、上伊那郡辰野町議会は12日、臨時会を開き、同地区での建設計画の撤回を求める意見書を全会一致(賛成13人)で可決した。計画地の下流域の同町平出、沢底両区などで強い反対の声が出ていることを受けた対応で、同組合と構成3市町に提出する。意見書は、同組合が今月中に始める方針の水質などの事前調査や測量に着手しないことも求めている。
意見書は「下流域の辰野町民には全く明らかにされず(計画が)進められてきたことは『開かれた行政』とは程遠い手法といわざるを得ない」と組合の姿勢を批判し、「焼却灰は永久に残り、その完璧な安全を担保するものはない」などとしている。
辰野町議会の宮下敏夫議長は臨時会後の取材に、「町民の思いがここで一つになったと考えている。3市町の議会にも辰野町の思いを理解してもらいたい」と話した。この日傍聴した平出区の林龍太郎区長は「区民の意見を取り上げていただき感謝している。粘り強く反対の運動を進めていく」、沢底区の古村仁士区長は「私たちが反対していることは無理のないことだと確信した」と述べた。辰野町議会の対応について、湖周行政事務組合の伊藤祐臣(ひろとみ)事務局長は取材に、「昨年末の辰野町からの申し入れを受けて組合としても対応を検討している。意見書について、正式に届いていない段階ではコメントできない」としている。 (1月13日)
事前アセスも断っているから、この計画は白紙にもどる確率が大。でも、数年たって、この騒ぎをみなが忘れかけた頃に、また出てくるのが「廃棄物」なのです。今のうちに、水源保護条例とか、自治会長の暴走を許さないための「自治会管理規定」などを作っておいた方がいいですね。ほんと、焼却炉・処分場が出来るのは、たいてい自治会長・町内会長が囲い込まれたところばかり。困ったもんです。2017.2.10