タミフルって安全なの?

タミフル、OKというニュース……本気でしょうか?
 「抗インフル薬、胎児に悪影響なし…学会調査」(編集してあります)


日本産科婦人科学会は11日、妊婦がタミフルなどの抗インフルエンザ薬を服用しても、赤ちゃんへの悪影響は確認されなかったとする調査結果を発表した。妊婦163人を調査したが、胎児が薬の影響を受けやすく注意が必要な妊娠4~7週に14人がタミフルを服用。うち2人(14%)が流産したが、自然流産率(15%)とほぼ一致し、同学会は「タミフルの影響とは考えにくい」と判断した…


「タミフル自殺」や「異常行動」が問題化したのは2007年。ところが2009年には新型インフルエンザ騒ぎで、タミフルはみごとに復活、今年5月にはCDC(米疾病コントロールセンター)が、「妊婦の使用もOK、リスクよりベネフィットの方が高い」と「安全宣言」を出すに至っています②。今回の報告は、このCDC報告そのまま。日本産婦人科学会のサイトにはこうあります。③ 




1)
タミフルの影響

 絶対的過敏期にタミフルが14例処方され、3例の異常(流産2例:いずれも妊娠6週、早産1例:妊娠36週)であった。参考までに林らが報告した絶対過敏期のタミフル投与例43例を追加すると、57症例中心室中隔欠損(VSD1例、流産3例、早産1例となった(表4( PDF 113KB)。
 相対的過敏期でのタミフル投与は13例で、1例に軽度の新生児黄疸を認めたのみだった。林らの2例を加えた15例でも1例の新生児黄疸を認めるのみだった。
 比較的過敏期ではタミフル投与が15例に行われたが、早産(妊娠32週)1例、新生児仮死2例、微熱1例であった。
 妊娠中期16-28週)では58例にタミフルが処方され、8例の異常が報告された。内訳はVSD1例、顔貌異常両側多合指症1例、新生児黄疸2例、低血糖1例、早産(妊娠36週)1例、皮下腫瘤1例であった。
 妊娠後期ではタミフル44例が処方され、児の異常として聴力検査再調査1例であった。――――――ここまで引用―――――



流産率は年齢で違うし、「胎児心拍確認後の流産は約5%」との数値もあるのに④、「タミフルとは無関係」と言い切れるのでしょうか。それに、厚労省2009年11月27日に発表したタミフル服用後死亡74人のうち、「少なくとも54人がタミフル服用後半日以内に死亡しています。54人のうち36人は数時間以内です」⑤というデータをどう見るの? 胎児は児童よりはるかに薬剤の影響を受けやすい。妊婦、胎児のリスクは誰よりも大きいのに、産科婦人科学会がそれを無視するというのはとても不気味です。2010.12.14


    http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101211-00000583-yom-sci12月11


    http://www.medindia.net/news/flu-medication-like-tamiflu-safe-for-pregnant-women-babies-68320-1.htm


http://www.jsog.or.jp/news/html/announce_20101124.html


   http://www.sids.gr.jp/miscarriage.html 
薬害タミフル脳症被害者の会

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/