激変するか? アメリカのワクチン政策

自閉症、自己免疫疾患、アレルギーに苦しむ子どもたち、その状況は果たして変わるのか?

 トランプ大統領は8月10日、子どものワクチンスケジュールの大幅変更を命じる大統領令を出しました。小さなニュースではありません。もし実現すれば、これまで漫然と続いてきた医療政策の、非常に大きな転換点であり、世界が激変し、「医療」の過去と現状を見直す大きなきっかけにもなるはずです。この動きは、今年1月、トランプに保健福祉相として指名された、バート・F・ケネディ ジュニア氏が発表した「ワクチン接種スケジュールの大幅見直し」を具体化するもので、大統領令の中身も、この一月の「見直し案」をなぞったものとなっています。

 見直しのポイントは;

 ◎接種スケジュールの変更:まだ具体的ではないようですが、トランプ氏も、「繊細な子どもたちに、あまりにも早く、あまりにも多くのワクチンを、注ぎ込んでいる」などと批判していることから、接種時期を遅らせる、接種間隔をあける、「同時接種」を回避するなどが打ち出されるでしょう。

 ◎推奨されている小児ワクチンの対象疾患を18から11に減らす混合ワクチンを個別ワクチンにする。DTAPやMMR(日本ではMR)などの混合ワクチンや同時接種は、決して安全のためではなく、親の通院の負担を軽くし、ワクチン接種率をあげることが目的です。混合したり同時接種した場合の安全性の研究は一切、行われていません。アメリカでは「MMRによる自閉症発症」を批判する声はなお強く、ケネディもそのような国民の声を背景に大統領選に出馬し、後にトランプ政権の保健福祉相となったのでした。

 ◎全員に推奨する一律の「ユニバーサル・ワクチン」を止め、ワクチンごとに接種対象者を、「高リスクグループ」、または親と医師が合意したうえで接種する「共同臨床意思決定グループ」にわける。

 大統領令とは、議会の承認なしに米大統領が行政組織に対して発することができる、強制力をもつ行政命令です(アメリカの大統領は、その気なら何でもできる)。そしてこれは、1月のケネディの「見直し案」に、強く反発する、米国小児科学会や米国医師会などのワクチン擁護グループが、中止を求めて提訴し、連邦裁判所は今年3月、見直し停止を決定したという事情が背景にあります。今回、トランプがあえて連邦裁決定を押し返したのは、中間選挙を見据えてのことかもしれません。果たして医薬軍産業界の圧力にまともに対抗することができるのか?

子どものワクチンって必ず必要なの?

 今の世代の若いママたちは、「子どものワクチン」を疑う人はほとんどいないでしょう。でも、少し前までは、ワクチン(実際にも毒物)に疑問の目を向け、独自に勉強してワクチンを拒否する市民も多かったのです。はしかなど子ども時代特有の病気は、誰もがかかるけれど、軽くて済む一過性の問題ない病気であることを知ると、多くの毒物を含むワクチン接種の方が怖いー彼らはそう理性的に考えたのですね。

 高齢者のワクチンに至っては、少し前までは存在していませんでした。そこで、医薬品業界や医療ビジネスは、少子化を前に、「取れるところから取れるようにしよう」と、行政と政治家を巻き込んで、「ワクチンビジネス」ポリシーを打ち出し、高齢者もターゲットにし始めたのです。これは、年齢性別問わず、すべての市民に、すべての病気について、あらゆるワクチンを打たせる目論見であり、「ユニバーサルワクチン」として実行され、今や巨大なマーケットとなっています。つまり、ワクチンビジネスの目的は何よりもカネ。

 残念ながら日本には「医療を疑う」人はごく少なく、まともな消費者運動も存在しないため、医薬品に対し厳しい目を向ける運動は、私が知る限り、ありません。中にはHPVワクチンやコロナワクチン被害者、医療過誤被害者など、戦っている人やグループもありますが、法廷に持ち込まれると、部外者には、問題が見えにくくなります。その裏で、医薬産業界はグローバル規模で猛進中。絶え間ない勉強が必要です。

 ワクチンと自閉症の関係

 日本ではあまり問題化していないワクチンと自閉症の問題。そして、医薬産業界が何よりも避けたいのが、この問題です。アメリカでは31人に一人と自閉症の率が高く、ワクチンとの関係を疑う人も多い。ケネディ保健福祉相は、多くの支援者の期待を背に、自閉症問題取り組みを政策の一つにあげて大統領選に立候補し、後にトランプ政権で保健福祉相に就任しました。就任後は激しい批判や嫌がらせを受けながらも、「ワクチンスケジュール見直し」にこぎつけたのです。

  もちろんワクチン推進側は、「ワクチンと自閉症は無関係であることが証明された」などとしていますが、これはウソ。CDC自らの調査で自閉症との関係が明らかになり、CDCは関連論文を秘密裏に破棄したことが内部告発で明らかになっています。また「無関係」だとする論文を書いたデンマーク人の研究者が、詐欺と資金洗浄罪で逮捕・起訴されています。https://www.medpagetoday.com/neurology/autism/121234

 なお、日本の自閉症率はアメリカより高く、五歳児では30人に一人、そして自閉症スペクトラム障害」のくくりで見ると10人に一人という多さ・・・これに、大人の自閉症が増えている。 

 

米CDCの表を見ると、2000年~2025年に384%も増加している。・・・これを、「診断基準が明確化された」から、とか「社会の理解が進んだため、親が申告しやすくなった」からとは考えられません。1970年代には一万人に一人。つまり、今の日本社会の中では、自閉症はごく当たり前になってしまっているのです。親もその流れを受けて、自閉症を持って生まれた「個性」だと思い始めているようです。そう考えた方が楽なことはわかりますが、当の子どもにとってはどうなのか。自閉症の症状はすべて、子どもの行動としてはあまりにも不自然で、親としては絶対に「原因」を追究する必要があると感じます。2026.8.14

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/