吹雪のスキー場から帰って

 2月17日夜、上越のさるスキー場から帰りました。年1回のお楽しみ。
 でも今回は14日金曜日からの大雪で首都圏はほぼマヒ状態、上越新幹線も全面運休し、キャンセルを覚悟しました。でも、17日は動いたので、キャンセルすると全額返金されず、えらく苦労して奇跡的にタクシーを確保、17日朝一番の新幹線で雪国に向かったのです。
 で、上越に入って、ここでも影響が大きかったことを知りました。ガーラ湯沢は強風でスキー場が閉鎖され、17号線でも雪崩がおき、18号線の碓井バイパスでは何十台もの車が雪に閉じ込められている・・・。中央高速でもかなりの車両が雪に閉じ込められたようですが、それ以上に山間部の孤立化は怖い。山梨県は今日になって災害対策本部を設立しています。

山梨・群馬・東京の各地で“孤立状態”今も
< 2014年2月17日 16:44 > 17日、先週末の記録的な大雪の影響で道路が寸断されるなどし、孤立している地域は広い範囲に及んでいる。山梨県早川町では、町につながる1本道が雪で通行止めとなり、665世帯1183人が孤立状態となっている。また、同県富士河口湖町では、2地区で約300世帯が孤立状態。東京や群馬の山間部でも道路の除雪が進んでおらず、群馬県南牧村では、220世帯370人。東京都檜原村では705人。奥多摩町では道路が雪崩のため通行止めとなり、266世帯494人が孤立している。また、長野県軽井沢町に通じる国道18号線・碓氷バイパスでは依然、車150台ほどが立ち往生したまま。さらに山梨県では国道140号線など約40か所以上で通行止めの状態が続いている。

 私たちが行ったスキー場も、二日とも悪天候に見舞われました。二日目はもろ吹雪。ゴンドラに乗ると、前のゴンドラが見えないほど視界が悪く、場所によってはブリザード、ホワイトアウト、スキーヤーもまばら、コースも3時過ぎには見えなくなり、腰が引けて何回か転倒してしまった・・・。
 でも、今回のスキーで一番驚いたのは、テレビで「フクイチ」のことがまったく放送されないこと(ウチにはテレビがない)。今の日本の最大の関心事は「フクイチ」以外にはないはずです。経済復興だってなんだって、生存可能な自然環境があってこその話。それが根底からゆさぶられているのに、ニュースはフクイチどころか、大雪関係ニュースだってごく軽い扱いで、圧倒的な時間を割いていたのはオリンピック関連でした。政府・産業界が国民に伝えたいのはメダリストの活躍であり、他の、本当に社会性のあるニュースは知らないでいいよ、ということなのです。スポーツは宗教と同じように、いや、宗教以上に政治性が強いのですが、(オリンピックだって強壮な兵士を鍛錬するために始まった)、今の日本のテレビはその意図をまったく隠していません。テレビは愚民を育てる。これに「(まともな)本を読まない」「歴史を知らない」を加えると、簡単に「戦争好き」「プロパガンダに染まりやすい」「お上の指令通りに動く」人間ができあがります。
 なんて、苦い思いも噛み締めた今回のツアー。越後の日本酒は最高でしたが。2014.2.18

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/