HPVワクチン後、14歳の男児死亡

 この夏、アイオワ州の14歳の男の子が、HPV(子宮頸がんワクチン)接種の三週間後に亡くなったというニュースが入りました。(Iowa boy, 14, dies after complaining of headache which turned out to be a rare neurological disease that paralyzed half his body and stopped his breathing [2]. Daily Mail Aug. 16,2018.)

 

 この少年、クリストファー・バンチ(Christopher Bunch)の命を奪ったのは、脳の中枢神経を侵すADEM(アデム、急性散在性脳脊髄炎)でした。これは細胞軸索を守っている髄鞘が脱落し、むき出しになった神経細胞が炎症を起こして、視神経障害、麻痺、けいれん、意識障害、運動失調など多様な全身反応をもたらす病気で、ひどい場合は死に至ります。

 彼が頭痛と吐き気を訴え始めたのは8月6日。いつものアメリカンフットボールの練習の最中で、親は脱水症状でも起こしたと軽く考えていました。しかし、クリストファーはその後48時間も眠り続け、異常を感じた親は、8月8日、彼をアイオワ大学児童病院の緊急治療室にかつぎこみます。しかし、その間も彼の状況は悪化する一方で、入院してまもなく、彼は自発呼吸できなくなり、体の左側が完全にマヒする状態となりました。彼は癲癇の治療を受け、11日には脳浮腫をやわらげる手術を受けています。脳圧が高まっため、頭蓋骨の一部を切り取ったようです。しかし危険な状況は変わらず、ライフサポート機器につながれましたが、14日には息を引き取ったのです。

 クリストファーは亡くなる三週間前にHPVワクチンを受けていました。彼の死因、ADEMは、ワクチンの副作用としてよく知られており、Wikiにも「(ADEMとは)ウイルス感染後やワクチン接種後に生じるアレルギー性の脱髄疾患」(急性散在性脳脊髄炎 – Wikipedia)と明記されているし、ガーダシル(HPVワクチン)の「重大な副作用」の一つにあげられています。子宮がなく、子宮頸がんのリスクもない男の子に、HPVワクチンを打つということ自体が間違いで、今回の件が少なくとも男性へのHPVワクチン中止のきっかけになればと考えます。なお本ブログではADEMの過酷な病態について何回か書いた記憶がありますが、見つからなかったのでそのうち。(ガーダシルの日本語添付文書→https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00059715)。

2018.9.23

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/