『LGBT理解増進法』って知ってる?

「再エネ」「コロナ」に次いで、社会を混乱の渦に巻き込んでいるLGBT問題。その「性的マイノリティへの理解を深め、性的少数者の権利を守る」法令が上程されようとしています。こう書くと、反対する人はまずいないでしょう。しかし、その実態は極めて危険なもので、これまでの「家」と「社会」の在り方を根底からひっくり返すことになりかねません。それに気づいた自民党が、法案を骨抜きにする修正を加え、LGBT活動家らをがっかりさせています・・・いったい何が問題なのか、見ていきましょう。

自民、サミット前提出方針 LGBT法案、部会長一任 2023年05月12日20時26分https://www.jiji.com/jc/article?k=2023051201188&g=pol 自民党は12日、内閣第1部会などの合同会議を党本部で開き、LGBTなど性的少数者への理解増進法案について、保守派の主張を踏まえた修正を条件に、森屋宏部会長らが一任を取り付けた。党執行部は16日の総務会に諮り、了承を得られれば、19日の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)開幕前に国会に提出する方針だ。党関係者によると、岸田文雄首相はジェンダー平等を掲げるG7の立場を考慮し、サミット前の提出に期待を示していたという。ただ、野党からは超党派の議員連盟がまとめた法案を自民党の都合で修正することに反発が出ており、サミット前の成立が困難な情勢は変わらない…

 記事にある通り、「LGBT理解増進法」の原案は、コロナの最中の2021年、野党を含む超党派議員連盟が定めたものですが、結局、自民党内の意見が一致せず、同年5月には国会提出が見送られていました。しかし今年2月、岸田総理の秘書の差別発言(仕掛け?)をきっかけに再び議論が始まり、自民党が文言をいくつか修正した上で了承したのです。でもなぜか法文そのものは検索できないので、朝日新聞デジタル(LGBT法案、自民が修正案了承 保守派に配慮、性自認→性同一性に)↓から修正のポイントをあげておきます。

 ここで私たちが知っておくべきは、わざわざ新法を作って「理解」を増進するからには、その主張にそれなりの正当性と科学的合理性がなければならず、また、法律が必要なほどその事象が多数生じており、国民も広くその問題を認識している必要があるということです。これがいわゆる「立法事実」。しかし問題になっている「ジェンダー議論」に関しては、いわゆる「活動家」の動きは活発ですが、一般市民の認識レベルは極めて低く、おそらくLGBTへの「同情」くらいで、深いことは何も気づいていないはずです。特に、「性自認」に関しては、山本が知る限り、科学的根拠もない社会的仮説であり、欧米では「ニセ科学」と批判されているほどで、基本的に「法律」にはなじまないと考えます。

 従って、自民党修正案が、法律名からも定義からも、基本理念からもこの「性自認」という文言を削除し(法案全体からも消去?)たのは、妥当です。なお法律名では「性自認」を、「性同一性」に替えていますが、これは「性同一性障碍者の性別の取り扱いの特例に関する法律(2003成立、2004施行)」の性同一性ではなく、この理解増進法で新たに作り出された用語のようで、今一つ意味ははっきりしない。さらに、「理解増進法」とあるのに、「理解」とは具体的に何を意味するのかも不明。また基本理念の「性同一性を理由とする不当な差別はあってはならない」についても、何を以て「差別」というのか、これはきちんと定義しないと問題が起きるはずです・・・とにかくアバウト。でもこのアバウトさこそ、自民党の狙いかもしれません。その中で、評価できるのは、「学校教育におけるLGBT教育」を削除したこと。・・・いやあ、ホントにほっとしました。

 実は、上の記事にもある通り、このLGBT理解増進法は、日本の国民から出たものではなく、G7やサミット、WHOなどを通じた、グローバリストの「国際的圧力」に屈した結果なのです。今回はアメリカ大使を通じて、公然と他国政府に「LGBTQ+の差別禁止法」を作るよう求めていますが、それもこれも内政干渉。本ブログでは、英米NATO各国の、グレイトリセット(SDGs)に向けた動きについて何回かお伝えしていますが、「LGBTの権利」保護の動きも彼らの計画の一つで、かなり以前から根回しが行われていました。そして、そのターゲットは、新法を求めている大人のトランスジェンダーやその関係者ではなく、実は幼い子どもたちなのです。たとえばこの論争が表面化しているアメリカでは、小学生低学年から、「性は男と女だけではない」「性は選べる」「どんなジェンダーも受け入れなければならない」「どんな性的嗜好も尊重しなければならない」などのプロパガンダ教育が、恐ろしい「実践」と共に行われています。そこで使われる「性」とは、ジェンダーであって、生物学的な性(sex)は捨て去られています。

 なぜ子どもに?と思われるかもしれませんが、人は批判力と判断力が身に着くと洗脳は通じませんが、幼い子ども(精神が幼い大人も)は無邪気で、大人の言うことを素直に信じ、いったん何かの原理を刷り込むと、その効果が一生続きやすいのです。いろんなサイトを見ると、アメリカの「学校におけるLGBT教育」の動きは急激、陰湿、しかも全体的で、市民が気づいた時は、すでに攻撃が始まっていました。「コロナ」で社会がズタズタになっている最中、学界、医学界、産業界、メディア、政界、NGO、そして活動家が一丸となって動き始めたのだから、まさに「攻撃」だったわけ。しかも、実態を知った市民がLGBT教育に反対すると、逆に「差別主義者」「ヘイトクライム」などのレッテルを張られ、批判され、権利を奪われる事件さえ起きています。つまり、いったんこの制度ができてしまうと、誰も反対できない。これが「少数者の人権保護」の掛け声の下で行われているのです。

 なお、今の子どもたちは化学物質や放射能、電磁波の害を日常的に受け、刺激的な情報にさらされ続けているため、性的成熟も早く、知られざる身体の変化もあるかもしれません。それでも、公教育を通じて子どもたちに「性自認」「性の多様性」などを教え込むことは、性的洗脳に外ならず、幼少時の性的被害者と同じように一生のトラウマにつながりかねません。私はトランスジェンダーの人権を否定するつもりはありませんが、「ジェンダー原理主義」を子どもに押し付けるのは、グローバリストのために子どもを性のツールにするものであり、完全に間違っていると考えます。2023.5.14

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/