米・アーカンサス原発事故で死者1人

 2013年3月31日、アメリカ、アーカンサス州のラッセルヴィルにあるアーカンサス原発で事故が発生し、死者一人、受傷者3人が出ているとのことです。 詳細不明。
 
 事故が起きたエンタジー社(Entergy Corp.)が所有するアーカンサス第一原発は、事故の後に自動停止し、放射性物質は放出されていないとのこと。関係者は、事故は施設の非放射能区域において、タービン建屋から作業員が器具を運び出している最中に起きたと語っています。
 
 「今朝7時45分ごろ、わが社で産業事故が起きた。1号機の発電機の一部であるステーター(固定子)を、通常のメンテナンスのため撤去しようとしていたところ、落ちてしまった。1号機は燃料補給のために停止しており、2号機は出力全開で稼動中だった。2号機は自動的にシャットダウンし、両方とも現在は安定している」
 
 公衆が危険にさらされているわけではないので、この事故は原発の緊急事故に関するNRCの分類の、一番低いレベルである「異常事象(unusual event)」にあたるとか。

 でもね、白い煙がもくもく上がっているのは事故と無関係とは思えないんですけど。
 ま、アメリカの原発事故に関する情報統制は、日本の非じゃないかも。
http://wtvr.com/2013/03/31/1-dead-3-hurt-after-accident-at-ark-nuclear-plant/

 別の報道によれば(The Courier)負傷者は3人ではなく8人。氏名も病状も発表されていないそう。アーカンサス州の健康局の担当者は「(公衆の健康に)ただちに影響はない」と述べたそうです。あ、そうよね。フクイチだって「ただちに影響はなかった」もんね。
 ところで、アメリカのNRC(原子力規制委員会)のサイトを見ると、ほとんど毎日のように、何かしらの事故や「不具合」の報告が入っています。http://www.nrc.gov/reading-rm/doc-collections/event-status/event/2013/20130401en.html#top

 原発を選んだ国は、事故と汚染の恐怖を選んでしまったことになるんですね。2013.4.2

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/