地下牢に通された:神奈川県の差別的対応(ワクチン問題)

  今日はさる9月4日、ワクチン問題についての第三回神奈川県交渉を行ったので、その中身を簡単に紹介しておきます。県がメンバー制限をかけたため、参加者は7名だけでした。

 その七名が驚きで言葉を失ったのは、指定された部屋の劣悪さでした。県庁本館地下に降りるのは私も初めてでしたが、まるで地下牢のような、暗い、汚い部屋には、カビと薬剤の匂いが漂っており、机や椅子も緑がかったかびのようなもので覆われていました(おかげで、終了後、山本を含む数名が体調を崩し、補償を求めたいくらいです)。

 「次はちゃんとした部屋を」と求めると、健康危機管理は「そうすると、開催がもっと遅れますよ」と勝ち誇ったように言うのです。今回だって3ヶ月半も待たされたのに。これらの言葉から、黒岩知事の魂胆が、最悪の場所を当てて次の交渉への意欲をなくさせることにあるのは明らか。でもね、「神奈川県予防接種研究会」は、快適な明るい部屋で開かれているはずなのに、主権者・納税者の私たちをこういうふうに扱うのは差別であり、行政事務として、不公正・不適正です。参考一部の奉仕者 (08/09)

 交渉では、まず先の交渉(5.15)後、「保守速報」に流れた「県庁襲撃事件」という文書について追及しました。文書内容から判断する限り、県庁職員が書いたと断言できるのに、担当者は「調べたが、誰もかかわっていない」「濡れ衣です」、それどころか「参加者の誰かが書いたのではないか」という始末。・・・ま、これは時がくればあきらかになるでしょう。ちなみに、この「保守速報」は、ヘイトスピーチ関連で提訴されています。

 また前々回からの宿題、「予防接種研究会の委員は、それぞれどのような経過で選ばれたのか」については、今回も「わかりません」「選出経過を示す文書はありません」。「知事の直接指名でしょ?」「・・・」こういう感じ。箝口令が敷かれているんだ。

 次に、8月の予防接種研究会で、子宮頸がんワクチン被害者の会が「報告した」とあったので、その経過と議事内容について聞きました。被害者の会との連絡役は健康危機管理課の原田課長、「報告」は議会要請にもとづいて行われたとのことですが、いずれも詳細は不明。議論の主題は、HPVワクチンの事故補償についてでしたが、議事要約がまだアップされていないのでこれも詳細不明。ただし、研究会では、横浜市のHPVワクチンにたいする医療支援を「横浜方式」として評価していたようです。・・・法律による救済ではなく、一時的な「支援」で、とりあえず被害者の怒りをしずめようという小手先案です。私たちとしては、HPVワクチンの旗振りをした県に、すべての被害者を等しく救済するように求めました。

 その後、私の方から、HPVワクチンの危険性は2006年からすでに問題視されていたこと、ワクチン開発者本人が「若い少女に打つなんて、人体実験です」と述べていたこと、その他海外情報をいくつか提供しました。一方、予防接種研究会では、そんなHPVワクチンの「危険性」「現実」に一切目をむけず、「(接種者を増やすため)横浜スタジアムそばでワクチンを打てるようにしろ」などの迷言が飛び交っているので、そこが勝手にまとめた提言を国に提出するのはけしからん、ただちに解散しろという要求をくりかえしました。

 ところで、今回の話し合いで初めてわかったことがありました。厚労省がHPVワクチンの追跡調査を強化するというニュース↓が流れたのは8月末でしたが、これは問題だと思いました。

子宮頸がんワクチンの追跡調査強化へ 厚労省、医療機関に要請

2014.8.29 14:00  http://sankei.jp.msn.com/life/news/140829/bdy14082914000002-n1.htm

厚労省は9月にも子宮頸がんワクチン接種後の報告すべき副作用について、医師が予防接種との関連が高いと判断した場合、新たに「接種後の広範な疼痛や運動障害を中心とする多様な症状」との項目を追加。こうした症状を訴えた患者の回復状況についても追跡調査を行う。患者が転院した場合も、市町村が新たに通う医療機関から報告を求めるという。また、現在は専門治療を行う医療機関は18都道府県23カ所に限られるが、今後は全県に窓口となる協力医療機関を拡大する。田村厚労相は「発生頻度を明らかにし、その後の回復などについて国民に適切な情報提供をできるようにする目的だ」と述べ、調査体制を強化した上で、改めて接種の積極的勧奨の再開について専門部会の判断を仰ぐ

 接種再開に向けての調査体制強化だと書いてあるから。しかも、厚労省はその中身をHPにアップしていない。・・・こういう場合、水面下で話が進んでいることが多いのです。そこで県に、この情報が入った時期を聞くと、「報道の前に情報提供として入ってきた」。被害者の会を対象に、根回しが進んでいるという意味です。危ないなあ・・・。

 そのほかもいろいろなやりとりがありましたが、最後の方で参加者が唖然としたのは、
「(それでも)HPVワクチンはまずいと思っていない」という職員の言葉でした。HPVワクチンにまつわる具体的な情報を(出典付きで)聞いたあとに、まだこういうことが言える神経・・・不可解というか、病んでる。

 医療行政にかかわる担当者は、「ワクチン安全神話」にすっかり脳が侵されているのでしょう。この記事を読んだ方、どうぞ、県、及びお住まいの市町村に行き、とりあえずHPVワクチンの即刻全面停止を求めて下さい。脳細胞が破壊されている職員は適正な判断などできないので、市民が圧力をかける必要があるのです。2014.9.13

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/