北九州市のがれき焼却、広がる健康被害







 北九州市のがれき焼却による健康被害は、「ウワサ」ではなく現実です。以下、現地で情報収集にあたっているグループからいただいた情報をそのまま載せます。放射能以前に、大量の有害化学物質が飛散しているような感じ。なお、北九州市のがれき本焼却は9月17日に開始されています。現在も進行中。いつ止めるの?
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 全国でがれき焼却に反対されていらっしゃる方々が危惧されていたことが、やはり現実となりました。絶対にがれきを焼却させてはならないことを、私たちは身をもって感じています。ぜひ、皆様方の自治体のがれき受入れは止めてください。そのために、北九州市の焼却による健康被害の情報をご活用いただければ幸いです。

まず、北九州市内における健康被害の情報です。
【北九の子供を守るネットワークのブログ】

9月21日付記事「北九州市 がれき本焼却開始後より、さまざまな健康被害が起こっています。皆さん、必ずマスクを! 」から一部転載http://ameblo.jp/kitakyu-mamoru/day-20120921.html
■小倉南区 A小学校 9月18日(火) あるクラス(37名)のうち、6名が体調不良で保健室へ。 うち1名は熱を出し早退。 9月19日(水) 2名が保健室。 9月20日(木) 6名が早退。 
※症状は喉の痛み、咳。発熱した子供もいたが、通常の風邪の症状とは異なり、「熱だけ」だったということ。 
■小倉南区 C小学校のあるクラス 9月20日(木)欠席1名。保健室5名。鼻血1名。
■皇后崎(こうがさき)清掃工場から半径3キロ以内在住の方から。
 9月18日(火) 家の外に出ると空気が粉っぽい感じ。 市販のウイルス99%カットのマスクを着用したが、 胸の真ん中、奥側に生まれて初めて感じる痛み。念のため、医療関係の知人に尋ねると「心臓だ」と言われる。 
9月19日(水) 微熱、倦怠感で半日起きられなくなる。 下痢。 風邪の時のように脂汗が出たせいか、 休んでから、動けるようになった。 普通のマスクではダメだと怖くなり、 N95のマスクを着用。 夜、陣原駅周辺へ行くと、 かなり臭く、全体に粉っぽく汚れた空気を感じたが、 N95マスクをしっかり着用したためか、夜は大丈夫だった。 20日(木)微熱と下痢は治癒。 しかし胸の奥はまだうっすらと、今までと違う感覚を感じる時がある。

9月23日付記事「北九州市 がれき本焼却開始後より、さまざまな健康被害が起こっています。皆さん、必ずマスクを! 」から一部転載。
http://ameblo.jp/kitakyu-mamoru/entry-11361977861.html
■戸畑区在住
50代女性 焼却が始まった17日から喉が痛く、1日中ソファーに倒れ込んでいた。 戸畑区の高校に通う息子さんの学校では、マスクをした学生が多いとのこと。 
■小倉南区在住 
40代女性 本焼却開始後からずっと頭痛が止まらない。 体の力が抜けていく感じ。 眼の奥も鈍痛。 口の中も苦い。
■若松区在住 
成人女性 焼却開始後から、頭が重く、体がだるい。 
■ 小倉北区在住 40代女性 本焼却が始まってから、頭痛と喉の痛みがあり、 昨日はそれらは治まっていたが、 くしゃみ、鼻水がひどくなり、 鼻水は押さえるまもなく流れてしまう状態。 高校生の娘さんも同様の症状。 寒くなったので二人共、風邪引いた、くらいに思っていた。 9月22日の夜、単身大阪へ出発した。 広島でトイレ休憩があり、 気がつくとくしゃみ、鼻水はピタリと止まってました。 北九州を離れると止まった、ということは原因はガレキ焼却だと推測される。 
■八幡西区在住 3人のお子様を持つお母様からの報告 
焼却開始日の9月17日、次男4才がひどい下痢。 次男はアレルギー、アトピー、喘息も持っていて、 いろんなものにすぐ反応してしまう体質だが こんな急な体調の変化は今までに見たことがない。全身に赤い発疹。19日には幼稚園のバスの中で鼻血を出した。 9月23日にはお母様ご本人も喉の痛み、頭痛の症状が出てきた。 喉の痛みは風邪の時の症状とは違い、 キューっと絞められているような感じ。 7才の兄も喉が痛いと言っている。 

