『風力発電の被害』続き

 前記事の続き。実は、風車被害に会った人の生の声が本になるのはおそらく初めてです。なので今日は、その表紙を、推薦の言葉と共に紹介しておきます。

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孤立無援
低周波音被害は低域の空気振動を原因現象とする、外因性の自律神経失調症なる不治の病だ。
被害者になってしまうと、あらゆる人工的連続音に反応し、安息の空間は失われてしまう。国家は理工学理論を利用して、医学を否定し医師を疎んじ、この被害が疾患であることを否定し続け、巨大風車や家庭用給湯器へと、加害源が拡大した。
由良守生は低周波空気振動被害者であり、和歌山県日高郡由良町町議会議員を務めている。かつて、父と共に水俣病患者であった川本輝夫は、チッソ水俣病患者連盟の委員長、水俣市市議会議員も務め、運動の先頭に立った。
その姿が由良守生に重なって見える。ここに、社会的責務を放棄した日本弁護士連合会や日本消費者連盟、日本気象協会などの団体が、国家の下策に乗じて、被害者の人権を蹂躙した結果が記されている
。(
「特定非営利活動法人 低周波空気振動被害者の会」代表窪田氏の推薦文)

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 ふるさとの緑の尾根に、こんな醜悪な建造物がずらりと並んでいたら、そこはもう「故郷」ではありません。しかも一つ一つが相当巨大で、そばに行くとその不自然さに圧倒されます。風車の影になるところでは常にシャドウフリッカーが点滅しているのも不愉快で、今でも近づいた時に感じた耳下腺の痛みと吐き気がよみがえる思い(以後、私は「風車の現地」はなるべく避けています)。低周波音はかなり離れたところにも到達して、人の五感を狂わせますが(個人差が大きい)、その訴えは完全に無視されている。電力会社がからむ事業なので、「小児甲状腺がんと放射能は関係がない」という図式が、ここでもまかり通っているわけ。

 住民は怒らないのか、って? 怒りません。彼らは誰も理解してくれない苦しみに打ちのめされ、言葉を失い、人格が変わり、静かに狂ってゆくからです。その中で一冊の本をまとめるのがいかに大変なことか・・・この「狂気の風車」が全国展開されようとしている。風の道にあたる地域は要注意。2016.8.27

 

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/