「自然エネ、再エネ」は、世界では「失敗したエネルギー政策」としてスクラップが始まっていますが、そんな情報が入らず、世界のメーカーの駆け込み寺になっているのが日本。もっとも、この大規模自然破壊事業が来るとわかると、やはり地域の反対が出てくるため、企業はそれを避けて、人里離れた、人口が少ない、従って人の目の届きにくい地域をターゲットにしています。
その結果、日本では北海道と東北二県(秋田・青森)が、再エネ事業のメッカとなり、かなり恐ろしい事態が進行中。
直径103mの大型風車を22基、秋田県で進む大型ウィンドファーム計画
2017年06月28日 秋田県が所有する日本海沿岸の保安林で、大規模な風力発電所の建設工事が進んでいる。設置する22基はGE製の風車を導入することが決まった。総出力は66MWで、年間4万世帯分の発電量を見込んでいる。
「秋田潟上ウインドファーム」の完成イメージ 提供:清水建設
GEリニューアブルエナジーは秋田県秋田市および潟上市に建設予定の「秋田潟上(かたがみ)ウインドファーム」に導入する風車22基を、同プロジェクトのEPC業務を請け負う清水建設から受注した。風車だけでなく15年間の保守契約も受注しており、GEはサービスを充実させるために、秋田県内にサービス拠点を開設する予定だ。この風力発電所は、ウェンティ・ジャパンと、三菱商事の100%子会社である三菱商事パワーおよびシーテックの3社共同で出資した秋田潟上ウインドファーム(潟上市)により運営される。 2017年4月から着工し、2020年5月に運転開始予定だ。発電所の総出力は約66MW(メガワット)で、年間発電量は一般家庭約4万世帯分に相当する発電量は1億4200万kWh(キロワット時)を見込んでいる。
GEが納入する風車「3.2-103」は、風車の直径は103m、定格出力は3.2MW。なお、秋田潟上ウインドファームでは出力を3.0MWに制限する。GEは同モデルを2014年から全世界で販売しているが、日本市場に投入するモデルは、日本特有の風況や地形条件に合わせた改良を加えている。駆動装置・電装システムのアップグレード、落雷対策の他、タワーとブレードを強化しているという。秋田潟上ウインドファームは、GE製風力タービンを設置する国内最大級の発電設備になる。現在GE製の風車は国内で400基以上が稼働、もしくは建設中だという。GEは今後、デジタル技術を活用した保守サービスの提案も展開していく方針だ。
なんと、公共用地、それも保安林に指定されている海岸の松林に、羽根直径103メートルの風車を22基も建てるとは!
保安林に指定された地域は、「国土を災害から守る」とされ、立木の伐採だって法律に従って行わなければならず、普通は開発などできません。ここではおそらく防風保安林か、飛砂防備保安林に指定されているはずですが、そこに羽根直径103メートルもある風車を22基建てるとは信じられん。高さはそれぞれ150メートルもなるだろうし、それを建設するためには何百トンもの資材を運びこまなければならず、相応の保安林が切り開かれ、重量物に耐える取り付け道路の建設が必要となります。
つまり、「保安林解除」の手続きが必要。
この保安林が解除されれば内陸の生活にかなり大きな影響が出ることになりますが、地元住民はそのことを知らされたでしょうか?説明を受けたでしょうか?
でも「少子化」に悩む同県知事は、これまでも貴重な自然を事業のためにつぶしてきた前歴があります。たとえば、秋田港では2015年から直径100メートルの風車6基が稼働しており、能代港では2001年から20基以上の風車が回っています。
そして、これに、今後は計145メガワットの洋上風力発電が追加される予定。
失敗することがわかっている事業に行政が手を出すようでは、人は居つきません。企業は喜んでどんどん郊外事業を持ち込むだろうけど、まともな人は逃げ出すしかなくなるだろうな。2018.10.8