「今さら」と言うべきニュース。国際がん研究機関(IARC)が、ようやく携帯電話の電磁波に発ガンリスクがあることを認めました。①(一部編集)。
携帯の電磁波に発がんリスクの疑い=WHO専門組織 2011年6月1日
IARCは5月31日、携帯電話の頻繁な利用によって、特定の脳腫瘍が引き起こされるリスクが高まる恐れがあるとの見解を示し、消費者に対し、影響を最小限にとどめるための措置を講じるよう促した。14カ国の科学者31人からなるチームは、携帯電話が健康に与える影響について入手可能なすべての化学的証拠を調査。その結果、形態電話の使用について、5段階で示される発がんリスクのカテゴリーで、上から3段目の「発がん性が疑われる」に位置つけた。このカテゴリーには、他に鉛、クロロフォルム、コーヒーなどが含まれる。調査チームはより明確な答を得るには長期にわたる詳細な研究が必要とした上で、今回の判断を受けて、WHOが携帯の使用に関するガイドラインを見直す可能性があるとの味方を示した。WHOは過去に、携帯電話の使用とがんとの関係を示す明確な証拠はないとの見解を示していた。(後略)
これまで、発がんとの関係を「証拠がない」として否定し続けてきたWHOが、一転、関係性を認めたのは、「携帯とがん」の因果関係を認める研究が多すぎて、もう押さえきれなくなったからでしょう。すでに2008年には、アメリカの医学誌American Journal of Epidemiologyに、長期の携帯使用で耳下腺腫瘍が50%増加するとの論文が発表されています。② なお、「長期の使用」とは1ヶ月22時間以上、同じ側の耳で携帯を使用することを指しているので、携帯中毒者はくれぐれもご注意。
また脳の悪性腫瘍であるグリオーマと携帯の因果関係を認めた論文も早くから発表されていました。ドイツの研究では、十年以上の携帯使用でグリオーマの発症率が100%になるというから、恐ろしい②.イギリスなどが早くから子どもの携帯使用を禁じたのは、こういう背景からです(日本にはないね…)。
携帯電話の電磁波に最も敏感なのが幼児、若者です。あるビデオでは「特に20歳から29歳までのキミ、気をつけて。ポケットに携帯を入れとくとDNAが傷つき、不妊症になったり、精子数が少なくなったりするんだよ」と呼びかけています。脳への影響は、がんや腫瘍だけでなく、記憶喪失やアルツハイマーにもつながるし、おまけに骨も弱くなるそう。③
発がん物質と接触しても、がんの発生までには十年以上のタイムラグがあることから(物質によりますが)、業界はぎりぎりまで「関係ない」を通すでしょう。今後も徹底して責任を否定するはず。だから、身を守るにはとりあえず自分で気をつけるしかありません。子どもには使わせない。使うときはハンズフリー、体から離して持つ、など。もちろん携帯のタワー建設には全力で反対を!2011.6.12