佐那河内村、広域協議なぞ参加しちゃダメ

 現地で話をした関係で、佐那河内関係のニュースには無関係ではいられません。

 この↓記事ですが、この新村長氏、自分がいかに矛盾したことを言っているのか、気づいてないの?

 

広域ごみ処理の座談会終了 佐那河内村

2016/8/28 http://www.topics.or.jp/localNews/news/2016/08/2016_14723614024798.html

佐那河内村の岩城福治村長が、村の行政課題について村民の意見を聞くため開いていた座談会が終了した。徳島市など6市町が進めているごみ処理 施設の広域整備に加わるかどうかを巡っては、村長が参加に理解を求めたのに対し、住民から反対や慎重な意見が上がった。村長は村議からも意見を聞き、9月 9日に開会する村議会定例会で結論を示す見通しだ。座談会は7月12日~8月4日、村内7カ所で開かれ、計約130人の村民が参加した。
 村長は、周辺自治体と共同で取り組む広域行政の必要性を指摘。徳島、小松島両市と勝浦、松茂、北島、石井の4町がごみ処理施設の整備に向けて協議を始めたのを受け、「村にどんなメリットがあるのか、協議に参加して見極めたい」と理解を求めた。6市町と村が村内に計画していた広域ごみ処理施設建設が昨年の村長選を経て頓挫した経緯を踏まえ、「村が建設候補地を出すことは考えにくい」との考えも示した。
 これに対し、住民は10人ほどが意見を述べた。多くが反対か、参加に慎重な考えで、「村が進める分別や減量化に逆行する」「広域連合では(人口が少な い)村の意見が通らない懸念がある」「広域整備に加わっても村に建設しないなら村の財政負担が大きくなるはず。その分を他の施策に回せばいい」などの声が 上がった。徳島市に協議再開を申し入れた5市町から声が掛からなかったことを挙げ「呼び掛けがないならこちらから加わらなくてよい」「途中で協議から抜けるようなことになれば、さらにしこりが残る」といった意見もあった。
 村長は近く、村議会全員協議会で村議に意見を聞いて最終判断をすることにしている。6市町は本年度内に建設候補地を含めた整備方針を決めることにしており、村長は徳島新聞の取材に対し「対応を急ぎたい」と話している。徳島市の遠藤彰良市長は村の参加について「市から積極的に呼び掛けることはない」との考えを示している。村長も「協議に参加したいといっても、受け入れてくれるかどうかは分からない」としており、今後の行方は不透明だ

 

 だって、★「広域行政は必要」といいながら、「どんなメリットがあるかわからない(だから協議に参加する?)」、★協議に参加しても「村が建設候補地になることはありえない(参加する意味はありません)」、そして、★協議に参加したいが、受け入れてもらえるかわからない(おいおい・・・)。それに対し、住民がいかにまともな意見を述べていることか。

 

 「広域協議」とは、広域行政に参加する自治体同士が、どんな施設をどこに作るか(廃棄物政策の場合はどの市町村に焼却炉を作り、どこに処分場をもってゆくか)、費用分担はどうするかなど、極めて現実的な話しを取り決めるための協議です。従って、施設分担を最初から拒否していては参加の資格がないし、逆に参加したら、必ず何らの施設を引き受けることになるわけ。そんなことさえわからないとしたら、よほどブレインが鈍いとしか思えませんけどね。

 佐那河内村は、徹底的なごみ分別と住民参加で、子どもの医療費ゼロを達成した、ほんとに全国に誇れるごみ政策を実施している稀有な自治体です。岩城村長がやるべきは、その「佐那河内方式」を広め、本物の「ごみゼロ自治体」を増やしてゆくこと。つまり、むしろ「協議会」に参加している自治体を脱退させるくらいでないと、選挙民を裏切ることになるでしょう。2016.8.29

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
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