前記事の続き。カリフォルニア州のワクチン強制法SB277に対し、さっそく、この法律を廃止する動きがおきていました。
元州議員、ティーパーティに属するティム・ドネリー氏が、SB277が成立した翌日の7月1日、司法長官に対し、同法を廃止するための州民投票を求めて書類を提出していたのです(日本でいえば国民投票ですが、アメリカの州は独立しているので「州民投票」です)。
現地報道によると、ドネリー氏は、ワクチン強制は宗教の自由及び両親の権利を侵害するとして、強硬にSB277に反対し、法律に署名したブラウン知事を「企業のファシスト」と呼び、その支持者(民主党)も激しく非難しているようです。「選択権もない、インフォームド・コンセントもない、法律に従うしかないとは!」
州民投票の手続きの一部は日本の直接請求に似ていて、まず今後180日以内に、少なくとも365,880名の署名を集めなければなりません(90日という記事もありましたが・・・)。署名がこの規定数に達し、署名者の真偽が確認されれば、2016年11月1日に投票が行われます。この投票で過半数の反対票が得られれば同法は次の選挙まで施行できなくなります。
日本の場合、住民投票条例さえ法定されていないし、たとえ条例があっても、議会で否決されることがほとんどです。実際、各地で行われた原発関係の直接請求がことごとく失敗したのをみても、日本では市民の声を握りつぶすシステム。アメリカでは反対票が多ければ、当座は執行が保留され、次の選挙で再び是非を問うことができるから、努力が報われるシステム(過去資料をみると、成功例も多いのです)。
カリフォルニアではワクチン賛成派は67%、公立学校の両親の65%は、ワクチンを受けていない子どもを学校に通わせるべきではないと考えているとのことです(今年5月の世論調査。poll by the Public Policy Institute of California)。でも、賛成67% ≒ 反対30%α。反対派は決して少なくないし、今でもワクチンがほぼ強制され、何万人ものワクチン被害者を出している実態があるから(特に自閉症、ADHD)、これくらいの規定数はクリアできるでしょう。
問題は、署名を集める人(委任者)をどれくらい確保できるかどうか。推進派のプロパガンダがどれくらいひどくなるか、ということですね。おそらく「別の意図」があるだろうから、死に物狂いで州民投票を抑えにかかると思います。でも、州民投票に失敗すれば、次は法廷闘争ですが、すでに多くの弁護士らが反対派のバックアップに名乗りをあげているとのことで、これからも動きは見逃せません。2015.7.5
(参考にした記事)
http://www.pressreader.com/usa/the-washington-times-daily/20150703/281496454944886/TextView
http://www.latimes.com/local/political/la-me-pc-vaccination-law-targeted-by-proposed-voter-referendum-20150701-story.html