熊本地震も人工地震

 熊本地震の記事を探していたら、政治ブログ「南京だより」にアップしていました。「地震」は私にとっては軍事・政治問題ですが、今、自然や環境、生活、健康、そして軍事問題の距離がとても近くなっているため、メディアが伝えない「事実」の発信はこれまでになく大切になっています。なので、2016年に書いた熊本地震の記事をこちらにも転載しておきます。2018.9.30

 

熊本地震、自衛隊駐屯地の地下が震源だった
 震源が地下10km、熊本一極集中という、怪しい地震。名前をつけるなら「2016熊本広域人工地震」にしなくちゃ。
熊本地震:「本震」震源は布田川断層帯

 国土地理院は16日、同日未明に起きた本震の震源が布田川(ふたがわ)断層帯とみられると発表した。観測された地殻変動の データを基に震源の断層面を推定したところ、布田川断層帯とほぼ一致した。同院によると、長さ27.1キロ、幅12.3キロの断層面が3.5メートルずれ たとみられる。断層面は布田川断層帯に沿って東北東へ延びていた。また本震の地殻変動の大きさは熊本県南阿蘇村で97センチ、熊本市北区で75センチに達し、14日夜に起きたM6.5の前震の水平方向の地殻変動量の 約5倍だった。前震で変動が大きい場所はほぼ熊本市周辺に集中していた。同院は「本震の方がより広く大規模に変動している」と分析した。【酒造唯】

 
 布田川断層を「地震調査研究推進本部( www.jishin.go.jp )」でみると、こんな↓感じ。
「布田川断層帯は、阿蘇外輪山の西側斜面から宇土(うと)半島の先まで東北東-西南西方向に延びる活断層。長さは約64km以上の可能性がある。うち「宇土区間の一部と宇土半島北岸区間は、重力異常の急変帯の分布などから地下に伏在する活断層として新たに推定された。また、日奈久(ひなぐ)断層帯は上益城郡益城町木山付近から八代海南部まで概ね北東-南西方向に延びる活断層帯で、長さは約81kmである可能性があり、北端で布田川断層帯と接している・・・」
 ・・・この断層をほんの少し南に延ばすと、川内原発がある鹿児島県の薩摩川内です。

 また、4月16日2時01分時点では川内原発 玄海原発 伊方原発 異常なし | NHKニュースでしたが、震源は、愛媛県の伊方原発、佐賀県の玄海原発、鹿児島県の川内原発とほぼ等距離にあるように見え、さらに頻発する余震が中央構造線の向きに沿っているのもまことに不気味。それに、この地震の異常さに首をひねっているのはど素人の私だけではありません。
<熊本、阿蘇、大分…3つ別々の地震が同時に発生>
毎日新聞

気象庁課長「16日未明の本震が影響」
 熊本県熊本地方、阿蘇地方、大分県で規模の大きな地震が相次いでいることについて、気象庁の青木元・地震津波監視課長は16日午前の記者会見で、三つの 地域で別々の地震が同時多発的に発生しているとの見解を示した。16日午前1時25分に発生したマグニチュード(M)7.3の地震(本震)が影響している と考えられるという。M7.3の本震は、14日発生した熊本地震の原因の「日奈久断層帯」とその北側の「布田川断層帯」が交わる場所のやや北で発生し た。その後、北東側で地震活動の高まりがみられ、午前3時55分には熊本県阿蘇地方でM5.8(最大震度6強)、午前7時11分には大分県中部でM5.3(最大震度5弱)の地震が相次いで発生した。気象庁はこれらの余震域が離れていることから、それぞれ別の地震と判断。青木課長は「広域的に続けて地震が発生したケースは近代観測が始まって以降は思い浮かばない」と話した。【飯田和樹】
 強調山本。それにしても、この素直な課長さんは、別の報道ではこうも言っています。
熊本地震  <気象庁課長「観測史上、例がない事象」>
 毎日新聞
熊本、阿蘇、大分へと北東方面に拡大していく地震現象に
 気象庁の青木元(げん)地震津波監視課長は16日午前の記者会見で、熊本、阿蘇、大分へと北東方面に拡大していく地震現象について「広域的に続けて起き るようなことは思い浮かばない」と述べ、観測史上、例がない事象である可能性を示唆。「今後の(地震)活動の推移は、少し分からないことがある」と戸惑い を見せた。また、14日の最大震度7の地震を「前震」と捉えられなかったことについて、「ある地震が発生した時に、さらに大きな地震が発生するかどうかを予測するのは、一般的に困難だ」と述べた。(後略)

