「新型肺炎」報道のうさんくささは、たとえば↓の記事に表れています。
WHO事務局長、渡航制限「必要ない」 新型肺炎でまた中国寄り発言
2020/02/04 01:35 産経新聞
【ロンドン=坂東和正】新型コロナウイルスによる肺炎をめぐり、世界保健機構(WHO)のテドロス事務局長は3日、米国が中国全土への渡航中止勧告を出したことなどについて「(中国への)渡航や貿易を不必要に妨げる措置は必要ない」と述べた。ジュネーブで同日始まったWHO信仰理事会での発言。現地からの報道によると、テドロス氏は渡航中止勧告などについて「私たちはすべての国に、証拠に基づいた一貫性のある決定を実施するよう求める」と語った。WHOは1月30日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言。その一方でテドロス氏は同日、「(中国への)渡航や貿易を制限する理由は見当たらない」としていた。テドロス氏は感染拡大の問題で中国寄りの言動を続けており、これまでに「WHOは(新型肺炎の)発生を制御する中国の能力に自信を持っている」などとも発言していた。WHO、新型肺炎でまた中国寄り発言
メディアがコロナウイルス問題を「中国叩き」に利用しているのを自白しているわけですが、まるで「先生があの子をひいきしている」としか聞こえない。
ところで。上のWHO事務局の発言について、当の中国はAFPのサイトの画像を引いて伝えていました。
「今入ったAFPの報道によると、WHOは4日、「新型コロナウイルス肺炎は、現在、決してパンデミック(世界規模の大流行)ではない」と述べた。
世卫组织:新型冠状病毒肺炎目前并非"全球性流行病" 2020-02-04 19:57 【环球网报道 记者 张晓雅】
AFP報道は緊急(urgent)扱いで「パンデミックではない」と書いている。これはパンデミック取り消しもありえると思い、すぐWHOを検索しましたが、そんな報道は見当たりません。かろうじて2月4日のWHO第146回理事会で、事務局長の冒頭発言の中にそれらしき下りを見つけました。
以下はその超簡訳です。詳しくは原文を見てね。
「今日、私は加盟各国に以下の三点について求めたい。
一つはコロナウイルス感染に関する詳細な報告を上げてほしいということだ。中国以外の176件のうち、WHOが詳細報告を受けたのは38%に過ぎない。先進国でも肝心のデータ提供の点で後れを取っている国がある。能力がないわけではない。しかし、データなしでは状況を正しく評価することも、適正な勧告を行うこともできない。国際的アウトブレイクは、唯一、各国の連帯によって封じ込められるのだ。
二つ目は、くり返すが、国際保健規制にそぐわない制約を課さないでほしい。そういう制約は恐怖と差別・偏見を深めることになりかねず、公衆の健康には何の利益ももたらさない。現在、22か国がそうした制約を実施しているが、なるべく短期間にとどめるよう促したい。
三つめは、アウトブレイク制御のために、診断、治療などの官民協力を進めること。患者の99%は中国で発生しており、中国以外では176例しかない。これは微々たる数字でーそれでも心配するのは当然だがーパニックや恐怖を起こす必要はない。」
https://www.who.int/dg/speeches/detail/who-director-general-s-opening-remarks-at-the-technical-briefing-on-2019-novel-coronavirus
…驚きましたね。どこかの先進国は、今回の「健康危機」を口実に、中国にこれまでにない露骨な圧力をかけ、国内の混乱と、国際的な不和を起こそうとしているわけです。「渡航規制」とか「入国禁止」なんてのも、国際保健規則に照らせばやってはいけないことなんでしょう。それに「中国以外で発生した患者」の詳細報告がないというのでは、患者の存在が本当かどうかも疑わしい。つまり、テドロス事務局長はいったん出した「緊急事態宣言」を取り消したいけれど、WHOに潜む多数の医薬業界工作員の圧力で、それができないでいるのでしょう。
グローバル化の時代、そして情報化社会において、「健康危機」は戦争の火種になり得ます。2020.2.06