板沢地区最終処分場建設阻止期成同盟会

前記事の続き。岡谷市などの広域ごみ処分場に反対している人々のサイトを見つけたので貼っておきます。

板沢地区最終処分場建設阻止期成同盟会 – 辰野町 | 地域の総合案内

www.tatsunomachi.jp/ryuto-kiseidomei/

平成29年8月1日(火)【同盟会について】 板沢地区最終処分場建設阻止期成同盟会は、辰野町竜東4区(澤底区、赤羽区、樋口区、平出区)が中心になり、 湖周行政事務組合(岡谷市、諏訪市、下諏訪町)がゴミの焼却灰を、 有賀峠を越え辰野町の上流域板沢地区に埋立施設を建設することについて反対するものです。今回の問題について、辰野町、町議会、町区長会もただ竜東地区の問題でなく、辰野町全体の問題として捉え、 ご理解、ご支援を頂いていますことに心より感謝いたします。

伊那谷の北端にある辰野町は人口約2万人。そのいちばん東の竜東地域の人口密度はさらに少ないはずで、いかにも廃棄物処理事業に狙われそうな土地です。また、諏訪湖を抱える岡谷市や諏訪市が、処分場の汚染水を分水嶺の向こうに流そうと考えるのはごく当然で、これまでも似たようなことがくりかえされてきたようです。

【私たちの思い】

 1.迷惑施設と言いながら何故、有賀峠を越えて建設するのか、自分で出したゴミは、隣接地域に迷惑をかけずに、自分の影響範囲内で処理をするのが原則です。

 2.30年間埋立された焼却灰は、永久に残ります。東日本大震災のように何が起こるかわからない時代に永遠の安全保障はできないものです。

 3.過去(昭和37年)のし尿捨場紛争と同じように困ったものは、峠の向こうに捨てるという過去の体質と何ら変わっていません。板沢地区に最終処分場建設計画を決定した諏訪市の品格・良識が問われています。

 4.広域行政が叫ばれる中、道路、環境、観光等多くの共通課題に取組んでいます。なぜ長年築かれた行政間の信頼関係を壊そうとするのでしょうか。

 5.諏訪市は、諏訪市板沢地区の皆さんのみに説得工作を秘密裏に進めてきました。何か災害・問題等が起きた時、影響を及ぼす下流域辰野町側の事をどれほど考慮してきたのでしょうか。

私たちは、湖周行政事務組合が有賀峠を越えた板沢地区へ最終処分場を建設しようとすることに断固反対し、白紙撤回を求めて運動を展開します。

 ・・・「やり方が汚い」「考慮がない」という批判はもっともですが、歴史に学んで同じことが起きないようにもできたのではないかと思います。それに、ごみ焼却灰が、ダイオキシン類や重金属類を含む毒物であり、健康被害をもたらしているという認識が、事業者側にも反対派側にもあまりなさそう。すべての廃棄物処分場は毒物の貯留施設であり、いったん埋め立てると、土壌や水系から汚染を取り除くことはできません。湖周広域も「燃やさないごみ処理」に舵を切るべきところでしょう。

 ところで、この反対派のサイトは、辰野町のサイトから直接リンクしています。

湖周最終処分場関連 | 辰野町 行政サイト 

【辰野町の考え】

・・・今回の問題は、建設予定地が峠を越えた辰野側にあり、過去に何回も

争いとなった地域であることなどもあり、町の源流ではなく、諏訪側で建設

してほしいと、住民の皆さんの反対運動が広がりました。町議会、区長会も

賛同し、現在に至っております。町も住民の皆さんの声を大切にし、期成同

盟会の運動と一体になって進めていくとともに、将来にわたって、辰野町の

環境をまもり、辰野町の水をまもるため、期成同盟会とともに板沢地区への

建設計画の撤回を求めてまいります。

 「他所に作れ」というのでは問題は解決しませんが、「将来にわたって環境を守り、水を守ってゆく」というのは、行政として非常にまともで当然の考えです。

 これに比べ、大山伏流水の水源地に産廃処分場を建設しようとしている鳥取県と米子市がいかに悪質か。県は直接批判されなくて済むように三セクを設立し(そのこと自体が違法性が強い)、米子市長はこの計画を歓迎して、予定地の半分を占める市有地を事業者に譲り渡そうとしています(これだって自治法違反!)。県知事と伊木米子市長が環境や水、そこに住む人々には決して目を向けないのは、産業界の求めに応じて、汚染で一儲けをたくらんでいるから。ま~、行政のトップに拝金主義者・愚者・低レベルを据えれば、こうなるのも当然かと。何はともあれ、辰野のみなさんはがんばって。2018.2.9

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/