箱根町、住民同意がないのにがれき予算計上

 いやあ、箱根町のひどいこと。住民同意も得ていないのに予算を計上するとは・・・この費用は後に国の交付金で補填されるけれど、この段階ですでに補助金適正化法に違反しています。それに、この自治会長氏の、地域を私物化したような発言に腹が立つ。これは国県の事業なのに、他の地域の人をシャットアウトして説明会を受けるというのもひどい。

魚網受入費用560万円、箱根町が予算計上/神奈川
カナロコ
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神奈川新聞 611()50分配信

 東日本大震災で被災した岩手県洋野町の漁網受け入れに向け、箱根町は10日までに、漁網の処分費用約560万円を盛り込んだ2013年度一般会計補正予算案をまとめた。現段階では最終処分場(同町畑宿)の地元自治会から正式な同意は得ていないが、14日開会の町議会6月定例会に予算案を提出する。町によると、費用は100トンの受け入れを見込んで計上。民間委託する埋め立て作業の経費、処分後に浄化設備を経由して処理される水の放射性物質濃度の測定費用が含まれており、全額を県負担金で賄う。一方で処分に伴う手数料収入として100万円を計上している。町は予算化について「地元からはおおむね同意を得ている」としている。畑宿自治会の平塚宏会長は「自治会内で反対が多いわけではない。もう少し説明があれば問題ないのではないか」とし、13日にもあらためて説明を受ける意向だ。一方、箱根町同様に洋野町から最大200トンの漁網を受け入れる方針を示している南足柄市は14日の市議会第2回定例会初日に、処分費用を盛り込んだ一般会計補正予算案を追加提出する方向で調整している。加藤修平市長は10日の定例会見で「議会が開会するぎりぎりまでしっかりと住民に説明したい」と述べた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130611-00000009-kana-l14

 それにしても、たかだか5~600万円の費用で済むなら、現地の産業廃棄物処理業者に処理を委託すれば済むのに、一年半かけ、県のトップがすべてこのために走り回るというがれき騒ぎ。表面的には、黒岩の顔を立てるため、と見えますが、真意は、市町村による放射性廃棄物受け入れを既成事実化することにあります。一度譲ると、二度、三度。改めて、がれき・魚網を拒否した芦名の住民はえらかったと思います。2013.6.12

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/