まれな病気vsワクチンの副作用

    政府が助成することになった三種のワクチンのうち、Hibワクチンに「アクトヒブ」について、少し調べてみました。2007年1月26日に厚労省が認可し、2008年12月からは任意摂取が可能となっていますが、これがすごく好評。「安全」「完全な効果が認められている」「なぜもっと早く実施しなかったんだ」・・・ふむふむ。よく統制されていること。「危険だ」「やめとけ」なんて発言はほとんどない。
 ところで、このワクチンで予防できるという「細菌性髄膜炎」とは、発熱、頭痛、嘔吐から、痙攣や意識障害を起こす感染性の病気。進行が早く、24時間でピークに達することから「急性化膿性髄膜炎」とも呼ばれています。①
 乳幼児に多いとはいえ、大人も罹患するし、原因菌は年齢によって違います。②
 ○3カ月未満(新生児・乳児早期)・・・大腸菌、B群連鎖球菌、リステリア菌
 ○3カ月以降(乳幼児)・・・インフルエンザ菌b型(これがHib)、肺炎球菌、髄膜炎菌 
 ○学童期、壮年期・・・肺炎球菌、髄膜炎菌、黄色ブドウ球菌、その他非典型的細菌
 ○老年期・・・肺炎球菌、リステリア菌
 このほか、大腸菌や結核菌、真菌なども原因菌とされています。海外に多い「髄膜炎菌」は日本では少なく、日本ではなんといってもHib菌が最多だそう。
 Hib菌は常在菌で、中耳炎、副鼻腔炎、あるいは他臓器の感染巣から血液を通して脳内に入り、病気を起こすのですね。ちなみに、患者は1945年の4384人をピークに減り続け(特に1960年以後激減)、1999年11例、2000年15例、2001年8例、2002 年8例。③ この疾患は感染症法によって全数把握疾患に指定されているため、正確な数字があげられているようです。数字からみるかぎり、極めてまれな病気といっていいでしょう。「年間患者数600」なんて主張する小児科医のサイトもありましたが、出典は書いてありませんでした。

 つまり、「Hibワクチン」は、他の菌由来の髄膜炎は防げません。
 それに、髄膜炎の発生数はきわめて低い。この「まれな」病気を防ぐという口実で、たくさんの赤ちゃんたちの体内に、アルミニウムや水銀を入れるのは、ぞっとしませんか?それに、特定の常在菌を「予防」することが、ヒトの将来にどんな影響を及ぼすのか追跡調査もされていないはずです。
 それから、探してみたら、ちゃんとありましたよ。「効果が認められない」って議論も。それはまた今度。2010.10.11
 (参考)
①http://health.goo.ne.jp/medical/search/10820200.html
②http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%B0%E8%8F%8C%E6%80%A7%E9%AB%84%E8%86%9C%E7%82%8E
③http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k03/k03_38.html

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/