島田市ががれき焼却実験

 「大阪市民」さんから、こういうコメントをいただきました。
 「是非大阪の説明会にも来て橋本市長に同じ質問をしてやってください。
橋本市長は一応弁護士なのに違法行為だということを知らないのでしょうか」
 怒り心頭なのはわかります。多少なりとも知性のある人間は、あの橋の下氏の言動はとうてい許せない。でも、彼を選んだのは大阪市民です(もっとも、選挙が公正に行なわれかどうかは大いに疑問がありますが)。そして、その市政に発言権があるのも、そこの住民です。がんばって自ら声をあげて下さい。
 神奈川県はその意味でラッキーでした。まともな正義感をもつ市民が多く、説明会などで出た数多い「野次」は、なかなかすばらしいものでした。それに芦名町内会が「焼却灰拒否」を表明したので(いつになったら正式表明するのやら…まだ水面下交渉が継続中のようです)、最初、手をあげていた市町村も、その手をおろさざるを得ないでしょう。神奈川県では、多くの市民が、がれき広域処理は違法だということに気づいています。
 でも、市民が勉強していないとそうはゆきません。静岡県島田市では、市長が説明会で実に驚くようなコトバを口走っています。で、検索したら、出るわ出るわ……。島田市長親族は産廃業者、瓦礫焼却強行は過去同様の利権目的 …やっぱりねえ。今回の焼却試験でも、まちがいなく線量の少ないがれきが選ばれているはず。結果オーライのために。
 震災がれき試験焼却 「自治体トップは腹をくくれ」 桜井勝郎・島田市長に聞く
 
産経新聞 2月15日(水)7時55分配信
「がれきの放射線量は島田市の家庭ごみと同程度。政治家として、どんな反対があってもやらなければならない。反対されるほどファイトがわいてきた」(中略)平成18年に建設した島田市のゴミ処理施設は高性能で、処理量に余力がある。焼却灰を受け入れる最終処分場もあり、ハード面の条件はそろっていた。(中略)「…必要なのは気持ちだ。この際、首長の独断でがれき処理をやるべきだ」「島田は実験台」と公言する桜井市長は、がれき受け入れに躊躇する自治体を強く批判した。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120215-00000106-san-soci
 
島田市の問題は、このおっさんが「市長は独断で何でもできる」と考えていることです。これほど考え違いをしている人間を市長の座に送り出したのは市民の責任だから、ここはリコールしかありません。そうしないと、彼は今後も市民を「実験台」に差し出し続けるはず。島田の有権者数は84000人、有効署名数3万足らず。それくらいなら簡単に集まるはずです。誰か音頭をとって動き出してほしい。2012.2.16

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/