BP社の深海原油事故、三井はどう責任とる?

 日本人にとっては、遠い海の向こうの話でしょうか・・・
 私は、原油輸入国としてメキシコ湾の原油流出事故は非常に大きな問題だと思うのですが。
 事故から一ヶ月たっていますが、流出を止めるためのすべての試みは失敗。それどころか、オイルを拡散させるために使用された薬剤の汚染が大きな問題になりつつあります。
 
 ところで、この事業に15%の権益を持つ三井物産(子会社の三井石油開発を通じて2007年7月に米・メキシコ湾超深部ガス田探鉱事業に関し、BPと譲渡契約を締結)は、事故から二週間以上たった5月6日に初めて公式声明を出しています。
  当社子会社保有米国メキシコ湾探鉱鉱区における掘削リグ爆発・火災事故のこと                       
                               2010.05.06
   三井物産株式会社(本社:東京都千代田区、社長:飯島彰己)の子会社三井石油開発株式会社(本社:東京都港区、社長:香川幸之、当社出資比率69.91%、以下MOECO」)が、MOEX USA Corporation(MOECOの100%子会社)の100%子会社であるMOEX Offshore 2007 LLC経由、ノンオペレーターとして10%の権益を保有する米国メキシコ湾探鉱鉱区Mississippi Canyon 252区画において、4月20日(米国時間)、掘削リグが爆発し水没、坑井から原油が流出しました。
 現時点では、事故の原因及び当社業績への影響は不明です。今後、詳細が判明次第、お知らせいたします。
   (以上三井物産HP http://www.mitsui.co.jp/release/2010/1190381_3893.html )
 これだけ。環境への影響じゃなくて、当社業績への影響を心配しているところが、いかにも環境意識ゼロの日本企業らしいところ。最後にアクセスした5月29日も全く新たなお知らせはありません。この企業、主に東南アジアを中心に、石油・ガスの開発権益を取得を行っているようで、進出先の住民との間にいろんな軋轢を起こしているのではないでしょうか。とりあえず、上のHPから同社に質問文を出しときました。みなさんも、やってみて下さい。2010・5・29

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/