トランプ「人工ウイルス」発言を隠す日本メディア

  コロナウイルスはどこから来たのか? (05/05) の続き、アップできなかったけど、再挑戦。

 さて、トランプ政権の「コロナ・パンデミックは武漢から始まった証拠がある」という発言、日本の報道では捻じ曲げられていました。日本で流れたのはだいたいこんな↓記事です。

コロナ発生源巡る米長官発言は「憶測」 WHO、長期戦も訴え

2020/05/05 05:51 [ジュネーブ 4日 ロイター] ポンペオ米国務長官が新型コロナウイルスについて、中国の研究所が発生源である「かなりの量の証拠」があると発言したことについて、世界保健機関(WHO)は4日、「憶測」にすぎないとした上で、科学的な証拠の提示を求めた。ポンペオ長官は3日、ABCテレビの番組で「最も優秀な専門家らはこれまでのところ、(新型ウイルスが)人為的なものだと考えているようだ。現時点でそれを信じない理由はない」などと述べた。

 WHOで緊急事態対応を担当するマイク・ライアン氏は、ネット会見で「この件については、データに基づく証拠を米政府から得たわけではなく、引き続き憶測にとどまる」とした上で、発生源に関する情報は新型コロナ感染を抑制する上で「極めて重要」であるため、あらゆる情報の取得に関心があると語った。こうした中、テドロス事務局長は、新型コロナとの闘いは長期戦になるとした上で、国際社会に結束を呼び掛けた。事務局長は「新型コロナとは長い付き合いになる。われわれはウイルスを克服するため、協力して手段を開発・共有しなければならない。国や国際社会が一致団結してこそ勝利することができる」と述べた

 …WHOの緊急記者会見だというのに、意味が通りにくい記事です。特にマーカー部分と前後がつながらん。「この件」とは?

 ところが、同じことを報道したParstodayの日本語版は:

WHO,「米は新型肺炎の発生源に関する情報を未開示」

May 05, 2020 18:50 Asia/Tokyo https://parstoday.com/ja/news/world-i61387

 ロシア・スプートニク通信によりますと世界保健機関(WHO)の緊急対応責任者マイク・ライアン氏は4日月曜、「当組織は今なお、アメリカ側から新型コロナウイルスが人工的に作られたものであることを裏付ける情報をなにひとつ受け取っていない」と語りました。また、「この問題は、依然として1つの憶測のままである」と述べました。さらに、「WHOは、この問題に関してそれまでに得られた情報に基づいて行動する必要がある」としました。ライアン氏の表明によれば、現在までに入手されている情報や資料では、新型コロナウイルスが人為的にではなく、自然発生したものであるとされて示されています。そして、「新型コロナウイルスの発生源に関するあらゆる見解表明は、科学的な根拠に基づくべきであり、政治的動機と抱き合わせであってはならない」と語りました。トランプ米大統領やその他の米政府関係者はこの数日、新型コロナウイルスが中国・武漢市内の研究所で人工的に作られたものだ、と盛んに主張していますが、中国政府側はこの主張に強く反発しています。

 人工ウイルスの話ばかり。そして、WHOの記者会見は、トランプの「コロナウイルスは人工だ」発言を否定し、ウイルス天然説を世界に伝えるためだったことがわかります。これに対し、私が知る限り、日本語メディアがトランプやポンぺオの「ウイルス人工説」を伝えたことはありません。そもそも「ウイルス人工説」など取り上げても来なかったんじゃないか(取り上げても「陰謀論」でしょうけど)。

 でも、コロナウイルスが人工か天然かということは、とても大事なことです

 現在のロックダウンや休業要請など「ニュー・ノーマル」や、やがて来る免疫IDや、5Gを利用した市民監視、強制ワクチンは、「ウイルス自然発生(=人知が及ばない)」を前提に初めて正当化されます。一方、それが「人工」となれば、対策そのものが極めて疑わしいとされるし、真っ先に問われるのは、いつ、どこで、だれが、何のために仕組んだかということでしょう。もちろん関係する組織は国際法違反の責任を追及されるはず(国際法廷だな)。

 なお、私は「コロナ騒動」はグローバリストが長年温め、準備してきた「対市民クーデタ」だと確信しています。そしてこの作戦のキモは、市民が何も気づかないうちに、コロナワクチンの承認・接種を可能にする制度を作り上げてしまうこと。従って、少しでも市民がウイルスの存在に対し疑問をもったり、「コロナウイルスはどこから来たか」なんて考えるスキを与えたくないのです。

