ハマスの「奇襲」はイスラエルの911

前記事の続き。下の10月10日のCNNの写真(https://edition.cnn.com/2023/10/10/middleeast/gaza-complete-siege-israel-intl/index.html)は、イスラエルがいかに公然とガザ地区を叩いているかをよく示しています。イラン、プレスTVによると、「イスラエルは前例のない30万人の予備兵を招集し、ガザに対する “長期 “戦争を展開し、326人の子どもを含む少なくとも1,100人のパレスチナ人を殺害し、5,339人を負傷させた」。イスラエルはさらに、食料も水も電気も遮断し、逃げ場のない住民に48時間以内の退去通告を出し、逃げ遅れた人は皆殺しにする構え。完全に戦争法(こういう法律もあるのです)違反ですが、米、NATOにバックアップされたイスラエルの無法を誰も止められない。というか、止める気もない。

 「奇襲攻撃」のニュースが流れると同時に、世界中で一斉にデモが起きました。最初、デモはイスラエル支持とパレスチナ支持の半々だったようですが、すぐに「パレスチナ支持」のデモは禁止され、それどころか警察や機動隊に武力で鎮圧されたり、解散させられています。

仏、パレスチナ支持デモを禁止 大統領が国内の対立回避呼びかけ 2023.10.13[パリ 12日 ロイターパリで12日、パレスチナ支持を訴える集会が開かれ、警察は催涙ガスや放水銃を使ってデモ隊を解散させた。マクロン大統領は国民に、イスラエルとパレスチナのイスラム組織ハマスとの衝突を国内に持ち込まずに結束を維持するよう呼びかけた。ダルマナン内相は先に、パレスチナ支持のデモが社会秩序を乱す恐れがあるとして禁止すると発表していた。フランスには欧州最大のイスラム教徒とユダヤ教徒のコミュニティーがある。中東での紛争はこれまでも繰り返し、国内に緊張をもたらしてきた。フランスの首都パリで12日、パレスチナ支持を訴える集会が開かれ、警察は催涙ガスや放水銃を使ってデモ隊を解散させた。マクロン氏はテレビ演説で「国際的な分断に国内の分断を加えてはならない。結束という盾が、憎悪や過激行為から私たちを守ってくれるだろう」と強調した。学校やシナゴーグ(ユダヤ教会堂)を含むユダヤ人施設の警備を強化するとも述べた。パリではパレスチナを支持する数百人のデモ隊が幾つかに分かれて集会を開き、「イスラエルは人殺し」「マクロンは共犯者」などと叫んだ。マクロン氏はパレスチナ自治区ガザを実効支配するハマスによるイスラエルへの大規模攻撃を非難し、イスラエルとの連帯を表明していた。

 これが、私たちが生きている「自由と民主主義」の世界で起きていることです。イスラエル支持のデモは許可され、参加者は保護されるのに、パレスチナ支持のデモは禁止され、参加者は殴られ逮捕されているのは、世界が「イスラエルの勝利ー大イスラエルの実現」を望んでいるから。それにしても、アラブやアフリカ人の低労働賃金で成り立っているフランスが、自由と平等を共有しようとしないのは許せない。ま~、フランスだけじゃないけど。

ハマスの生みの親はイスラエル

 中東の歴史について、山本が知っているのはせいぜい、イスラエル建国の黒い歴史くらい。でも今回、ハマスを調べて、驚きました。なんとハマスの生みの親はイスラエルだったのです。しかも、故アラファト議長率いるPLOをつぶすために設立された、いわばイスラエルの代理グループ。ガザの政権を掌握しているのがそのハマスだということは、攻撃の情報もすべて事前にイスラエルに流れていたはず。しかも、イスラエルはガザだけでなく、ヨルダンやシリアにも攻撃をかけていました・・・では、シリアを国家壊滅を救ったロシアは、今回の事態にどう対応するのだろう・・・・などと考えていたら、経済学者マーチン・アームストロングのインタビュー動画を目にしました。Martin Armstrong warns: Terror attack on Israel a joint intellig…彼は1987年のブラックマンデイを予言したとのことですが、ほとんど無名なのは、無実の罪で投獄されるなど抑圧されてきた人物だからのよう。以下は、一時間近い動画のほんの最初の数分で出てきた言葉です。

「これ(奇襲攻撃)は次のワールドトレードセンターだ」「情報筋によると、(奇襲攻撃)二日前には国境地帯の軍隊が撤収され、再配備された」「イスラエルは戦争を必要としていた。奇襲が行われるのを知っていて、起きるにまかせた。だから911なんだ」「彼らはこの戦争を、ロシアにとっての第二の前線にしようとしている」「全体が巨大なジョークだ。2014年にキエフを扇動してドンバスを攻撃させたのと同じ(これが「ロシアによるウクライナ攻撃」の伏線の一つです)」「今、実際に起きていることは、グローバル金融システムが内部崩壊しつつあるということだ。だから彼らはデジタル通貨が必要なんだ・・・」 既存の学界に属せず、自分の分析法を身につけた人の見方は、さすがに深いし、説得力がある(…後は時間をかけて見ます)。

温暖化、コロナ、ウクライナと同じく、パレスチナも、グローバルエリートの金融システム起死回生策、「グレイトリセット」のたのツールとして発動されたのですね。不気味なことに、日本でも、銀行間決済が数日間にわたってフリーズする事態が起きました(銀行間決済のシステム障害復旧、506万件の取引に影響…更新機器の …)。復旧したのは二日後(全銀ネット、ようやく復旧 振り込み未処理も解消 システム更新 …)。単なるシステム障害じゃないでしょう、と言いたい。

 世界中で「まさか」の出来事が頻発していますが、その条件や背景をひとつずつ調べ、分析してゆくと、すべてが一つの目的に凝縮されてゆくのに気付くかもしれません。温暖化、コロナ、ウクライナ、パレスチナだけでなく、「事故」、「地震」、「火災」、「天変地異」もすべて、人為的に起こされていることに市民が気づいて初めて、それを止めようという動きが起こせるのです。2023.10.15

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/