フクシマ、汚染は200キロに及ぶ

 フクシマの放射能汚染について、以前、バズビー氏、怒るで紹介したクリストファー・バズビー博士に、もう一度登場してもらいましょう。 




 http://www.youtube.com/watch?v=tNBAB8mdtxA 2011.9.22
 これはグローバル・リサーチTVが、「原子力業界はフクシマの放射線大量放出を隠蔽している」とのタイトルで撮影したもの。以下は彼の言葉を非常におおまかに訳したものです。ぜひ、アドレスとともに広めて下さい。
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 「フクシマが人間の歴史の中で最悪の原発事故だということはまちがいない。私も計測したが、その結論として、高度に汚染された被災地区の範囲は、200キロ、あるいはそれ以上に及ぶのは疑いない。
 すでに子どもの体内からセシウムが検出されているが、チェルノブイリでは同じような状況に置かれた子どもたちには臓麻痺を起こしている。放射性物質が体内に入ると、心臓の筋肉の動きをさま猛ため、正常な鼓動ができなくなるからだ。もちろん、その後、若くして心臓病で死ぬこともある。日本政府はこのような事実を無視して、この程度の濃度では何も問題は起きないとして、迷信のようなホール・ボディ・カウンターを導入している。
 何かしないといけない。私は7人の子どもの父であり、11人の孫がいる。このまま手をこまねいてはいられない。独立系の学者とTEPCOを救おうとしている政府系の学者との間のバカなテニスマッチを超えて、行動しなければ。
 子どもたちの体内の放射性物質は累積し続けている。今後、彼らは心臓病やガンなどあらゆる病気にかかって死んでゆくのだ。それはすべてチェルノブイリで経験したことで、何も新しいことではない。我々はみなそれを、はっきりと知っているのだ。放射性物質にさらされた人々がどうなるかを、私は身近に見てきた。でも、チェルノブイリでは被曝した人はそれほど多くなかった。だからフクシマはひどいんだ、何とかしなければ、と思うのだ。
 私たちにできることは、まず、自分たちで正確な(放射線量を)測定することだ。なぜなら、私たちは日本政府の発表を全く信用していないからで、だから(政府から)独立した調査が必要なのだ。
 
 次に子どもを何とかしなければならない。そのためにはまず、汚染された場所から、比較的安全な所に子どもを避難させること。ところが今、日本政府は汚染物質を、フクシマから全土に持ち込んでいる。南の都市にまで焼却のために汚染がれきが持ち込まれているとの報告があるが、それはなぜなのか? ぞっとするような理由からだ。
 その理由とは、こういうことだ。将来、子どもたちがガンや白血病で死んだとすると、両親は政府を相手どって提訴することだろう。しかし、子どもたちが高濃度の汚染にさらされて発病して死んだ、という主張は、その頃までには通らなくなってしまう。日本全土が汚染されていて、『対照群』との間に差がなくなっているからだ。つまり、放射能がれきを全土に運んで焼却するというのは、日本全国を破滅させることになる。
 二番目にやるべきことは子どもの体内被曝を阻止することだ。放射性ヨードの場合、甲状腺への蓄積を阻止して安定化させることができる――これも日本政府はやろうとしていないが。
 また、ウラニウム、プルトニウム、ストロンチウム90は最も危険な放射性物質だが、これは故意に測定もされていないし、ホールボディカウンターで測定することもできない。しかしこれらの物質は、大量のカルシウムやマグネシウムを投与することで、DNAとの結合をブロックすることができる。私たちは今、母親が毎日、子どもに与えられるように、カルシウムの錠剤を安く製造しようとしている。
 その他、セシウム137の被曝をブロックできるような錠剤も開発中だ。
 そのために今、私は日本で、「フクシマの子どものためのクリストファー・バズビー基金」という組織を作っている。仲間がホームページも立ち上げてくれた。それに加えて、ヨーロッパとウクライナ製の、性能のいいガイガーカウンターを大量に購入するつもりだ。フクシマの母親たちがこれを使って、食品やスーパーマーケットの商品などを測定し、どれほどの放射性物質が蓄積しているかを知る手立てになればいい。
 また、日本に研究所を作るつもりだ。そこに市民はいろいろなものを持ち込んで、「事実」を知ることができるはずだ。・・・これが私たちが今やろうとしていることだ。みなさんにできることがあれば、ぜひ協力してほしい。これはフクシマの子どもたちを救うオペレーションだ。私たちは日本の政府を全く信用していない。彼らは子どもを救うことは何ひとつせず、ただ、世界の原子力産業を救うという原則に従って行動している。これは恥ずべきことだ。」
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 日本の三分の一が汚染区域に・・・ストックホルムの公園のブランコに腰かけたバズビーさん。自分の子どもや孫のことを思い、日本人にできないことを、代わりにやろうと立ち上がったなんて。みなさん、どうぞご協力を。私も翻訳などでお手伝いするつもりです。下が彼のサイト。2011.10.28
CBFCF Christopher Busby Foundation for the Children of Fukushima



欧州放射能リスク委員会のChristopher Busby(クリストファー・バズビー) 博士の公式
NPO法人 CBFCF(Christopher Busby Foundation for the Children of Fukushima)のホームページです。子供達の未来に原発は必要ありません。
http://www.cbfcf.org/

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/