コロナ入院「患者」は犯罪者?

 コロナ陽性の「入院患者」は実質的に「犯罪者」として扱われていました。

 それを伝えるのがこの↓ニュース。以下、古い順に並べます。

埼玉で入院していたコロナ患者 看護師に嘘の説明をし一時逃走

20207311732テレ朝news 埼玉県羽生市の羽生総合病院によりますと、30日午後9時ごろに新型コロナウイルスで16日から入院していた40代の男性患者が新型コロナ専用の病床から職員通路を使って逃げ出しました。男性は一般病棟へと移動した後、通り掛かった看護師に「患者の家族ですが、病棟を迷いました」と嘘の説明をしていたということです。関係者によりますと、男性はその後、川越市内の入浴施設で見つかり、別の病院に入院しました。

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 「逃げ出した」「一時逃走」「見つかった」という言葉使いは、関係者がコロナ「患者」を「閉じ込めておくべき犯罪者」とみなしていることを意味しています。SNSを見ると、当夜、警察や消防署も動員され、大きな「捕り物劇」が展開されていたことが記されていました。

 TW :羽生市のコロナ陽性入院患者が脱走、川越市渋井「小江戸はつかり温泉」にて捕獲。周辺はパトカー、消防のサイレンが鳴りっぱなしだった。午後6:19 · 2020731

 

 そして、↓二つが翌朝のメディア報道。

コロナ感染男性 “脱走”し温泉へ 病棟の鍵を破壊

[ 20208105:30 ] https://www.sponichi.co.jp/society/news/2020/08/01/kiji/20200801s00042000057000c.html 埼玉県は31日、新型コロナに感染し入院していた春日部市の40代男性が、退院の許可を得ないまま外出し、川越市の温泉施設「小江戸はつかり温泉川越店」を訪れていたと発表した。男性は713日に発熱、16日に陽性と判明し、羽生総合病院(羽生市)に入院。重度の肺炎だったが何度も外出しようとし、30日午後10時ごろ病棟の鍵を破壊。タクシーで帰宅し、自家用車に乗り立ち去った。31日午前10時ごろ、県警の捜査員が温泉施設の駐車場で車を発見し保護した。

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 見出しは「脱走」、記事の中では「退院の許可を得ないまま外出」…この表現、落差がありすぎませんか?

 また、患者が「重度の肺炎」なのに、自分で施設を抜け出し、車を運転して温泉に行ったとは普通は考えられず、病院側の発表に大きなウソがあると感じます。そしてこの記事では、病院がコロナ専用病棟に「カギ」をかけていたことが明らかにされています。つまり、コロナ患者の入院施設は、事実上、「医療留置所」とみなされており、当然、そこに収容されている人は「犯罪者」として扱われていることを意味しています。・・・患者たちはそれについて同意していたのでしょうか? 同意したにしても、患者たちはいったいどんな犯罪を犯したというのでしょう?

 

入院先→自宅→勤務先→温泉 コロナ患者「脱出劇」鍵こじ開け抜け出し、12時間後、警察が発見

2020/08/01 08:10 https://www.tokyo-np.co.jp/article/46060 東京新聞

 新型コロナウイルスに感染し埼玉県羽生市内の病院に入院していた40代男性が、30日夜に病院を無断で抜け出し、一時行方不明になっていたことが分かった。県が31日、発表した。男性は同日午前10時ごろ、川越市内の温泉施設で警察官に保護された。外出中の濃厚接触者は確認されていないが、県は立ち回り先を男性と同じ時間帯に利用した人に、保健所へ相談するよう呼び掛けている。(飯田樹与、寺本康弘、中里宏、近藤統義)

 男性は県の聞き取りに、「仕事の進み具合が気になった。川越には仕事の関係先があるので向かった」と話しているという。県によると、男性は春日部市在住で、せきや発熱などの症状で新型コロナウイルス感染症の軽症と診断され、16日に羽生総合病院に入院。無断外出時は、重い肺炎とせきで中等症に当たる症状があった。県や病院関係者らによると、男性は30日午後10時ごろ、私服に着替え、コロナ病床と他のエリアを仕切る扉の鍵をこじ開け、ナースステーションの死角になっていた職員専用通路用のドアから抜け出した。通路の出口は施錠されていたが、男性を見掛けた看護師が、「患者の家族」と名乗る男性の話を信じて出口を開け、男性はエレベーターで階下へ降りた。不審に思った看護師の連絡で、病院側は男性が病棟を出たことに気付き、正面玄関付近で姿を確認。しかし警備員らは感染防護装備をしていないため近付けず、男性は正面玄関からタクシーに乗り込んだ。病院は男性の家族や県春日部保健所、羽生署へ連絡した。男性は自宅に戻った後、車で行方不明になった。家族は31日未明、行方不明届を春日部署に提出。同日午前3時すぎ、県は男性と電話がつながり、病院へ戻るよう説得した。男性はこのころ、三郷市内の勤務先にいたという。男性は31日午前9時ごろ、川越市内の温泉施設「小江戸はつかり温泉川越店」に入店。警察が車を発見し、1時間後、車に戻ったところを保護された男性は無断外出する前日までにも外出を何度も試み、「退院させろ」と主張したが、医師らから病状を説明され、あきらめたような様子だったという。温泉施設の支配人によると、保健所からは、男性が長く入院しているため感染拡大の心配はないと説明されたという。しかし「駐車場で男性が説得されているのを見たお客さんもいる」と風評被害を心配した。31日に記者会見した県保健医療部の唐橋竜一副部長は「患者が一時、行方不明の状態になったことは重大なことと受け止めている」と述べた。男性には肺炎症状が見られるため、感染リスクはゼロではないという。

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 この記事は「脱走」ではなく「脱出劇」とし、「一時行方不明」「保護」と、一般の行方不明事件の用語を使っていますが…「立ち回り先」とはやはり犯罪者扱いですね。

 で、記事を読んで気づいた、いくつかの問題。

 まず男性の方は、入院時は軽症だったのが、二週間の間に病状が悪化しており(事実は不明)、病院の「コロナ治療」の中身が疑われます。また、男性は、自分の考えで病院を抜け出し、自宅に戻り、入浴施設に行くなど、健康に問題があるとは考えられず、ほとんど「似非患者」・・・病院は特定の患者を意図的に「長期留置」していたのではないか。

 病院側はさらに、男性が病院を出たことも、自宅に戻ったことも確認しながら、その後「行方不明になった」として、家族に行方不明届を出させたこと。家族がこの届を出さない限り、警察は動けないことを知れば、この時点で「作為」を感じますけどね。

 その後、パトカーが堂々とサイレンを鳴らしながら全市を駆けめぐり、捕り物劇を展開した。…これは人々のコロナ恐怖をさらにあおるための作戦だったのではないかとしか思えません。当然メディアもぐる。

 そして、「事件」の結果、男性と接触した恐れがある人々は、次々とコロナ試験を受けることでしょう。そしたらーーデザイン通りーー感染者数も増えるはず。そして、無邪気な人は「患者(=ほとんど病原菌扱い)が見つかってよかった」で終わりでしょう。そして「今後は患者が病院から逃げ出さないようにしてくれ」と、管理の強化を求めるだろうし、何かあればすぐ警察や消防、場合によっては自衛隊の出動を要請しろ!となるかもしれません。

 その中で、入院病棟にカギをかけるなんてのは人権無視で憲法違反であることなど、誰も問題にしなくなる。日本に限らず、医薬産業界は黒く、汚い世界なのです。日本の根っこは731、そしてABCCだしね。

2020.8.4

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/