「ワクチンと自閉症」は、ワクチン問題につきまとう重いテーマの一つです。このテーマに関し、「ワクチンは自閉症を起こさない」と結論づけた研究論文を発表し、時の米CDCと医薬産業界の救い主になったデンマーク人科学者のポール・ソーセン(64歳)博士が、十年以上の逃亡生活の末、ドイツで逮捕されたというニュース(Breitbart)が入りました。
ソーセン氏の逮捕理由は同論文ではなく、「不正行為」でした。上記研究を行った機関に、CDCのレターヘッド入り偽造公文書を送って自分の銀行口座に送金させるなど、22件の通信詐欺とマネーロンダリングの罪(公金横領罪と詐欺罪)で起訴されたのは2011年のことでした。被害額100万ドル以上。しかしデンマーク政府は、彼の身柄引き渡しを拒否したため、彼はアメリカ政府から指名手配される身となったのです。

保健福祉省観察総監室のサイト(Fugitives – HHS-OIG Health and Human Services, Office of Inspector General (.gov))には彼の顔写真と、罪名などが公開されています。・・・これは日本にはない制度ですね(指名手配者も多い)。
実は彼の論文(共著)そのものも、①実際の罹患率の過小評価、②診断の遅れによるバイアス、③統計モデルの意図的な調整…そして利益相反の疑いなど、さまざまな問題が指摘されていました。それでもその論文は、当時のCDCにとって非常にありがたいものでした。なぜなら当時、5000以上もの家族が、ワクチン接種後に子どもの行動が一変し、自閉症と診断されたとして、保健福祉省をワクチン法廷(国家ワクチン傷害補償プログラム、NVICP)で提訴していたからです。もしそこで敗訴でもしていたら、ワクチン産業は壊滅的打撃を受けていたはず。彼の論文と、「ワクチンは自閉症を起こさない」という言葉は、非常に多くの医薬関係サイトに転載され、メディアに取り上げられ、「ワクチンの安全性」の証拠とされました。
以下は推測。彼は、医薬産業界と二つの国の「意を受け」、あらかじめ結論がわかっている論文に仕立てたのではないか。そして、政府や業界の弱みを握るこの研究者は、詐欺や公金横領に手を染め、それが常習化して隠しようがないところまで行ったのではないか。しかし、悪事がバレて指名手配されながら捕まらなかったのも、暗に彼らの庇護を受けていたからではないか。・・・そこには、業務上の犯罪者をかくまうための組織的プロジェクトがあるのではないか。それを裏付けるのが、今年発見された時、彼はデンマークで婦人科医として勤務していたという事実です。つまり、ずっと医学界にいながら、インターポールの捜査は及ばなかった。
その彼が逮捕されたのは、ケネディJr保健福祉省長官の執念でしょう。ケネディは、自分が攻め続けない限り、逆襲され、追い落とされる危険な立場にあるからです。今回の件で、ケネディは、「ソーセンは過去10年間、保健福祉省(HHS)の最重要指名手配リストのトップに名を連ねてきた」と述べ、米国への引渡しと、裁判、そして研究方法の欠陥と利益相反を理由に、同論文を撤回するよう求めています。2025.9.19