行政機関はつくづく歴史から学ぼうとしない・・・20年近く前、横須賀三浦が強行しようとした「ごみ処理広域化」は、「広域より自治体個別の方がごみ処理コストが安い」との調査結果を受けて失敗(広域連合設立をあきらめた)したというのに、健忘症の首長らはまたぞろ同じ失敗の道を歩み始めています。
ごみ処理で連携 鎌倉、逗子、葉山
2016年07月30日 07時00分 カナロコ by 神奈川新聞
鎌倉、逗子、葉山の2市1町は29日、ごみの処理や減量、資源化に向けて新たな広域連携の枠組みを共同で整えると発表した。今後、既存施設を活用する方向で3自治体の役割分担などを協議していく。平井竜一逗子市長は併せて、2016年度内に葉山町との共同処理の一部試行を目指す意向も表明した。3首長は逗子市役所で同日、広域化についての覚書を締結。「資源の無駄をなくし、環境負荷の少ない循環型社会の形成に資する『ゼロ・ウェイスト』の実現を目指す」との基本理念を掲げた。その上で▽ごみ処理広域化実施計画の策定▽持続可能な廃棄物処理システムの構築▽既存施設による共同処理の可能性検討と早期実施▽生ごみの減量・資源化-の4項目に共同で取り組むことで合意した。具体策として、逗子と葉山で検討している共同処理の実現を先行させたい考え。逗子は可燃ごみと容器包装プラスチックの処理、葉山は植木剪定枝とし尿の処理を担う方向。平井市長は「年度内に一部でもスタートできれば」と述べた。 鎌倉と逗子は15年度、家庭系ごみ処理の有料化に踏み切り、葉山も無料戸別収集に取り組むことで可燃ごみ抑制に努めてきた。3市町で生ごみ処理容器の普及を啓発してきた経緯もあり、5月下旬に広域化検討協議会を設置していた。松尾崇鎌倉市長は「取り組むべき課題は多いが、知恵を出しながらスケールメリットを生かして連携し、新たな可能性を探求したい」。山梨崇仁葉山町長は「単なるごみ処理ではなく、ゼロ・ウェイストの理念をともにした連携。今日からがスタートという思いで力強く歩みを進めたい」とした。三浦半島のごみ処理広域化をめぐっては、1998年に横須賀、鎌倉、逗子、三浦、葉山の4市1町で検討を始めたが、2006年に鎌倉と逗子が別グループとなり分裂。さらに、葉山も広域化計画から脱退し、訴訟に発展した経緯があった。
「新たな広域連携の枠組」たって、「ゼロ・ウェイスト」たって、「焼却と埋立て」という基本に変化はなし。今回は、まず逗子と葉山がごみ焼却とし尿処理を互いに引き受け、これに鎌倉市の新・焼却炉計画がからんでくるのでしょうが、「生産規制、流通規制」を実施しない限り、「ゼロ・ウェイスト」はありえません。それを示すのが下の動画。
2016/07/29 に公開
「ゼロ・ウェイスト・ヨーロッパ」のマーク・サイモン氏らが、フィリピン・マニラのフリーダム島の海岸で見たもの。それは砂浜を何層にも埋め尽くす、無数のプラスチック片でした。そのほとんどが欧米の包装容器。「川がプラスチックだらけ。それが全部、海に流れて来るんだ。ほら、これはネスカフェ、これはコカ・コーラ、コルゲート…それを毎日毎日、人々が手作業で分別している(注:この日作業していたのはボランティアのビーチ・クリーンアップチーム)・・・これは使い捨て用の低品質プラスチック・・・基本的にこんなものは製造してはいけないんだけどね」。詳しくは:https://www.zerowasteeurope.eu/2016/07/the-curse-of-sachets-in-asia-why-western-companies-should-be-held-accountable/
欧米・アフリカ・日本を除くアジアの国々では、人々が廃棄物に対しても企業は社会的責任を負うことを訴え、行動を起こし始めています。それらの国々に猛烈な勢いで焼却炉と、人々をだまくらかす「ソリューション」を売り込んでいるのが日本。日本は地球を放射能で汚染しているだけでなく、焼却炉でも汚染を続けている。上の3自治体はこういう実態を知っているんでしょうかね。2016.7.31