 「地震」は断層部分にたまったひずみが一気に解放されて起きるとされているから、震源を別にする地震が、広域で連続して、しかも特定の方向に「進行する」なんてそりゃあ考えられません。彼の言葉は「常識では起こりえない事態が発生している」という意味なのです。・・・でも、これは地震直後だから出てきた発言で、時間がたつと「こういうこともありえますよ~」となっていくはず。フクシマ地震もそれはそれは怪しさてんこ盛り。でも、地震から数年後、ようやく気象庁に取材した時は、「ありえることなんです」とのお決まりの返事しか返ってこなかったのです。現代社会でおきる「地震」は、まず「自然か、人工か」を疑わなければならず、それは、地震報道が微妙に修正されてゆく中で判断することができるものなんですね。
 さて、この青木課長、14日当初は、この地震を「ひとつの地震」の中の「本震ー余震」と捉えていました。
強い余震に警戒呼び掛け=本震に近い揺れも―気象庁
2016年4月15日 01時11分 (2016年4月15日 23時59分 更新)

 気象庁の青木元・地震津波監視課長は14日夜、記者会見し「一般的に陸域で震源の浅い地震は余震が多い。規模が小さくても、震源の真上では強く揺れる恐れがある」と述べ、今後1週間程度、余震活動に警戒するよう呼び掛けた。気象庁によると、九州地方で震度7を記録したのは初めて。今回は震度6強の余震が発生するなど、強い揺れを伴う余震が複数回起きている。阿蘇山など周辺の火山活動に変化は見られず、「直接の関連性はない」という。青木課長は、過去の観測などから今回の地震が、最も大きな揺れが先行する「本震―余震型」との見方を示した上で、「地震の規模が小さくても、震源の直上では本震に近い強い揺れを観測することもあるので、十分注意してほしい」と述べた。 
 それが一日後の 16日午前1時25分に起きたマグニチュード(M)7.3の地震で、彼は上記のように発言の訂正を余儀なくされたわけ。気象庁の地震予知情報課長も16日午後の会見で同じ見方を示しています。「初めてだ(=ありえない)」って。
M7.3が影響、地震広域化=「本震―余震」覆る―気象庁「一層注意を」
2016年4月16日 22時52分 (2016年4月16日 23時54分 更新
 気象庁の橋本徹夫地震予知情報課長は16日午後の記者会見で、熊本県阿蘇地方や大分県中部でもマグニチュード(M)5.3~5.8の地震が続発したのは、同日未明に熊本県熊本地方でM7.3の大地震が起きた影響との見方を示した。橋本課長は、M7.3は1995年に淡路島北部で発生した阪神大震災と同レベルで、当時は京都府や滋賀県でも地震が活発化したと指摘。「余震が広域で非常に活発化している。気象状況も厳しくなる」と述べ、一層注意するよう呼び掛けた。気象庁は14日夜にM6.5、最大震度7の熊本地震が起きた際、これが本震と判断。余震は活発でも減少傾向をたどるとみていた。しかし、16日未明にM7.3、震度6強の地震が起き、新たに本震と位置付けた。橋本課長は「国内の内陸でM6.5程度の地震が起きれば、本震―余震パターンで推移するのが経験則。さらに大きな地震が起きたのは、(データがある1885年以降で)今回が初めてだ」と述べた。M7.3の地震は布田川断層帯、大分県中部の地震は別府―万年山(はねやま)断層帯の活動によるとの見方について、橋本課長は「(政府の)地震調査委員会が検討する」として言及を避けた。

