富山市長、公害防止協定無視か?

   富山県森市長は、雪が降る前に、どうしても放射能汚染雲を降らせたいようですな。それにしてもバカだね、この「住民代表」。


震災がれき 意見まとまらず 2012年11月13日

  富山地区広域圏での震災がれきの試験焼却をめぐり、岩手県を視察した焼却灰の最終処分場がある富山市山本地区の住民代表が、13日、富山市役所を訪れ、地元の意見をまとめることが出来ないことを報告した。これを受け、富山市は近く、最終判断をする見込み。
視察は、山本地区の半数以上の世帯が、がれきの焼却灰の処分場への持込みに反対していることなどから実施された。山本地区では、視察後、アンケートなどを実施し意見をまとめようとしたが、賛成、反対、それぞれに相当数あり、意見がまとまらないと判断、13日、市に報告した。
森市長は、会見で「不安を感じる人の状況を配慮する必要があるが、最後は、執行権者として答えを出す」としており、「雪が降る前に、試験焼却の実施を」との声もあることから、近く最終判断を下すものと見られる。
http://news.bbt.co.jp/topics_detail.phtml?Record_ID=ba7d7be6f487c52b51cc65bf0316d871
 以前、富山県の処分場周辺住民、がれき受け入れに8割反対 (10/31)でも書いたけど、大多数の住民が、がれき反対署名にサインしているというのに、それを押し切って現地視察したのは、おそらく区長やら自治会長やら行政のイエスマンばかりに違いありません。「視察」とは名ばかり、実は「がれき受け入れをすんなり勧めること」が目的なのだから、視察から帰ってきた連中はみんな「燃してあげようよ」コールをやるんだけど、山本地区ではそれが通らなかったらしい。
 この「住民代表」氏、反対が多くて立ち往生し、ついには市長にSOSを求めたのでしょうが、市長にはこの件を判断する権利なんてありません。まず、公害防止協定という拘束力の強い契約を改訂しない限り、試験焼却だってできないんだから。わかってて無視するなら犯罪・・・まあ、富山の政治屋レベルではそういうことも知らないかもしれないけれど、契約や法律は守ってもらわなきゃ、お手手が後に回ります。
 それにしても今回は妙な記事ですね。「住民代表」とか、相当数とか、もっときちんと掘り下げて書いてよ。2012.11.14 

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/