細川が脱原発のはずないじゃん

  沖縄では予想通り、基地の辺野古移設に反対する稲嶺氏が勝利。

沖縄・名護市長選から一夜 稲嶺氏、辺野古移設に断固反対の意向 FNN·13 小时前   アメリカ軍普天間基地の移設問題を最大の争点とした沖縄・名護市長選から一夜が明け、再選を果たした稲嶺進市長は、あらためて、辺野古移設に断固反対する意向を明らかにした。 一方、政府側は、移設の方針に変更はないとしていて、両者は、真っ向から・・・

 彼は戦い方のノウハウを知っているので、市民がサポートし続ければなんとかなるでしょ。なんともならなさそうなのが、東京都知事選。早くもこういう事態になっていました。

都知事選、脱原発派の一本化断念 市民団体有志は細川氏
朝日新聞デジタル 120()2113分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140120-00000034-asahi-pol
 23日告示の東京都知事選で、脱原発の主張が重なる日本弁護士連合会前会長の宇都宮健児氏(67)と元首相の細川護熙氏(76)に一本化を求めていた市民団体のグループは20日、一本化を断念した。両陣営に協議を求めたが、実現しなかったという。このうち代表者ら31人は、細川氏を支持する声明を出した。このグループは、脱原発をめざす約20の市民団体や個人で発足。昨年1228日に脱原発などを掲げて宇都宮氏が立候補を表明した際は、市民団体の多くが宇都宮氏を支持する方針だった。ところが、今月14日に細川氏も脱原発を掲げて立候補を表明。「票が割れて原発推進派を利する」として、15日から一本化の模索を始めた。中心となったのは、弁護士の河合弘之氏とルポライターの鎌田慧氏。20日に会見した両氏によると、グループは15日、両陣営に一本化に向けた話し合いを要請。宇都宮陣営は同日夜に「公開の場での討論が必要」、細川陣営は17日に「いかなる団体の支援も受けない」と回答し、まとまらなかった。20日には、細川氏が電話で「原発を再稼働させない、脱原発をしっかりやっていく」と話してきたという。河合弁護士らは20日に協議。一部の有志で「原発ゼロを最優先政策として掲げる細川氏を支持する」と決めた。有志に名を連ねたのは河合、鎌田両氏、作家の瀬戸内寂聴氏、音楽評論家の湯川れい子氏ら31人。近く事務所を構え、インターネットを使って細川氏支援を勝手連として呼びかけるという。(後略)

 細川が脱原発のはずないでしょ。小泉の命を受けての立候補のようですが、それ自体が、この「元政治家」の、「どちらにでも転ぶ」という悪癖を物語っています。そもそも小泉の突然の「脱原発発言」にはウラがあると思っていたけれど、都政をリモコンする気だったとは・・・。小泉は強烈な親米派、ということは細川知事になれば、都政は米・軍産複合体に仕切られるわな。その上、アメリカは東京湾に米の核処分場を押し付けるかもよ。

 また、彼はあきらかに宇都宮氏の票を割るために出馬しています。ほんとに脱原発なら、出馬せず、宇都宮支持に回るのがスジだけど、実際は告示のわずか数日前に「反原発派分裂」をもたらしているから、すでに任務は半分成功。その理由が、細川に対する一本化工作の失敗だというのですが、これはおかしい。普通、「宇都宮つぶし」とわかっている相手にわざわざ一本化など働きかけないからね。

 注意しておかなければならないのは、細川支持に回った連中は、彼がもっともダーティな政治家の一人、という認識がないことです。細川は、いわゆる「佐川急便事件」「佐川疑獄」で首相を辞任していますが、彼が佐川から受け取った金は一億円。猪瀬の徳洲会献金の倍をもらった人間を都知事にするなんて、どう考えてもおかしいでしょう?

 辞任会見で、細川氏は、佐川側からの1億円借金の利子合計3千万円超については、佐川側との間では現金を動かさず、政治団体を利用した帳簿処理だけで支払いをした形をとり、「個人の借金」の返済をしていたことを明らかにした。http://judiciary.asahi.com/jiken/2014011700004.html?iref=chumoku?iref=comtop_fbox_d2_05

 しかも、この「佐川疑獄」は決着がついていません。なぜか? そこには暴力団がからんでいたからです。日本の政界と暴力団の関係はいまだにタブーであり、こういう疑獄事件、裏金事件が起きても、だいたいが微罪で終わり、ほとんど「なかったこと」にされるからです。辞任したとはいえ、暴力団と直結している企業から秘密資金を平気で受け取る神経の持ち主が細川。それに・・・ま、キリがないからやめとくけど。
 ここは宇都宮氏にやらせてみるしかないでしょう。正気を取り戻してよ、都民。2014.1.21

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/