芦名はなぜ「ガレキ焼却灰受け入れ拒否表明」しないのか?

  ガレキ受入れについての二回目の「対話集会」が、明日1月30日6時半から神奈川県庁で行なわれます。申し込みは締め切られていますが、大丈夫。県はきっと別室を用意してくれるでしょう。県民だけでなく、国籍も関係なく、老若男女とわずどなたでも参加できます。ぜひ、かけつけ、「反対」を表明して下さい。なお、これで「一儲け」を夢みている産業界の方々も、ガレキ拡散によって自分たちの家族親族同属に悪影響が及ぶことを考えて下さいね。どうせ稼ぐなら、本当に「脱汚染」をめざす方向で。それしか将来の日本の生きる道はありませんって。
 ところで、私がいまだに不思議に思うこと。
 この県のおバカな事業を止めるのは、実はとても簡単なのです。
 「県外の廃棄物を入れない」「規定された産廃しか入れない」などの項目を盛り込んだ、現地芦名地区と県との間の協定書を守り抜けばいいのです。つまり、「協定書は改訂しない」「ガレキ焼却灰など絶対に受入れない」との意見を表明すれば済むこと……それをせずに、今日までぐずぐず引き伸ばしているのは、何かしら水面下交渉が進んでいるのかしらん、そう思ってしまうのは、私だけではないはず。現地の意見表明がないのを、実はみな不審に思っているのです。
 芦名の処分場そのものが、多くの住民の反対を押し切り、一部の「実力者」が県と手打ちしてしまってできたもの。これは市民運動を研究している人にはよく知られた過程で、山のような違法がつみあげられてきました(どの迷惑施設も同じですが…)。協定書は、その敗戦の屈辱の中から作られた、最後の一線を守る契約だったはず。それが根底からゆさぶられているのに、芦名の町内会はなぜ沈黙しているのか?(私が知る限り)
 万が一、芦名が受け入れると、ことは現地だけではすみません。多数の市町村が「焼却灰の受入れ」とバーター取引でガレキ焼却を受け入れてしまいかねず、他県もそれに倣いかねないからです(もちろん、法手続き上、簡単にはゆかない)。ここは、現地の面子にかけても、明日の説明会で、はっきり「協定書は変えない」「ガレキ焼却灰は入れない」と言っていただかないと。
参加のみなさまも、芦名の「決意」を促して下さい。2012.1.29

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
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