「ピンクリボン」が泣いている

   何回か乳がん検診(特にマンモグラフィ)の危険性について述べてきました。
 ところで日本では、この2009年のアメリカPSTEのニュースがどれくらい伝わっているのでしょうか? 「検診」のはずがかえってガンを起こすというのは、これまで乳がん検診を推進してきた関係者にはショックでしょうが、やはり科学的な知見はきちんとオープンにしてもらわないと・・・
 ところが、このニュースを紹介しているのはごく少数の個人ブログ(私んちのような)のみ(調べた限り)。病院やガン関係機関では、相変わらず「きちんと乳がん定期健診を受けましょう」。
 たとえば(財)キャンサーネット。ここは「がんに関する情報サービスを提供している特定非営利活動法人」だそうですが、全国的に、かなりの頻度で乳がん検診のイベントを展開しています。http://www.cancernet.jp/kusanone/100404sakuramatsuri.jpg
 
 でも、その資金はどこから? と調べてみたら、あらあら・・
 日本イーラーリリー(株) 米の製薬会社の日本法人、プラチナスポンサー
 ヤンセンファーマ(株) 医薬品製造、米のジョンソンエンドジョンソン社と、協和
          発酵の合弁、ゴールドスポンサー      
 グラクソ・スミスクライン㈱ イギリスの製薬会社、シルバースポンサー
 バイエル薬品㈱     ドイツの製薬会社、シルバースポンサー
 マイクロソフト㈱     PCソフト製造最大手、シルバースポンサー
 アストラゼネカ㈱    HPで乳がんに関するPRを展開、ブロンズスポンサー
 ㈱カノン        医療用かつら製造 ブロンズスポンサー
 塩野義製薬㈱     日本の製薬会社、ブロンズスポンサー
 エレクタ㈱       ガンマナイフ、容量分析機器など製造
 万有製薬㈱      米・メルク社の百%日本法人、
  ・・・・・・http://www.cancernet.jp/sup.html 
 スポンサーは寄付金の額によって、ゴールド、シルバーなどとランク付けされているようですが、実際の金額は記されていません。この他、「非金銭援助」を行なう「スペシャルサポーターズ」などもあり、有名どころの製薬会社や保険会社の名前がずらり・・・・・・これじゃ、まるっきり企業の宣伝部隊! 都合の悪い情報など出すはずはありません。
 乳がんの早期発見、早期治療をよびかける「ピンク・リボン」運動も、各地にマンモグラフィを寄贈していますが、ボランティアの善意を悪用した、犯罪的構造があるのですね…
とにかく、「自衛」のために、私のこのブログをお知り合いにお勧め下さい。2010.6.25

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/