うそつき 神奈川県―南足柄市民の意見

  神奈川県の職員が「9月に契約する」と言ったのを聞いたのは、私だけじゃないから。
 たとえば、この8月20日、初めて交渉に参加した「足柄地域の暮らしと環境を考える会」は、すぐに↓のような会報を出しています。私がこの会の人々と会ったのは、この日が二回目。会報は初めて見るもので、作成には一切関与していません。うそつき神奈川県の証拠はまだまだたくさんあるんだから。2013.9,13

足柄地域の暮らしと環境を考える会会報73号 
20138月25日

「漁網問題」について事業者・神奈川県知事当地での説明会を求めよう「漁網受入れ反対」の声を神奈川県へ届けるため、さる20日、7人で横浜へ行ってきました。環境農政部の部長ほか数名の県職員に、次のような反対理由を述べました。まず、この受入れは、我々市民の意思を無視して決められたこと。茶葉に基準以上の放射性セシウムが見つかったことでわかるように、当地は汚染されていると考えられる。環境行政はその実態を調べる責任を果たさず、県内の他所で受け入れを拒否された産業廃棄物を持ち込むとは県営水道の水源地でもあるのにとんでもないことだ。それに漁網という当地に不慣れなものは、化学的成分も物理的形状も当地の一般ゴミの最終処分場での処理には問題がある。いくら災害時にゴミになったからと言っても、一般ゴミではなく、産業廃棄物であり、しかも有害有毒な特別管理廃棄物だ。などなど。

県職員県知事と県議会決めたことを、法律に沿って遂行するだけ! 

県側のお答えは、「県職員は上から指示された事業を、法律(特別措置法など)に沿って実行するだけ」とか。そして「当地の雨坪処分場は、『管理型』だから産業廃棄物でも埋められる」と、一旦は県営の産業廃棄物処分場に埋める予定だったのに、精一杯の拡大解釈です。「県民のためを思っていながら、心ならずも…」の職員を支援するためにも、私たちは決めたご本人・黒岩県知事に当地においで頂き、説明を受け、大勢で反対の声を挙げ、計画の撤回を求めたいと思います。

南足柄市って地元のことを自分で考えたり、決めたり出来ないの?

県に赴いた2日後に、南足柄市長から当会宛に回答書が来ました。前回提出した要望書は、南足柄市自治基本条例に違反して、市民不在の手続きを進めていることへの抗議と合意書の撤回を求めたものでしたが、それに対しての回答にはなっておらず、「今回の漁網受入れは神奈川県から要望された訳ではなく、市長自身が被災地支援のために、安全性を大前提にして南足柄市に出来ることはないかと考えた上での漁網受入れであり、神奈川県の意向によるものではありません」と言うだけのもの。では、県と市の双方に、漁網の発生地の廃棄物処理事情と、当南足柄市が受け入れねばならない理由を尋ねた要望書に、県より2日遅れで、県と全く同じ内容の回答書が来たのはなぜでしょう?

加藤市長の代理役の市職員の回答は、地元の具体的な条件には無頓着で、ゴミ処理を任せようとする県の言いなりの能天気で、指図は見え見えです。だから県知事にご登場願いたいと思います

合意書の裏に協定書、市民説明会の議事録操作、なぜ急ぐ「受入れの手続き」?

この間、不正な手段を使ってまで、岩手県洋野町、神奈川県、南足柄市の間で受入れの手続きが進められています。それは、この危ない災害廃棄物を、国費で、広域処理するために、従来の廃棄物処理法で禁止されてきた安全性に関わる条項が20143月までの間、免除される特例になっているから。従来の法律では洋野町から神奈川県、神奈川県から南足柄市と、2回も事業委託をする再委託は禁止でしたがこの期間は免除なのです生活環境保全上、支障の恐れのある物の処分について、市町村長が処分者に対し、必要な措置を命じるという条文も、特措法では免除だから9月に契約、年内には運び入れを策しているのです!県知事に当地での説明会を求め、大勢参加して声を挙げましょう!

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/