廃棄物工学「専門家」の詐欺的発言

昨日の記事の続き。御用学者ばかりの「専門家会議」を傍聴した市民から、こんな感想が届きました。新聞よりはるかにシュアで正義感あふれる記事です。

 

『淀江産廃整備計画に関する専門家会議』西部総合事務所講堂ー

山ノ内 芳彦さんが写真18を追加しました。234:50 ·

 県による手続き条例が反対住民との意見調整を持たぬまま、知事の指示で専門家と称される学者四名(一人地下水に精通している北村鳥大教授欠席)による会議が住民への公開という形で開催された。会場はスクリーンを前にして左側に十名ほどの事務局県職員達、向かいの右側に三人の教授、前列の机に報道人達が陣取り、カメラが近くに並ぶ。傍聴席はその後ろに五十席用意されている。始めに事務局員がこの会議までの経緯を述べた後、平日の朝、多いと言えない集まった住民を前にして、実際には松藤敏彦北大教授(廃棄物処理工学)による産廃の歴史と今進めようとしている淀江の施設の安全性を、滔々とパワポを使って説明に終始する一方的なものだった。その流れは第三諸国のゴミ投棄の凄まじさとラブキャナル事件、そして日本の高度成長期の環境汚染を紹介して、処分基準が設けられて行く中徐々に廃棄物処理施設が向上してきたこと。そして現在の日本独自の準好気的埋め立て構造の利点、遮水構造の先進性をうたい上げてゆく。
そして現在の排出水質基準の厳しさとその水の安全性を力説する。
こう聞いてゆくとなる程、これなら大丈夫じゃないかと思わせる内容である。

その後住民の不安を反映した16の意見にも、あらかじめ用意した文書を読み上げながら、そのリスクがないことをよどみなく説明してゆき、さらに産廃は公害施設ではないと断言する。廃棄物学会、土木学会で名が通り、東京都下多摩日の出町の処分場で技術委員を十年務め、何の健康被害も無いという松藤教授の主張は自信に満ちたものである。しかしそのゴミ焼却の危険性への認識が欠落している。日本は土地がないため分別して燃やすことでその処分量を減らすメリットがあると、燃やした後に出る焼却灰の埋立がかつて日の出町で大きな環境汚染を生じて健康被害を被ったこと。大気汚染が避けられないこと。終了間際に「水の会」のSさんがたまらず「日の出町のシイタケを食べたことがあるか!ウソを云うな、だまされんぞ!」と吐き捨てた言葉が、集まった多くの報道陣にどう響いたのか。終了後、県漁協からの圧力があるという淀江支所長のF氏がM新聞の記者の問いに、自分の横で彼は答えた、「バカバカしいー」と。明日の新聞各紙が触れこむだろう、安全だという産廃を。

*東京多摩地区日の出町の処分場問題;tamaajisai.net/page-292

https://www.youtube.com/watch?v=vxaHpVvDdbg

 詳細は議事録か録音を聞かないとわかりませんが・・・なんと「ラブキャナル事件」を持ち出した?! 

 「ラブキャナル」の翻訳者として指摘しておきますが、あれは、産廃処分場の汚染と被害を、企業をかばった行政がひた隠しにし、被害を広げた事件です。また日の出町では、新型の焼却炉・処分場ができた今もなお、ダイオキシン汚染は続いているし、周辺住民のがんの発生も異様に高い。そのあたりを、この廃棄物工学(世界にごみ焼却炉を広げる音頭を取っている学部)の教員はまったくわかっていないんじゃないか(わかっていたら、まずから持ち出さない)。

 また「産廃は公害施設ではない」と断言するに至っては、単に法律オンチで済む話ではなく、詐欺的発言です。日本の大学が、今、こういった無知・低レベルの企業寄り「先生」に占領されていることが推測できますが、そんな輩を「専門家」として雇用する県も同じレベル。また彼らを「先生」として尊重する高齢の反対派は、運動から降りた方がいい。「地方行政は住民のレベルを反映する」、私は何回もそのことを痛感してきましたが、今回もその例に漏れず。

若者が立ち上がらない限り、事情は変わりません。2018.2.27

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/