もう原発とは暮らせない

   ほんとに息詰まるような毎日です。ところで昨夜、TVでいきなり日本語が流れました。
 「ほら、テレビでえらい先生たちが言ってるでしょう。大丈夫だ、大丈夫だ、って。それを信じるしかない」
 CCTVのインタビューに対する67歳の(おそらく東京近辺の)女性の言葉でした。中国の震災ニュースは徹底して現場に入り、被災者のむき出しの感情を伝えますが、スタッフは日本の報道のあまりの静かさにとまどっているとかで、それについての論評が載るほど。ま、それはおいといて。
 エラい先生の言? 信じるなよ、そんなもん。
 未曾有の地震に際して、日本学術会議や日本科学者会議など、いわゆる学術団体の声明が次々に出ていますが、趣旨は「情報公開を」「英知を集めて解決を」などと言うもの。助成金がかかってますからね、核心を突くことは言えないものなのよ。だから、環境学会が18日に出した声明で、「原発依存でない・・・持続可能な社会」と書いたのは立派(実は私もメンバーです)。ま、声明だけでなく、以後、実行してもらわなきゃ。
 東北地方太平洋沖地震の被災と福島原発災害への対応についての緊急声明
 ・・・・・・震災復興と原発災害対応の両面で、国民のいのちと健康と環境をまもり、復興にむけ、安全最優先の視点に立った対応を求める。また、その後は地域住民のくらしを回復させ、原発依存でない、防災・環境・食料などで安心できる持続可能な社会を目指す復興が必要である。日本環境学会もそのために協力していきたい。2011年3月18日 日本環境学会http://jaes.sakura.ne.jp/archives/1203 
 一方、市民団体はそんな遠慮はいりません。チェルノブイリ子ども基金は、震度6でも止めようとしない浜岡原発の即時停止を求め、署名活動をしています。どうぞ広めて下さい。
福島原発50キロ圏までの避難範囲拡大と浜岡原発の即時停止を求めますhttp://homepage2.nifty.com/chernobyl_children/appeal-20110308.pdf
 2011年3月18日 チェルノブイリ子ども基金
 でも、どうせなら、こう↓言いましょう。
 全ての原発を停止することを求める
●政府による事故と放射能放出に関する情報統制。
「たいした被曝ではない」と繰り返す御用学者達
 政府も東電も事故と放射能放出等の情報は隠ぺいし、情報統制を行っている。「念のための避難」など、事故と被曝の影響を小さく見せようとしている。さらにテレビに出ている御用学者達は、年間の自然放射線レベルと、事故による一時間あたりの放射線レベルを比較して「たいしたことはない」等と、ハレンチ極まりないデマを平気で振りまいている。
http://www.jca.apc.org/mihama/fukushima/kepco_req20110315.htm
2011年3月15日
  グリーン・アクション 代表:アイリーン・美緒子・スミス
  美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会 代表:小山英之
 
 上は抜粋ですが、同じ原発被災地(2004年の事故)の強い怒りが伝わってきます。ぜひ申し入れ書全文をお読み下さい。HPも信頼性が高く、情報量も豊か。こういうものを読むたびに、日本でも強力な反原発の波を起こさなきゃと思います。
 だって私たちは、もう、原発と一緒には暮らせないから。2011.3.19

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/