関東地方スモッグ、主因はPM2.5

 中国のPM2.5報道がまだ続いているけど…

北京市、石炭火力発電所を一部閉鎖 大気汚染対策

2013.3.28 22:20 資源
 中国の北京市政府は28日、環境問題を協議する会議を開き、微小粒子状物質「PM2.5」の排出源である石炭火力発電所を一部閉鎖するなどして石炭利用を削減する一方、天然ガスの利用を拡大するとした大気汚染対策を明らかにした。中国紙、北京晩報が伝えた。対策は、PM2.5の原因とされる窒素酸化物(NOx)や二酸化硫黄の2013年の排出量を前年比で2%削減するなどの目標を設定した。ただ、北京の大気汚染は河北省など近隣地域からの汚染物質の飛来も大きな要因とされ、中国の環境専門家は「北京だけが対策を取っても意味がない」と指摘。周辺地域の対策強化の必要性を訴えている。北京市は専門組織を設け大気汚染対策を実施する。閉鎖するのは市西部の石炭火力発電所で、それ以外の地区にある2カ所の発電所も可能な限り稼働を停止する。(共同)

  昨日午後、私が住む鎌倉市域でもスモッグに見舞われました。防災無線で「屋外の激しい運動は避けて下さい」と放送があり、急いで窓を閉めました。中国と違って、日本の大気汚染は目に見えません。

県内4地域で今年初の光化学スモッグ注意報 神奈川

2013.7.8 18:53  神奈川県は8日、今年最初の光化学スモッグ注意報を発令した。発令地域は川崎市と相模原市、横浜市、湘南地域(藤沢市、平塚市など)-の4地域。気温が上昇した上に風が弱く、発生しやすい気象条件だった。いずれの地域も午後5時過ぎまでに解除された。県によると、昨年より36日遅く、午後5時半時点で健康被害の連絡は入っていないという。
 

 「健康被害の報告がない」のは、日本人が有毒大気の害を知らされていないから。
 光化学スモッグの主因は光化学オキシダントとPMです。光化学オキシダントとは、大気中の窒素酸化物やVOCs(揮発性有機化合物など炭化水素)などが、太陽光を受けて光化学反応を起こして発生する強烈な有害物質。これが、工場や焼却炉、車の排ガスに含まれるPMと合体して、「有毒大気」を作りだしているのだから、決して甘く見てはいけません。老人、子ども、肺疾患のある人、CS患者は外に出ちゃいけないし、水遊びなんかもってのほか。具合が悪くなったら、すぐ市役所か保健所に連絡を。そうしないと「影響なし」で終わってしまうから。

 今回の汚染を環境省のそらまめ君で見ると、東京や神奈川県南部、千葉県のPM2.5は7月7日から8日にかけてPM2.5が増加しており、それが今回の光化学スモッグ注意報となったことがよくわかります。http://soramame.taiki.go.jp/DataMap.php
 7月7日午後から8日にかけて、PM2.5は昼間、ずっと危険レベルの赤(夜間はいくぶん減少)。一方、光化学オキシダントは注意報が発令される前まで、ずっと「緑か青」のセーフカラーでした。つまり、日本の気象庁は、直接的な人体被害をもたらすことがわかっているPM2.5ではなく、危険性がすぐに反映しにくい光化学オキシダントを、注意報発令の根拠にしているのです。(下は7月8日午後3時のそらまめ君、一般局の表示。自排局も赤とオレンジ)

 焼却炉はPM2.5の排出源。燃やしているものが放射能を帯びていると、当然、PM2.5も放射能帯び、アルファ線PM,ガンマ線PMへと変身…日本の為政者は、自分たちのやっていることをすべて次世代に付け回して、知らんふりなんでしょうね。
 そうそう、今日も朝から「汚染」が進んでいます。特に千葉県、静岡県の方、ご注意。2013.7.9

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/