2026年2月28日、アメリカとイスラエルは、イランに対し大規模軍事作戦、「Operation Epic Fury」(エピック・フューリー/巨大な怒り)を実行した。アメリカは、核開発計画の中止・縮小を拒否したイランを「差し迫った脅威」と見なし、その脅威から「アメリカ国民を守る」というのが理由だ。イランがテヘランにある原子炉の稼働をさせるために進めていたウラン濃縮計画は、アメリカの「核兵器転用疑惑」によって、長年、厳しい経済制裁をかけられてきたのはよく知られている。しかし、2025年、現在の米政権国家情報室は、この疑惑には根拠がなく、イランは核兵器を製造していないと報告していた。ところが、トランプはこの情報を即座に否定した。
トランプ米大統領は20日、イランの核兵器製造を否定する情報分析を示したギャバード国家情報長官について「間違っている」と主張した。トランプ氏、国家情報長官は「間違っている」 イラン核兵器製造 … 2025/06/21 —
トランプ政権による、イランを対象とした「次の戦争」準備は、おそらくこの頃から進行中だったのだろう。この件に限らず、戦争の多くは「誤情報」「偽旗」「情報操作」などから始まる。思い起こせば、イラク戦争(2003-2011)も、サダム・フセインによる「大量破壊兵器(WMD)の保有」というウソ情報から始まり、当時の米のブッシュ政権とイギリスのブレア政権によって、「正義の戦争」に仕立てあげられた。「イラクの大量破壊兵器情報はうそ」、情報提供者が認める …AFPBB News. 2011年2月16日 恥ずべきことに、日本もこれに喜んで乗り、米国の軍事介入を支持しただけでなく、復興支援の名目で戦後初めて海外の戦闘地区に自衛隊を送り込んでいる。イラク戦の後、すぐにWMDのウソがばれたが、戦争に乗った人々は責任を問われていない。
かくて、実戦で核兵器を使用した唯一の国であり、今も5000発以上の核兵器を有するアメリカは、自国から遠く離れた中東の主権国の「平和的核エネルギー開発(原発)」の阻止を口実に、容認できない攻撃をかけた形だ。しかしこの攻撃は、国際法上もアメリカ合衆国憲法にも違反する犯罪行為だ。
イラン攻撃、正当性に疑問符 国際法上の根拠乏しく 3/7(土)・・・米国際法学会は声明で「トランプ氏はイランによる差し迫った攻撃の証拠を何ら提示しておらず、先制攻撃を正当化する根拠はない」と批判。「国連憲章が定める武力行使禁止の違反に当たる」と指摘した。国際法の専門家でつくる国際法律家委員会(ICJ、本部ジュネーブ)も、攻撃は「国連憲章及び国際法の重大な違反だ」と断じた。 https://news.yahoo.co.jp/articles/7e154a83ddf9f88acf62ca08f8cf7cc8a9d29596
合衆国憲法上、大統領には戦争を始める権限はない。権限は議会に与えられている。昨年12月のベネズエラ侵攻と現役大統領の誘拐、拉致も議会の承認なく行われたが、それによって議会が大統領を非難したという声は聞こえてこない。彼らは同じ穴の貉なのだ。
「アメリカで正式な宣戦布告の権限をもつのは連邦議会だ。憲法第1条でこれが定められている。今回、議会は宣戦布告をしていない・・・民主党は、戦争権限決議案を議会で審議するよう改めて求めている。同様の決議案は昨年も提出されたが、共和党の支持が足りず可決に至らなかった。もし新たに戦争権限決議案が出されて可決されれば、大統領が議会の承認なしに単独で武力を行使するのを阻止できるようになる。しかし、そうした決議案が可決される見込みは低いと、現時点ではみられている」
この攻撃はアメリカ一国だけでなく、長年、イランと敵対関係にあったイスラエルと共同で、また陸・海・空・海兵隊に加え、サイバー部隊なども大規模動員して行われた。イスラエル国防軍(IDF)が、イラン最高指導者アヤトラ・ハメネイ氏の自宅を攻撃し、彼とその家族の多くを殺害している。そこには米・イ軍が、イランの反撃能力を短期間で無力化し、戦闘意欲を削ぎ、無条件降伏に追い込もうという魂胆があるようだ。しかし、イラン側の報復は素早く、特に多数の米軍基地が存在する湾岸諸国(サウジアラビア、UAEなど)に大量のドローン攻撃をかけている。今のままでは、アメリカはベトナム戦争と同じような長期戦の泥沼に入りこみ、そしてベトナム戦争と同じように、敗退するだろう。
問題は、アメリカがなぜ今、これらの公然たる戦争犯罪、国家テロ行為に手を染めたのかという点だ。実はこの二月、閲覧可能な未編集のエプスタイン・ファイルから浮上したある情報ートランプ氏が13歳の少女をレイプした可能性ーが大きく取沙汰されていた。それまでに司法省が公開した350万ページに上る「エプスタイン・ファイル」は、被害者を守るために、市民のプライバシー情報はすべて墨塗にされていたはずだったが、実は(一部の)被害者の名前や写真が公開されていたことに、未編集のファイル閲覧を許された連邦判事らが気付き、その修正を求めたのだ。問題は「修正ミス」ではなく、その未修正のファイルを目にした連邦議会特別委員会の議員 Congress Thomas Massie (R) とRo Khanna (D) が、出演したCNNで、「有力者6名の名前が過剰な修正で消されている」と告げたのだ。

DOJ admits Trump’s name is in the files—along with “untrue and sensationalist claims.” The gap between what we see and what they know is where the real danger lives.https://www.youtube.com/watch?v=r6BE1WR85NE&t=14s 司法省はまた、トランプの名前が、「虚偽で扇情的な主張」とともにファイルに出ていることも認めた。
・・・これがイラン攻撃一日前のユーチューブ動画だ。司法省はトランプ関連の情報を「虚偽」と断言しているのは、リーダーを守ろうとしているだけでなく、おそらく同省にもエプスタイン関連有力者が存在するからだろう。墨塗資料しか目にできない一般市民に対し、オリジナルを閲覧できる裁判官や、調査員、議員らは、何が隠されているかを知っているが、秘匿義務を口実に、決して真実は口にしない。そこには、富と地位、名声を得た彼ら有力者のネットワークと、議会、司法省、裁判所などすべてが連携して、有力な性犯罪者をかばう社会体制がある。彼らにとって、今の金脈と富を失わないためなら、他国へ戦争を仕掛けることは、むしろ「善」のはずだ。
エプスタイン関連動画を一つでも見れば(例:https://www.youtube.com/watch?v=NChzPbfykcY 画像は墨塗りだが、音声は聞こえる)、有力者による小児性犯罪のおぞましさと罪深さを感じられるはずだ。一般市民がこの黒いネットワークの存在に気付き、関係者をすべてあぶり出し、政界から追い払い、死刑にでも処さない限り、イラン攻撃のようなニセ旗戦争はなくならないだろう。2026.3.9