北九州の新・海面処分場

 
 別ブログで三菱マテリアルという会社 という記事を書きましたが、これを機会に同社による廃棄物処理、がれき受け入れについても、批判が高まればと思います。
 それから、今日は北九州の海面埋め立てのニュースが入っています。
 
第三者委埋め立て同意 若松響灘処分場計画 [福岡県]
2014年01月10日 西日本新聞朝刊
 北九州市が若松区響灘東地区の海面38ヘクタールを埋め立てる新廃棄物処分場の整備計画について、事業の必要性を検証する市の第三者委員会(座長=柳井雅人・北九州市立大経済学部長)は9日、総事業費192億円の計画に同意した。市は2014年度予算に9千万円を計上し、海底地盤の調査や埋め立てに伴う漁業補償費の算定を開始。22年度からの廃棄物受け入れを目指す。
現在、家庭や事業所から出る廃棄物、航路のしゅんせつ土砂は、隣接する響灘西地区(99ヘクタール)で受け入れている。21年度末には満杯になる見通しで、新しい処分場は、その後継となる。計画では、新処分場の容量は500万立方メートルで、38年度まで市内の廃棄物を処分できる。内訳は、しゅんせつ土砂などが210万立方メートル、家庭ごみなどの焼却灰や産業廃棄物、建設廃材などが約290万立方メートル。市は計画に対するパブリックコメント(市民意見)を募り、本年度中に建設を正式表明。16年度には護岸工事を始め、22年度の受け入れ開始に間に合わせる。市は当初、新門司南地区(門司区)に整備する方針だった。漁業への影響を懸念する一部漁業者の声が根強く、響灘東地区に変更して計画を進めていた。第三者委で、柳井座長は「大きな異論はなかった」と語った。
 
 さすが、経済のためならすべてに目をつぶる北九州市のやり方。漁業権とは何の関係もない「第三者委員会」を作り、何の合法性もないその「同意」をゴーサインに見なすとは・・・無法地帯です。地権者の権利を完全に侵害するやり方なのでね。でも、そういうことは問題にもしないーーというか、できないんでしょうねえ。昨年暮の上野さん(漁協長)殺人事件北九州市の漁協長射殺事件、その背後は (12/26)と、確実につながっていると感じます。まるで見せしめのようだったこの射殺事件、それを改めて検索すると、メディアはほとんど追ってないけど、市民ブログにたくさんの「痕跡」が。いやはや、公共事業は罪深い。北九州市が市民をまるで「カタキ」扱いする理由もわかる気がします。2014.1.10 

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/