徳島市、佐那河内の広域ごみをあきらめ、単独整備に

  徳島市は、佐那河内村に押し付けようとした「広域ごみ処理施設建設」計画をあっさりあきらめてしまったようです。

広域ごみ処理施設:徳島市が単独整備方針 計画白紙で遅れ懸念/徳島
毎日新聞20151110http://mainichi.jp/area/tokushima/news/20151110ddlk36010596000c.html
 県東部7市町村が佐那河内村に計画した広域ごみ処理施設に対して、村が撤回に転じたことを受け、徳島市の原秀樹市長は9日、月
内にも開く7市町村の協議会までに他の建設予定地が決まらなければ、徳島市単独で施設を整備する方針を表明した。原市長は7市町村による協議会の会長。市議会再構築案検討協議会で述べた。【立野将弘】
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の出直し佐那河内村長選で、施設計画の白紙撤回を掲げた岩城福治氏が初当選した。原市長は市議会で「どこの自治体でも、他市町村からのごみの受け入れには
周辺住民の反対運動が予想される」と述べ、徳島市以外の自治体を予定地とすれば、更に計画が遅れるとの懸念を示した。既存の施設は老朽化しており、7市町村は建設費や維持管理費を抑えるため、共同でごみ処理施設を計画した。徳島市以外の6市町村(小松島、勝浦、石井、松茂、北島、佐那河内)は、単独での新設が財政的に難しく、徳島市の方針転換は6市町村に大きな影響を与えそうだ。7市町村で最も古いごみ処理施設(1978年完成)を持つ石井町の小林智仁町長は取材に対し、「正式に話を聞いてからの判断になるが、広域整備ができないのは残念。町もさまざまな方向で再検討する必要がある」と述べた。

 おそらく環境省の補助金の申請期日の関係で「単独」にするのでしょうが、その前に「地域計画」さえ出ていなかったのだから、佐那河内村はほんとにだまされる寸前だったわけです。・・・もし、これが、市町村合併で村が徳島市に編入されていたとしたら、絶対押し切られていたでしょう。人口が圧倒的に少ないから。広域化=グローバル化は、こうして弱い地域(人口少、老齢人口多、不便、山間農魚村)を犠牲にするシステムです。でも、これからはそういう弱い地域の「デメリット」が「メリット」に変わるはず。

 さて、今後の商店は、徳島市の新ゴミ処理施設がどこにできるかに絞られるでしょうが、上のような発言をする以上、ある程度予定地の当てはあると考えられます。だいたい、過去、予定地に挙げられていた場所が復活することが多いんですけどね。
 でも、311後のごみ処理は、必ず「放射能汚染」がつきまとうため、これまで以上に、ごみ焼却は止めなければならないのです。なのに、日本では環境省と業界の音頭取りで「特定放射性廃棄物」まで燃やしまくっている。狂ってます。先日の投稿にも書いたように、東北・東京の甲状腺がんが子どもではなく、若者に多い理由を考えてほしい。2015.11.11

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/