AZ社「コロナウイルス治験再開」のウラにあるもの

 アストラゼネカ社は、副作用問題で一時中断していたコロナワクチン治験を一週間後に再開していました。

 同社のコロナワクチン候補薬「AZD1222」を接種された被験者が、「説明できない症状」(=日本語では「原因不明の症状」)を起こしたとして、9月6日はイギリスとアメリカで治験が停止されました。同社はその後、各方面からの問い合わせに、ブラジルや南アフリカでも(日本でも)治験を中断すると答えています(実態不明)。

 この中断が、世界規模のワクチンビジネス展開を期待する医薬産業界にとって、大ショックだったことは想像に難くありません。 ところが、まるでその「期待」に応えるかのように、AZ社は、数日後の土曜日(9月12日)には治験を再開していました。

 「独立安全審査委員会と国の規制当局(MHRA:[医薬品およびヘルスケア製品規制庁)の調査の結果、治験を再開しても安全だということがわかった」との報告を受けてのことと言います。これはイギリスでの話。ブラジル政府の治験再開は月曜(14日)、南アフリカ、アメリカ、日本での治験再開時期は不明。

 

副作用の「詳細」は闇の中

 問題は、AZ社もオックスフォード大学も、副作用の詳細を一切明らかにしていないことです。どれほどシビアな状態だったのか、どんな時点で発生したのかも。AZ社のパスカル・ソリオ最高経営責任者(CEO)は投資家に、イギリスの被験者は「横断性髄膜炎」を発症したと語っていますreportedly told investors on a telephone call last weekが、この治験ではプラセボは使われておらず、被験者がコロナワクチンか、髄膜炎菌ワクチンのどちらかを接種されたことは間違いありません。

 そして、TMは、一般的に「ウイルス感染」が原因とされていますが、「ワクチン」によっても引き起こされるのです。

   以下、ワクチンと横断性脊髄炎の関連を認めている極めて珍しいサイト(リーヴ基金)横断性脊髄炎 / Transverse Myelitis – International – Reeve …から抜粋しました(一部編集あり)。

横断性脊髄炎 / Transverse Myelitis(TM)

 脊髄の一部分が横方向にわたって炎症を起こすことによって発生する神経障害です。炎症の発作によって、ミエリン(神経細胞繊維を覆っている脂肪性の絶縁物質)が損傷または破壊されます。これが破壊されることによって、神経系統に傷が付き、脊髄内の神経と身体の他の部分との交信が中断されます。TMの症状には、数時間から数週間にわたる脊髄機能の喪失があります。これは、通常、腰部の痛みや筋肉衰弱やつま先や脚の異常な感覚などの症状が突然発症することで始まり、その後急速に、麻痺や閉尿や排便制御の喪失などの重度な症状へと進んでいきます。一部の患者はほとんど障害を残さずに完治しますが、日常生活に支障をきたすほどの永続的障害が残る患者もいます。脱髄は、通常、胸部で起こり始め、脊髄下部からの信号を必要とする脚の動きや排便・排尿の制御に障害が生じするようになります。横断性脊髄炎は、老若男女、および人種を問わず起こる疾病です。遺伝的な要因も見られません。毎年、10歳ないし19歳、および、30歳ないし39歳の年齢グループに新規患者のピークがあります。米国内では毎年、約1400件の横断性脊髄炎の新規症例が報告されており、約3万3000人の米国人が横断性脊髄炎による障害を持っています。

 横断性脊髄炎の正確な原因はまだ判明していません。脊髄を損傷させる炎症は、ウィルス感染症、特異免疫反応、または脊髄にある血管への血液流不足によって起こることがあります。横断性脊髄炎は、梅毒、はしか、ライム病の合併症や、水疱瘡や狂犬病のワクチン接種によっても発生することがあります

**** 
「治験のワクチン副作用」は完全隠ぺいされる
 山本は、TMがワクチンによる「自己免疫疾患」(自分の身体の防御反応が自らの神経系など=ここでは脊髄=を攻撃する)の一種である可能性は非常に高いと考えますが、学界と医薬産業界はその関連を完全否定しており、世界的にかつあらゆる社会的レベルで情報統制が行われています。当然、まともに検索しても何もひっかからない。これは「ワクチンと多発性硬化症(MS)」にも共通している現象ですが。
 しかし、治験参加者に配布された説明書によれば、イギリスでコロナワクチンの治験中断はこれが二回目。
One volunteer in the trials of ChAdOx1 nCoV19 developed neurological symptomswhich caused the study to pause while a safety review took place. The volunteer was later diagnosed with an unrelated neurological illness
ChAdOx1 nCoV-19-コロナワクチン^を接種された1人が神経的な疾患を発症したため、治験は一時中断され、安全性が検討された。後に、この被験者は(ワクチンと)無関係な神経疾患unrelated neurological illness” と診断された)
 
 この一例目の詳細も明らかにされていません。でも、短い期間、しかもごく少数の「健康な治験参加者」に神経系の副作用が出たとすれば、そんなワクチンなど危なくて受けられたものではありません。それこそ「全量を廃棄すべき」なのです。
 しかし、世界のコロナワクチン開発をリードしているAZ社の製品とTMの関連が明らかになると、それは、医薬産業界全体にとって決定的な悪材料となります。現に、今回の治験中断でも、AZ社の株価は一挙に下がり(8%以上下落との報道も)、ライバルメーカー(モデルナ+J&J等)の株価が大幅に上がったと伝えられており、これ以上の「悪いニュース」を隠そうという意図が働くのは当然です。これらのことから、AZ社とO大学が副作用の詳細公表を徹底して拒み、そそくさと治験を再開した背景には、政界、ビジネス界、そして学界からの強い圧力=要望があったと考えるのが妥当でしょう。
 TM患者の三分の一は、一生障害を負う
 ちなみに、回復例もあるとはいえ、TMには基本的に、有効な治療法がなく、多くの人々は障害が一生続き、手助けがなければ生きられません。その最も悲惨な例は、HPVワクチンの副作用に苦しんだアメリカのコルトン君です。↓は本ブログの記事。

男の子もHPVワクチン被害に (2016/08/22)

十代の男の子、HPVワクチンで死亡(米) (2018/01/09)

(写真↓はhttps://www.gofundme.com/f/funeral-expense-for-colton-berrett)

 今回、再検索して、彼の死因は「自殺」だったことを知りました。スポーツ万能だった13歳の少年が、TMによる麻痺や身体障害で完全に生活能力を奪われ、四年間苦しんだ後、絶望して死を選んでも不思議ではありません。HPV擁護派は、このことを以って「彼はガーダシルで死んだわけではない」と宣伝をしていますが、ガーダシルによる副作用こそ、最大の死因だったことは否定できないのです。…コロナワクチンではもっと多くの人に同じような悲惨がふりかかるでしょう。
2020.9.16
参考記事(一部)

https://www.nature.com/articles/d41586-020-02633-6

横断性脊髄炎 / Transverse Myelitis – International – Reeve …

http://www.isrctn.com/editorial/retrieveFile/960f6bf9-e9e9-420f-b719-9071368f0c06/38245

https://respectfulinsolence.com/tag/colton-berrett/

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/