2023マウイ大火災は気象攻撃1

2023年8月8日、マウイ島でおきた大火災は、気象兵器を使用した「市民への攻撃」だ。灰燼に帰した街の様子、そして火災を逃れて海に飛び込んだ人が撮ったビデオからは、何の迷いもためらいもない「焦土作戦」の意図が伝わって来る。火付け役はこの戦略を安全な場所から実施したに違いない。・・・気象兵器について初めの人は、まず↓の記事をお読み下さい(比較的短い)。

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気象兵器の使用を示唆するのが↓の写真だ。家屋や建設物、ヤシの木も燃え、車は内部まで黒焦げになのに、青いプラスチックのパラソルは色もそのまま、原型をとどめている不自然さ。・・・同じような現象は、米本土、カリフォルニアの大火災でも起きた。鉄筋コンクリートの建物も金属製の物体も車も完全燃焼したのに、プラスチックのゴミ箱など、有機物は燃え残った。これが気象兵器の証拠の一つ。・・・以後、気象兵器の使用は、おそらく常態化している。

火種は仕込まれてい

まず、マウイの大火には「原因」があった。火災発生の四日前、8月4日、島の中央部と西部の複数の個所で、火の手が同時発生しているのを気象台のカメラがとらえていたのだ。このことはテレビでも報道された。火種の種類は不明ながら、マウイではこの時までに、何らかの引き金があれば、一斉に火が燃え広がる準備が整っていたと考えられる。

太平洋を横断したハリケーン「ドーラ」

次に、火種に合わせて、あまりにもタイミングよく来合せたハリケーン「ドーラ」について、調べてみた。アメリカ国立ハリケーン・センターによると、7月31日、メキシコ沖で発生した熱帯性低気圧は、翌8月1日には「エルニーニョの温かい海域で」急速に勢力を強め、ハリケーンに発達し、「ドーラ」と名付けられた。ドーラは以後、太平洋を東から西へ横断する長い旅に出る。ドーラの勢力は、中央太平洋の冷たい海域を通過しても弱まらず、東・中・西太平洋の三海盆5000マイルを、「ハリケーン」の勢力のままで通過している。勢力を保ったまま太平洋を横断したハリケーンは極めて珍しく、ドーラの前には、30年前、1994年の「ハリケーン・ジョン」しかない。ドーラの動きは極めてまれな、「歴史的」気候現象だったのだ。

「ドーラ」はまた、中央にははっきりした「目」を持っており、長時間にわたって勢力を保つことができる「環状ハリケーン」といわれるタイプだった。その中心部分では時速100マイルという強風が吹き荒れていた。下の図でドーラの大きさと「目」が確認できる。中央上がハワイ列島(NOAAの衛星画像、Foxニュースからhttps://www.fox8live.com/2023/08/11/dora-make-history-only-2nd-hurricane-travel-eastern-western-pacific-ocean/

 しかし火災が起きた8月8日、「ドーラ」はハワイ諸島の南方約500マイル(=800キロ)と、かなり離れた位置にあった。いまだにカテゴリー4の危険な強さを保っていたため、太平洋ではうねりが起きていたことだろう。しかし、ハワイ本島に直接、風害を与えらるには離れすぎている。…ところが、そこにはもうひとつ、まさにタイミングよく、別の異常気象が発生していた。それが「ドーラ」と呼応し、ハワイに惨劇をもたらしたのだ。

特別な気圧配置

ハワイのホノルルにある国立気象局(NWS)の気象学者、ジョン・ブラベンダーによれば、ハワイはハリケーン・ドラの風域からかなり外れていたという。しかし、「私たちが見た壊滅的な風は、ハワイ州を横切る強い気圧勾配と、山頂の直上で低く安定した沈降逆転の結果でした。ドーラは州北部の亜熱帯高気圧との間の気圧勾配をきつくし、ハリケーンに伴う激しい雷雨から大気を遠ざけ、逆転現象を強めることによって、間接的に風を強めたのです」

つまり、北半球に誕生していた太平洋高気圧(時計回りの風)と、太平洋をはるばる横断してやってきたハリケーン(熱帯性低気圧、反時計廻りの風)が、赤道をはさんで対峙し、その大きな気圧の変化と温度逆転が、強風を生み出していたのだ。そして、故意か偶然か、ハワイ諸島はまさにその二つの気圧の中間にあり、そこに猛烈な東風が、長時間にわたって吹き付けた。下は気象台が提供した気圧配置図。ハワイ諸島は二つの気圧玉の間にあり、青い二本の線が風向を示している。その結果、「ラハイナでは時速60マイル以上、ハワイ島では時速80マイル以上の突風が吹き荒れ、オアフ島の山間部でも火災が発生した」。

ラハイナでは火勢が強く、ほんの数分で街は炎に包まれたという。

サイレンは鳴らなかった

ここで不思議なことが起きる。ラハイナ市には津波の到来を知らせるサイレン80基を含め、さまざまな警報システムがあった。サイレンは月一回テストが行われており、人々もそれに慣れていたが、火災当日の8日は沈黙したままだった。火災の熱で故障して作動しなかったわけではない。緊急事態対応の担当者が、「人々が、津波がきたと思って山の方に逃げ、火災に巻き込まれるのを恐れた」という理由で、スイッチを切っていたのだ。行政の不作為である。彼のこの「判断」が発表されると、全国から非難が殺到し、この担当者は翌日、病気を理由に辞職している。

