コロナの時代、マスクを外して人工呼吸できますか?

 日本では「ノー」でしょう。でも中国では「イエス」です。下は、偶然知った中国SNSのホットな話題。う~ん、わかる。山本が知る限り、中国人ほど人助けに熱心な人々はいないから。

 

北京駅構内で、マスクを外し、人工呼吸して患者を助けた女医さんがいた!

北晚新视觉网 发布时间:12-1021:08北京晚报官网官方帐号

 12月8日夜、北京駅の待合室内で、突然発作を起こした男性が、居合わせた市民と女医の助けで命を取り留めた。

写真はマスクを外して人工呼吸する女医。ネットの動画から。

 口を少し開けすでに意識を失っていた車いすの中年男性が床に横たえられると、若い女性が胸部圧迫(人工呼吸)を始めた。次に周囲の人を感動させたのは、この女性がマスクを外し、見ず知らずのこの男性に口移しの人工呼吸を始めたことだ。彼女と他二名の旅行客の三人は、救急隊が到着するまで救命の努力を続けた。

 この女性、奚(シー)さんは記者の取材に対し、「私がやったことは医師として当然です。他のお医者さんだって同じことをやったはず。褒められることなどありません」という。
 彼女は今年29歳の耳鼻科医で、当日は帰宅するために電車を待っていた。「時間は夜8時くらい。私はたまたまこの患者の後の列にいて、電話で家族が大きな声を出しているのを聞きました。患者は呼びかけには答えていたけれど、見るからに弱弱しく、私は低血糖を疑いました。で、すぐにその場を離れてアメを買いに行ったのです」「ちょうどその時、待合室を巡回していた担当者もこの旅客の異変に気づき、副主任に連絡して医療スタッフを探す緊急放送を流したのです」「私が戻った時、患者は蒼白で、すでに意識を失っていました。私はすぐ彼を床に寝かせ、患者の呼吸から、心肺蘇生を行うべきだと判断したのです」

 記者「マスクを外して人工呼吸をすると感染するのではと怖くなかったのですか?」

 「マスクをしていると息を吹き込めないかもしれません。それにあの緊急状況では、そんなことは考えもしませんでした」「新型コロナ肺炎にかかっても治る可能性はありますが、この状態で救助が遅れたら最悪です」「その後、他の人が胸部圧迫を代わってくれ、また別の一人が鍼灸治療をやってくれました。駅係員も秩序の維持と、見物客を解散させるなど協力してくれました」「十数分後、救急車が到着し、患者は彼らに引き渡されました」「私が感動したのは、その後、駅係員が私の消毒を手伝い、新しいマスクをくれ、さらに、帰りの電車に乗っていた私に『安心して、救急車の中で患者の心臓はまた動き出したそうよ!』という電話をくれたことでした。これで私もほっとしたのです。

 記事の締めくくりは、駅側の注意。「駅構内でこのような突発事故が起きてもあわてないこと。待合室では24時間巡視しているので、いつでも係員に連絡できます。また待合室には緊急救助装置も備えているので、係員に連絡してください」

 もし倒れるようなことがあれば、東京ではなく北京にしたい。

2020.12.11

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/