木くずより、はるかに深刻なのがこっち↓です。福島県は現状を全く見ようとしていないし、石原ジュニアはシニアと同じく、狂いっぱなし。こんなことを許すとどうなるか・・・
中間貯蔵施設「国の責務明確化」で合意
NHK
5月26日 23時08分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140526/k10014745181000.html
福島県内の除染で出た土などを保管する中間貯蔵施設を巡り、地元が強く求めている、福島県外での最終処分を法律で定めることについて、政府・与党が「施設に関する国の責務を明確に位置づける」などの具体的な方針で合意したことが分かりました。中間貯蔵施設について、建設候補地の双葉町と大熊町では、最終処分場になるのではないかという不安が根強いことから、政府は施設の運営を担わせる、PCB=ポリ塩化ビフェニルの無害化処理を行う国の特殊会社を規定した法律を改正して、福島県外での最終処分を定める方針を決めています。この法制化について、政府・与党が、施設に関する国の責務を明確に位置づけるとともに、運営を担う会社の名称に「中間貯蔵」ということばを盛り込むという具体的な方針で合意したことが分かりました。また、すでに閣議決定されている「貯蔵開始後、30年以内に福島県外で最終処分を完了するために必要な措置を講じる」という内容を法律で規定するということです。中間貯蔵施設を巡っては、石原環境大臣が27日、福島県を訪れ、法制化を強く求めてきた福島県の副知事や、双葉町と大熊町の町長と会談することにしていて、こうした方針などを説明し、今月31日から始まる住民説明会への協力を求めるものとみられます。
さすが国営放送。法律名も会社名も報道していません。実は、このことがすべてを物語っています。こそこそとやりたいーー違法性が強いのです。
記事にある「特殊会社」とは、2004年4月、「日本環境安全事業株式会社法」にもとづいて設立された日本環境安全事業(株)(JESCO)です。前身の環境事業団の頃から環境省官僚の天下り指定席。資本金43000万円は政府の全額出資ですが、JESCOにPCB処理の能力があるわけではなく、すべて民間に丸投げ。で、いつもの大企業がちゃかり事業を受託し、東京ー三菱重工業、北九州市ー新日本製鐵、てな具合。事業の説明はここ↓をごらんください。 http://www.jesconet.co.jp/company/pdf/pamph1404.pdf
で、このJESCOがこの事業をやるということは、事業所のある東京、大阪、北九州、室蘭、豊田(愛知県)に再び放射能汚染廃棄物がやってくるという意味なんですけど。こういうことを、搬出先自治体の了解も、住民の了解もなしに決めていいはずはありません。
さらに問題は、JESCOのPCB処理が事実上、失敗していることです。POPs条約のもとで、2016年までに処理を終えるはずだったのが、漏えい事故などでなかなか進まず、施設が止まることもしばしば。2012年12月には、処理期限を十年も先延ばしにするという政令を決めていました。でも、それを元に、国が関係自治体に延長を要請したのは2013年秋、そして地元住民に説明会が開かれたのは今年に入ってから。たとえば、北九州市は:
PCB廃棄物処理に関する国からの要請の受入れについて
(平成26年4月23日、5月1日更新)平成26年4月23日、北橋市長が石原環境大臣に対し、PCB処理の見直しについての国の検討要請に対する条件を提示したところ、環境大臣からは、条件を承諾し、万全を尽くして対応する旨の回答がありました。これを受け、市として国の要請を受け入れる決断をいたしました。PCB処理の見直しに関する要請受入れに当たっての市長声明(PDF形式:164KB)
けなげに延長を受け入れたようですが、もちろん、どの文書にも「放射能廃棄物」の文字などひとつもありません。どうも、政府は「汚染に慣れている」自治体をだまくらかして、放射性廃棄物を受け入れさせるために、十年の期間延長を言い出したんじゃないかな。
でも、放射性廃棄物とは全く無縁のPCB関連法を捻じ曲げて(それも「特殊法人」をいじくって)、それを根拠に放射性廃棄物を全国拡散するとしたら、政府は犯罪者。さらに、法律って何のためにあるの?ってことになるでしょう? 環境省の馬鹿役人は山のように見てきたけど、大臣のレベルの低さは群を抜いている。オヤジとともにさっさと引退せんかい!
怒っている場合ではありません。上のサイトからJESCOや関係自治体に電話し、この愚行をやめさせてください。それにしても、市民の反対をはねつけて「がれき」受け入れに走った自治体って、よくよく「見えない」んでしょうね。「ひとつ譲ると、必ず次がありますよ」って、アドバイスしたのになあ・・・2014.6.6