福島県でがんは増えていない? 国連よ、お前もか

  国連報告書のデータは、当然、福島県、福島医大、日本政府から来るもんね~こういう結論になるのは最初からわかりきっているの。(下線山本)

福島県民、がん増加確認できず 国連の原発事故報告

朝日新聞デジタル 4月2日(水)3時6分配信
 東京電力福島第一原発事故の健康への影響を分析した国連科学委員会の報告書の全容がわかった。福島県民は全体的に、がんの増加は確認できないと評価した。原発30キロ圏内にいた当時の1歳児に限っては、甲状腺がんの増加が確認できる可能性はあるが、現在はデータが足りないために結論が出せないとした。報告書は2日に公表される。国連科学委の報告書は、原発事故に関する報告書では国際的に最も信頼されている。科学委は、日本政府の観測データや世界の研究者の論文などをもとに、福島県内外の住民について、事故当時の1歳と10歳、成人という3分類で外部被曝と内部被曝線量を推計。健康への影響を調べた。報告書によると、事故後1年間の全身への被曝線量は、原発周辺も含めた福島県全体で成人は平均1~10ミリシーベルト、最も影響を受けやすい1歳児は約2倍になると推計した。1歳児でも、がんのリスクが明らかに高まるとされる100ミリシーベルトを下回った。

 国際的に最も信用されていない日本政府のデータをもとにした報告書を、「世界的に最も信頼されている」とPRしては、笑い話でしかないでしょう。まあ、御用の多い医学界と、常に情報コントロール側に回るメディアの体質を考えれば不思議ではありませんが・・・数日前の環境省の発表↓と完全に一致しています。

   甲状腺がんの発見頻度変わらず 福島と他県で 環境省
 2014-03-29 11:50:07 甲状腺がん、福島と他県で発見頻度変わらず 環境省

 環境省は28日、福島県外の子ども約4400人の甲状腺検査で、1人ががんと診断されたと発表した。東京電力福島第一原発事故による被曝の影響を調べるための福島県の子どもの甲状腺検査では、結果が判明した約25万4千人のうち74人に甲状腺がんや疑いがあると診断されている。福島県と被曝の影響のない他県で、見つかる頻度はほぼ同じだった。環境省は、福島県のデータと比較するため、長崎市と甲府市、青森県弘前市の無症状の3~18歳を対象に検査を実施。そのうち10代後半の女性が、甲状腺がんと診断されたという。福島県の子どもの甲状腺検査ではこれまでに、33人ががん、41人ががんの疑いがあると診断された。全員がんとすると10万人あたり29人になる。宮城県などのがん登録では、10代後半の甲状腺がんは10万人あたり1.7人。何らかの症状があって調べて見つかったがん登録と、症状のない子どもを調べる福島県の検査は単純に比較できないが、「福島の甲状腺がんは多いのでは」という懸念の声もある。環境省は「今回の調査により、症状のない子どもを検査すると、被曝とは関係なく、がん登録よりもがんが多く見つかることが確認できた」としている。

 長崎、甲府、福島で子供の甲状腺がんの発現率がが同じなら、列島すべてが福島程度に汚染されていると見るべきです。それ以前に、三田医師の「以前、甲状腺がんは高齢者の病気だった」「だから小児科医は子どもの甲状腺がんを体験していない」という言葉を思い出せば、この報道の意味にぞっとせざるをえません。まさに「チェルノブイリよりはるかに悪い」「それを国際機関も含めて隠蔽しようとしている」という状況を伝えているので。

 マスコミ報道も、政府の大本営発表も、「読み方」を知っておく必要があります。2014.4.2

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/