南ウクライナで原発事故、西日本は放射能に注意

 もうご存知の方もいらっしゃるでしょうが、ウクライナで原発事故が起きました。その影響で西日本の空間線量があがっているとの情報も入っています。下のロイターの報道はウクライナ側の発表をそのまま記事にしたもの。

ウクライナ原発事故、原子炉に問題なし=エネルギー相

2014年 12月 3日 20:33 JSTキエフ http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPL3N0TN3GG20141203 3日ロイター] ウクライナのデムチシン・エネルギー相は、南東部ザポリージャの原子力発電所で起きた事故について、原子炉に問題はなく5日までには通常稼働に戻ると述べた。同相は「原子炉に問題はなく脅威はない」とし、出力に支障が生じているが発電そのものに関連したものではないと語った。

 ま、ネオナチの武力クーデタで成立したならず者政権ですからね、ほとんど信用できません。それに、ロシアトウディの記事を読むと、案の定、とても「政治的」なのです。以下、http://rt.com/news/211047-nuclear-plant-accident-ukraine/の簡訳。

 事故がおきたのは11月28日、ヤチェニュク首相が閣議でこのことを明らかにしたのは12月3日。デムチシンエネルギー相は「脅威はない、原子炉に問題はない」と述べたが、原子炉は停止され、メンテナンス(修理)が行われている。ロシアのメディアは、地方公務員の話として、何十もの市町村が停電していると伝えた。ただ、5基の原発のうち、4基は稼働している。

 ザポリージャ原発1号機は1984年11月に稼働。続く十年でさらに五基が稼働を始め、ウクライナ全体の電力供給の五分の一をまかなっている(すべてロシア型加圧水型原子炉VVER)

 この事故につき、IAEA(国際原子力機構)はノーコメントをとおした。1986年のチェルノブイリ事故後に結ばれた国際条約によれば、加盟国は、他国に影響を与えるような事故はすべてIAEAに報告しなければならない。

 この事故は、現在ウクライナが直面しているエネルギー危機に大きな影響を与える。ウクライナでは火力発電用の石炭が尽きかけており、東部ではあと四日分しかないという。国営エネルギー社のウクレネルゴは、エネルギー節約のために全土で緊急に送電を停止し、一日2時間停電した。〈中略)

 ドネツクとルガンスク地域の炭鉱はキエフ軍と反政府勢力が対峙しているため、閉鎖されている。デムチシン氏はロシアからエネルギーを買わざるを得ないと認めた。「現在、売買交渉が進んでいる。これは必要なステップだ、政治的にはむずかしいが、必要なステップだ」

 キエフ政権が、この事故を理由に、対立してるロシアからエネルギーを安く買い入れようとしているのか?と思います。なので、IAEAに報告もできないような事情があるのではないか、とも。自軍がマレーシア機を撃墜したのを百も承知で「やったのはロシアだ」と騒ぎ立てる国だからね。もちろん背後のアメリカ、NATOの威を借りているわけですが。

 とにかく、ここ数日、雨に濡れないようにしましょう。2014.12.4

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/