市には、緊急時にテキストメッセージを送るシステムもあったが、停電のため住民には届かなかった。この日、強風のため仕事も学校も休みで、家に閉じこもっている人が多かったが、停電のため、テレビやパソコンなどから情報を得ることはできなかった。1000人以上の行方不明の住民は、おそらく家に閉じ込められたまま焼け死んだのだろう。彼らには、街を焼き尽くす業火が迫って来るという警告も与えられなかった・・・そこに、住民に対する強い殺意を感じざるを得ない。

「なぜサイレンが鳴らなかったのか」のプラカードを掲げでデモをする住民

道路は封鎖されていた

また、火災から逃れるため車で脱出しようとしていた住民は、政府が設けたバリケードに阻まれ、引き返さざるを得なかったというリポートがたくさんある。APによれば、「逃げ惑う住民の車が、安全を求めて次々と町から出る唯一の舗装道路に向かっていた。 しかし、車は、ハイウェイ30号線への進入を阻むバリケードによって、急速に燃え広がる山火事の方へと引き返した」。バリケードを迂回したり、ダートコースを選んだりして助かった人もいたが、幸運な人ばかりではなかった。

「何十人もの人々が地獄絵図に巻き込まれた。狭い道路にひしめきあった車は、三方を炎に、一方は岩の多い海に洗われていた」 「道路は午後5時過ぎまで閉鎖されたままで、住民が脱出を試みてから数時間が経過した。複数の目撃者によると、道路が開通する前に車の中で亡くなった人もいれば、必死に海に逃げ込んだ人もいたという」https://apnews.com/article/hawaii-fires-timeline-maui-lahaina-road-block-c8522222f6de587bd14b2da0020c40e9

人々の脱出を阻んだのは、人々の命を救うはずの警察署と消防署だった。彼らは、幹線道路の送電鉄塔が倒れ、通行が危険だという理由で道路を封鎖していたのだ。実はこの日、マウイ島の電力事業者ハワイアン・エレクトリック社は、強風と火事の際には電力網を遮断するという通常のマニュアルを取らず、通電を続けていた。この行為がどれだけ異常だったかは、すでにこの日の早朝、強風によってあちこちで電柱が倒れ、その電線から草に引火するというケースが何件も起き、その結果多くの地域が停電していたという事実がありながら、ハワイアン・エレクトリックは電力網をシャットダウンしようとしなかったのだ。そこに「住民閉じ込め」の意図があったとしても反駁できないだろう。

警察は何をやっていたのか

道路封鎖に対する批判に対し、マウイ警察署長のジョン・ペレティエ氏は、「私たちは、ラハイナから外に出ることを禁止したり、閉鎖したりしたわけではありません」「生きている電線が倒れているのなら、その上を通らないようにしたかったのです」と述べている。これは真っ赤なウソだ。生存者は引き返すよう言われ、それに従わざるを得なかったと述べている。そして、彼がやるべきことは、電力網をシャットダウンするよう、電力会社に伝えることだけだった。しかし彼は、たった一つのやるべきことをやらず、炎から逃げようとする人々を炎の中に追い返したのだ。当初の情報によると、家族や親族を救うため、あるいは物資を供給するため、ラハイナに入ろうとした人々もすべて阻止されている。ラハイナの火災の温度は1000℃にも達していたとされている。逃げ遅れた住民は地獄の火の中に孤立させられていた。

 この無慈悲な決定をしたペレティエ署長は、実は2017年10月1日、ラスベガスで起きた銃乱射事件の責任者だった。この情報を知って山本は固まった・・・ラスベガス大量射殺事件は銃による大量射殺事件が多いアメリカでも、死者60人を出す最悪の事件である。当時、山本は何時間も事件情報に読みふけった結果、射撃現場や容疑者(自殺)、警察の行動にあまりにも疑問が多いことから、―他の銃撃事件同様―ニセ旗だろうと結論づけた。その後、警察の不手際ともみ消し工作が指摘されたが、この事件は何一つ「解決」などしていない。

 そんなラスベガス警視庁に20年以上勤務していたペレティエ氏が、マウイに着任したのは2021年11月。そもそも、世界有数の賭場であるラスベガスから、人口16マン人、ハワイ諸島でもあまり目立たないマウイ島への異動は、「抜擢」とは考えにくい。おそらく彼の「手腕」が生かせる異常事態に備えての人事だったはずだ。彼は着任時、「ハワイのすべての人々が『法の下で平等に保護されている』と感じられるようにする」と述べたという。しかし、ハワイ警察を率いる「最初の非ハワイ人」である彼が現実に行ったのは、住民を、いわば「違法に隔離し」、「見殺し」にすることだった。・・・今後は、「警察が行方不明者の捜索にどれほど努力しているか」をPRし、「火災の原因は地球温暖化、観光客が悪い」などというシナリオをくり返し、住民をあきらめさせるに違いない。2023.9.2

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/