震源地点はほとんど同じ場所だった
 ただし、震源(どの断層帯が動いたか)については 「(政府の)地震調査委員会が検討する」として言及を避けた ・・・気象庁はすでに発言ストップがかけられているという意味。これが「地震の政治」です。今回の地震波のいくつかは、いきなり強い本震が始まっており(人工地震特有)、その波形がネット上でも話題になっていますが、それ以上に気になるのが「震源」。で、久しぶりに気象庁のサイトhttp://www.jma.go.jp/jp/quake/quake_local_index.htmlを覗きましたが、一覧には緯度・経度の記載がないので(前はあったと思うけど?)、M5以上の震源を中心にいくつか拾ってみました(まったく同じ記載のものがいくつかありましたが、それはカット。また、見出しと時間が違うものもいくつかあり)。すると・・・
14日21時26分頃 北緯32.7度、東経130.8度 震源の深さ約10km、地震の規模(マグニチュード)は6.4
14日22時38分頃 北緯32.7度、東経130.7度 震源の深さ約10km、地震の規模(マグニチュード)は5.0
14日23時43分頃 北緯32.8度、東経130.8度 震源の深さ約10km、地震の規模(マグニチュード)は5.0
15日00時03分頃 北緯32.7度、東経130.8度 震源の深さ約10km、地震の規模(マグニチュード)は6.4
15日00時53分頃 北緯32.8度、東経130.8度 震源の深さ約10km、地震の規模(マグニチュード)は3.8
15日01時53分頃 北緯32.7度、東経130.8度 震源の深さ約10km、地震の規模(マグニチュード)は4.8
16日01時25分頃 北緯32.8度、東経130.8度、長崎の東90km付近)震源の深さ約10km、地震規模(マグニチュード)7.1
  …これが「本震」、わざわざ「長崎の東90km付近」と書いてある。
16日01時30分頃 北緯32.7度、東経130.7度 震源の深さは約10km、地震の規模(マグニチュード)は5.4
16日01時44分頃 北緯32.8度、東経130.8度、長崎の東90km付近 震源の深さ約10km、地震規模(マグニチュード)5.3
16日01時46分頃 北緯32.9度、東経130.9度 震源の深さ約20km、地震の規模(マグニチュード)は6.0
16日01時56分頃 北緯32.8度、東経130.8度 震源の深さごく浅い、地震の規模(マグニチュード)は4.7
16日02時04分頃 北緯32.8度、東経130.8度、震源の深さごく浅い、地震の規模(マグニチュード)は4.9 
16日02時45分頃 北緯33.1度、東経131.2度)震源の深さは約10km、地震の規模(マグニチュード)は3.5
(ここから震源が大分県西部にも広がる)
16日03時03分頃 北緯33.0度、東経131.1度 震源の深さ約20km、地震の規模(マグニチュード)は5.8
16日03時55分頃 北緯33.0度、東経131.2度 震源の深さ約10km、地震の規模(マグニチュード)は5.8
16日09時48分頃 北緯32.9度、東経130.8度 震源の深さ約10km、地震の規模(マグニチュード)は5.4
16日16時02分頃 北緯32.8度、東経130.8度 震源の深さごく浅い、地震の規模(マグニチュード)は5.3
・・・
  これくらいにしておきますが、震源地も震源の深さも、3~4箇所に限定されていることが一目でわかります。
一覧に経度緯度が書いてあれば、この群発地震が同じ場所で起きている不思議さに誰もがすぐ気づくはず。
 さらに、どうも一定の地域に限定されているこの震源地が、地上ではどんな土地利用をされているのかと思って検索すると、同じような考えの人が他にもいて、こういう↓サイトを見つけました。さすが!です。
 ○ 昨夜から今朝にかけて37回の人工地震の震源地は、陸上自衛隊高遊原分屯地か!
 ○ 熊本県 自衛隊高遊原分屯地と入力したら、緯度32.8経度130.8と出て震源地とピタリ一致!
 で、早速、高遊原分屯地 – Wikipediaをググると;
「 西部方面航空隊等が駐屯する陸上自衛隊健軍駐屯地の分屯地である。 1971年開設。駐屯部隊は以下のとおり:
●第8師団隷下部隊(第8飛行隊)
●西部方面総監直轄部隊( 西部方面航空隊(第3飛行隊、西部方面管制気象隊、西部方面航空野整備隊) 及び(西部方面通信群)…第102基地システム通信大隊/第319基地通信中隊,高遊原派遣隊面管制気象隊、西部方面航空野整備隊)
●防衛大臣直轄部隊(警務隊)・・・ (西部方面警務隊)(第135地区警務隊)高遊原連絡班
 方面総監の直轄部隊はおもに気象や通信などをカバーしているようです。
 一方、防衛大臣直轄部隊とは、陸自、海自、空自が、「共同運用」による円滑な任務を遂行するために、自衛隊法を改正して設けた「共同の部隊」で、指揮通信システム隊と情報保全隊の二つの共同の部隊があるらしい。

共同の部隊
設置年月日 部隊名 隊司令
2008年(平成20年)3月26日 自衛隊指揮通信システム隊 1佐
2009年(平成21年)8月1日 自衛隊情報保全隊 将補

 でも、この駐屯地にあるのは、警務科 – Wikipedia、要するに「軍の警察」です。担当は九州、南西諸島だから、対中国戦を予想して熊本県に展開しているのでしょう。・・・いずれにしても、その地下10キロが、今回の地震の巣穴となっているのは明らかな以上、この駐屯地で何が行われているのか、きっちり調べないとね。2016.4.17

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/