 ところがトランプは、最もセンシティブなタイミング(レムデシビル承認が目前)で「人工ウイルス」を持ち出し、グローバリストを慌てさせたのです。

 トランプ発言にはすぐに各界から反発があがりました。その中にはこの↓人も。

 

ファウチ医師が、米大統領の主張を否定

May 05, 2020 21:16 https://parstoday.com/ja/news/world-i61404

米ホワイトハウスの新型コロナ対策グループのメンバーであるアンソニー・ファウチ医師は、5日火曜に発行された月刊誌ナショナルジオグラフィックでのインタビューで、「アメリカのトランプ大統領とポンペオ国務長官の主張とは反対に、新型コロナウイルスの起源は中国の研究所の1つであるとする説は否定された」と語りました。また、「最適な証拠は、世界規模で拡大することになったこのウイルスが、中国の研究所の1つで作られたのではないことを示している」と述べました。そして、「新型コロナウイルスは自然界で形作られ、その後動物に感染していった」と強調しました。ファウチ医師はまた、新型コロナウイルスが自然界で発見された後に実験室へ移され、偶然にそれが社会に漏れ出たとする説にも反対意見を述べました。(後略)

 なんと自分を指名した大統領に正面から反対するという異例な事態になっているのです。彼が反論をせざるを得なかったのは、この少し前、トランプは武漢ウイルス研究所に出していた研究費を止めてしまったからです。前記事でもファウチ率いるNIAIDがコロナ・ウイルスの研究に直接加担していたことを書きましたが、実は、研究の多くはアメリカ国内で行われ、レムデシビルもそこで開発されたようです(補助金を止められた組織のサイト)。トランプの意図がどこにあるにせよ、彼の言動をそのままにしておくと今後の計画も暗礁に乗り上げかねない。そこでまず、国家情報長官に異例の声明を出させて「人工説」を公的に否定したのですが、トランプはそれにも耳を貸さなかった。

 で、グローバリストはその後、メディアを通じたトランプ叩きを実行している模様。

米大統領、「情報機関責任者が、新型コロナは危険でないと言った」

May 04, 2020 20:59 Asia/Tokyo https://parstoday.com/ja/news/world-i61366

 アメリカのトランプ大統領が、国の情報機関から新型コロナウイルスについて警告を受けていたことを否定し、「彼らはこのウイルスが危険と言わなかった」と主張しました。イギリスのオンライン紙インデペンデントによりますと、トランプ大統領は4日月曜、ツイッター上で「情報機関責任者は、私が正しいことを語ったと私にのみ報告した。米国へ向かう中国の飛行機を私が入国禁止にする直前の今年1月まで彼らは新型コロナウイルスの問題を指摘しなかった」「彼らはこのウイルスについて、全く恐れる必要のないものだとして説明した」と強調しました。トランプ大統領の一連の主張は、ABCニュースが「米情報機関は何週間にもわたり、同大統領に新型コロナウイルスについて警告していた」と報じたことに反応したものです。新型コロナウイルスの国内感染拡大に対するトランプ政権の鈍い対応は、同国に新たな危機をもたらしました。トランプ大統領は、これまで繰り返し自身の不手際を他者に責任転嫁しようと躍起になっており、情報機関に加えてWHO世界保健機関や中国政府に対しても、新型コロナウイルスに関する正しい情報を伝えなかったと非難を繰り返しています

 山本は、何度か「アメリカは感染者数を増やそうとしている」と指摘しましたが、当初のトランプの反応を思い出すと、彼にはたいして情報は入っていなかったのは事実でしょう。その結果、アメリカはろくろく検査もできず、一方で、すべての死亡の原因を「コロナ」とするように指示を出すなど、グローバリストの期待通りアメリカのコロナ感染者は世界最多になったのです。

 狐とタヌキのーーいや、グローバリストと帝国主義者のーーばかしあい。

 なお、日本語メディアが「人工説」発言に検閲をかけているのは、日本市民にあくまでも、①今の対策は必須、②今後も対策は続く、③感染監視やワクチン強制を受け入れろ、と刷り込むためです。その先にある思惑は、日本を先進国で初めて治療薬やワクチンを取入れる国にするというもの。日本人がおとなしく政府に従っているのを見て、「情報操作も行ける」と思っているんですね。

今日にもレムデシビルが承認されるとのことで・・・ご愁傷様です。

2020.5.8

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/