ノードストリーム爆破、仕掛けたのは存在していない「未確認グループ」? ウソつけ

驚いた。メディアは政権を守るために、何でも書くんだね・・・昨年9月、ロシア天然ガスパイプライン「ノードストリーム」1と2が何者かに破壊されましたが、その実行者を巡って、ジャーナリストであるセイモア・ハーシュが「バイデン政権とノルウェー」を名指しした、かなり信頼性のある記事を発表したのがつい先日の話。ところがニューヨークタイムズはこれを公然と否定する記事を出したのです。下はそのNYTを元にした日本語記事(原文は未読。強調山本)。

ノルド・ストリーム、親ウクライナ派が破壊か NYタイムズ報道 毎日新聞 によるストーリー • 59 分前 米ニューヨーク・タイムズ紙は7日、ロシアとドイツを結ぶ海底天然ガスパイプライン「ノルド・ストリーム」と「ノルド・ストリーム2」で昨年9月に起きた爆発事件について、米当局が親ウクライナグループによる攻撃の可能性を示唆する分析を行っていると報じた。ウクライナ政府は報道を受け、関与を否定した。

報道によると、グループはロシアのプーチン大統領に反対する立場で、構成メンバーや、作戦を指揮した人物は特定されていない。米当局は、ゼレンスキー大統領らウクライナ政府幹部が事件に関与した証拠はないとしている。米政府内では、この情報の重要性について、意見が分かれているという。両パイプラインは昨年9月に計3カ所でガス漏れが発生し、破壊工作の可能性が指摘されている。これまでの欧米側の調査によると、海中で検知された爆発の大きさから、数百キロの爆薬が使われた可能性がある。また事件直前、同海域を船舶自動識別装置(AIS)を切った複数の不審船が航行していた。ウクライナ側は事件直後、「ロシアが計画したテロ攻撃だ」と非難。ロシアは同10月、ウクライナ軍を支援する英軍関係者が計画と実行に関与したテロ行為だと主張した。

今回の報道によると、米当局はロシア政府が関与している可能性は見つかっていないとしており、また米国人や英国人は関与していないとしている。両パイプラインは、従来のウクライナ経由でロシアとドイツなど欧州を結ぶパイプラインを迂回し、独露両国を直接結ぶルートとして建設された。背景には2000年代以降のロシアとウクライナの関係悪化があった。事件を巡ってはこれまで、ロシアから欧州へのガス供給をウクライナ経由で進めたいウクライナやウクライナ支持者による攻撃の可能性が取りざたされたほか、ロシアがウクライナの攻撃に見せかけるための「偽旗作戦」を実施した可能性を指摘する見方も出ている。また、米国では著名な調査報道記者がバイデン米大統領の指示で米軍が作戦を実行したとする記事を発表した。【ブリュッセル宮川裕章】

 なんとかバイデンの責任をもみ消したいらしく、ハーシュの記事に触れているのは最後の二行だけです。でもね、ウクライナ戦争はアメリカの戦争だし、北海の冷たい海に潜って、同海域の船舶自動識別装置(AIS)を切ったり、数百キロの爆薬を設置することができるのは、それなりの訓練を受けた専門家だけですーつまり軍隊に所属している特殊部隊の可能性が最も高い。ハーシュは、その実行役をノルウェー軍特殊部隊と指摘し、爆薬を埋設したのも6月だったと指摘している。

 ノードストリーム爆破は、米側が「ロシアつぶし」のために仕掛けた汚い戦争の「ニセ旗」のひとつです。でも、今の時点でそれがバレると、ウクライナの「正義の戦争」という宣伝が使えなくなる。なので、メディアを使ってバイデン政権とゼレンスキー政権(ネオナチのレイシスト政権)擁護に走っているのでしょう。米当局が、本当に「構成メンバ―も指揮者も不明」なのに、「親ウクライナグループ」と断定しているとしたら、今後「都合のいい事実を作り上げる」という意味です。この件については、先月、記事を上げるつもりでしたが、都合があって先延ばししていました。数日中にあげます。2023.3.8

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/