名古屋市議会解散の快挙

 はい、嬉しいニュースです。
 「市議“解雇”『「批判これほどとは』名古屋市議会リコール成立」(2011年2月7日)
  議会不信の大波が、名古屋市議会をのみ込んだ。市長だった河村たかしさんが市議会の解散請求(リコール)を主導する異例の経過をたどった政令市初の住民投票。6日の投開票では、7割を超える69万人余の有権者が市議会の解散を選んだ。市民に“解雇”された74人の市議からは「努力が足りなかった」という反省と、「議会批判がこれほどまでとは」という驚きの声が入り交じった。(中略)
 河村さんは市内で支援団体「ネットワーク河村市長」のスタッフと万歳。「市民の一票が政治を変えた。『職業議員よ、さようなら』という歴史的な瞬間。名古屋が民主主義を守るとりでになる」とにんまり。代表の鈴木望・前静岡県磐田市長(61)は「市長と議会がねじれたら直接市民に聞く地方自治が前進した」と晴れやかに語った」(中日新聞)http://www.chunichi.co.jp/s/article/2011020790083758.html
 
少しでも、「住民運動」や「市民運動」にまともに取り組んだことのある人なら、議員族のひどさにヘキエキしているはず。彼らの頭の中にはカネと票しかなく、市民の訴えに耳を貸さないどころか、当選するとすぐ市長与党になるという変節漢さえ珍しくありません。無知のくせして、「センセイ」風をふかし、何年も何期も議員の椅子に座り、やがて行政の一部と化してしまう。これは、私が自分の住んでいる鎌倉市議会でいやというほど見せ付けられた現実(・・・そんな議員の一人が市長になっているんだから、鎌倉の未来も危うい)。
 あのねえ、議員って行政の批判役なんだよ。それを忘れて市長与党となるなら、議会なんて要らないの!! それに議員の仕事は勝手な公共事業をひっぱってくることじゃなく、住民の安全と健康を最優先して考えることなの!  と、つい力が入ってしまいますが、日本で議会制度が機能しない原因には、議員のレベルの低さ(知的レベルだけじゃないけど)、 行政主導の慣習、改革を避けたがる国民性、そして何よりも、市民の政治への無関心があります。
 名古屋の市民達は、そんな議員族にノーを言ったのです。立派! 河村さんは以前、監視社会か何かでメールを交換した覚えがあります。低姿勢で真摯な対応に、こういう議員もいるんだと感心した記憶があります。3月の出直し選挙には、ぜひ普通の市民がたくさん立って欲しい。そして、市議会を、本当に開かれた、市民のためのものにしてほしい。少なくとも議員の任期を二期までにして!そしたら、いまいましい今の政党政治家はみんな引退に追い込まれるはず(ああ、私らの払っている税金があいつらの退職金に使われるかと思うと、ほんとに腹が立つ!) 
 とにかく、名古屋市民のみなさん、おめでとう!! 2011.2.7

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/