北九州市外まで健康被害が広がっていることを伝えるツイートなどの情報も多数あります。
ブログ 【泣いて生まれてきたけれど】 9月24日付記事「北九州市のガレキ焼却に伴い、体調不良を訴える人が続々と出てきた。」から一部転載。
http://ameblo.jp/sunamerio/entry-11363256355.html
@KORIKUSIZUNO(香川県の方)
 やっぱり喉痛い。舌もヒリヒリ。台風の風のせいで強風の間だけきてるんだと思いたかったが、続いているということはふつーにここまで飛んできてるということか。
@onodekita(大分県の情報)
 大分でも小学校高学年の子供や大人が鼻血を出している(山間部) 
@shipskip(山口県の方)
 山口県に避難して、山口のきれいな空気で震災前からの子供の喘息がぴたっと治っていたのに、今夜再発しました。発作的に息ができなくてパニックになるのは見ていて辛いし、瓦礫止められなかったのが悔しい。治っていた喘息が再発するのは関東で聞いた話だ。また何処かへ行かないと。
 
@mion23(福岡市の方)
 窓も開けられないぐらい喉が痛いです。夫も私も咳が止まりません。こちらは福岡市です。近くの方はもっと症状が出てるのではないでしょうか?大丈夫でしょうか? 北九州市長、これでも説明責任は無いですか?あなたがみんなに迷惑をかけているのですよ。自覚はございますか?早く、焼却を止めて下さい。 

熊本市で開業されている小野俊一医師もご自身のブログで、北九州市のがれき焼却開始後の被害や大気汚染状況を記事にしてくださっています。
ブログ【院長の独り言】9月22日付記事「北九州ガレキ焼却-報告され始めた健康被害と隠蔽工作」http://onodekita.sblo.jp/archives/20120922-1.html
9月27日付記事「北九州やはりでてきた健康被害-北九州」
http://onodekita.sblo.jp/article/58566296.html

「震災ガレキ焼却試験後の健康調査レポート」を私たちの前身である「ひなん者おはなしの会」で作成し、北九州市内で開業されている北川内科クリニックの北川喜久雄院長の所見を添付の上、北川医師から直接北九州市の担当課長2名に手渡していただきました。
私たちのメンバーのブログに掲載した以下の記事がその内容です。
ブログ【チイサキモノタチノコエ】 http://sparrows55.exblog.jp/
「試験焼却の後に起きたこと その1~8」
「試験焼却後のバラの異変 その1~3」 
「試験焼却後の健康調査レポートに対する医師の所見」
(北九の子供を守るネットワークのブログにも一部転載済み。)

しかしこのレポートに対する回答は一切なかったため、メンバーが担当課長に連絡したところ「安全ながれきを燃やしているのだから、このような被害はあり得ない。焼却の中止や市民の健康影響調査などを行う意思は一切ない。」旨の回答をしてきました。このレポートには間に合いませんでしたが、試験焼却中に日明(ひあがり)清掃工場に近接している小学校のあるクラスで、1日に9名の児童が鼻血を出していたことを、担任の教師がある講演会の場で証言されています。しかしこの件も環境局は「学校側からはそのような連絡は届いていない」として調査もしていません。
 北九州市は健康影響調査に関する市民の要望のみならず、住民、議員、漁協などからの様々な要望書、公開質問状、情報公開請求に対して、非回答・情報隠し・きわめて不誠実な回答など、行政としてあるまじき態度を続けています。私たちは、現在がれきを焼却している清掃工場に近い地域に「健康被害アンケート」と市との「がれき焼却の危険性を伝え、公害防止協定を結ぶことを促すチラシ」、などのチラシセットを配布する予定です。ブログからダウンロードできるようにしています。

【北九の子供を守るネットワークのブログ】
8月23日付記事「北九州市の災害廃棄物(がれき)受け入れに伴う健康被害調査を行なっています。」http://ameblo.jp/kitakyu-mamoru/archive-201208.html
9月15日付記事「北九州市のガレキ本焼却。危険性を焼却場近くの住人に知らせる為のチラシ。ご自由に配布どうぞ。」http://ameblo.jp/kitakyu-mamoru/page-4.html
9月16日付記事「災害廃棄物受入れに伴う、北九州市と焼却場及び埋立地周辺自治会との間で、公害防止協定書の締結を求める署名」
http://ameblo.jp/kitakyu-mamoru/page-4.html

以上です。よろしくお願い致します。
北九の子供を守るネットワーク メールアドレス kitakyu.mamoru@gmail.com

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/